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成果を出したヒトラー、だが・・
ヒトラーと言えば第2次大戦の戦犯であり憎むべき人類の敵?と言える存在ですが、そのヒトラーは当時、非常に人気があったのです。卑劣な手段で国民を洗脳し政治的権力を握ったから?実は必ずしもそうではなく経済政策が非常に上手くいったから、という指摘からヒトラーはどんな経済政策を行ったか、そしてそれは今の金融危機、景気低迷脱出へのヒントにはならないか?と問いかけている著作といっていいかと思います。ヒトラーの経済政策と言われてもアウトバーンしか思い浮かばなかった私としてはへぇ~と思うことが随分書かれていました。一読すると、ヒトラーの経済政策を現在でも参考に出来るかも?と思ったりもします。では何故、経済政策が上手くいったのに、二次大戦に?となるのですが一見よさそうなナチスの経済政策も資金集めに問題がありました。国債を発行できない状況だったドイツはダミー会社を作り、その会社の手形(メフォ手形)をドイツ国立銀行が保証して欧米諸国から資金を集めていました。一種の偽装国債ですね。偽装だろうと何だろうと他国からの借金ですからいずれは返済しなければなりません。ですがその資金の大半を利益を生まない軍事費に回していたので返済の見込みはありません。さらにドイツは生活の重要な原料(小麦、鉄鋼など)を国外に依存しているので輸入しなければいけないのですが国内産業を守るため輸入を制限していました。マルクの価値が高ければ安く輸入出来たでしょうが当時の通貨の基準だった金(ゴールド)のドイツの保有率が年々下がっていき、マルクの価値も上がらないので原料の領土を手にいるか、借金を踏み倒すか、いずれかの方法をとるしかない状況だったという指摘もあるのです。(どっちをとっても戦争になるわけで・・・)ですので市民レベルからみれば少なくとも最初の頃は皆、幸せだったとなりますがその豊かな環境は返済不可能な借金の上に成り立つ危険な豊かだったといえるのです。公共事業による経済政策の成功例としてケインズなどが賞賛したといわれるヒトラーの経済政策ですが資金集めの問題点についてケインズは知っていたのでしょうか?そしてこの本の著者も・・・。この本だけ読むとヒトラーもいいところがあったんだ、と思いそうですが、やはりよく調べてみると誰がどんな政策をとろうとも(戦争の時期を)先送りするだけでいずれは戦争につながる状況だったんだな、というのが私の印象です。
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