オトキチ日記

妙香山の朝

北朝鮮旅行記4日目

妙香山の朝


昨夜は結局1:30まで飲んだ。
失敗。
折角の北朝鮮である。寝てゐるわけには行かない。

ところで1日目の夜は夜中なんども目が覚めた。重い夢を見た。やはり緊張してゐたのだらう。
2日目は眠れたやうだが、それでも脳は平衡を保つために夢を吐き出し続けた。
昨夜はさすがに気付かぬうちに眠りに落ちたやうだ。

6:45。

7:00にモーニングコール、8:00より朝食の予定。

が、7:00を過ぎてもモーニングコールはかかつて来ず。
身支度をして待つが、8:00になつてしまつた。

李さんは隣の部屋のはずと、廊下へ出て、ベルを鳴らす。3回ほど鳴らして出てきたのは運転手さん。この
人は日本語は話せず。どうやらいま起きたやう。

その隣がキムさんの部屋のはずだが、水の音がする。と、いふことは起きてはゐるのだらう。キムさんの部
屋のベルを鳴らした。
朝鮮語でキムさんの返事。「おはやうございます」と私。
キムさんが出てきた。

「8:00から朝食の予定なのですが、隣は運転手さんの部屋のやうで」
キムさんが朝鮮語で呼びかけた、といふか、より正確に言へば金切り声で怒鳴つた。

「李! もお、何してんの? 起きなさいよ!」とこんな感じか。

李さんの返事、といふか唸り声が聞えた。
運転手さんと李さんは同室だつたのね(ちなみに部屋はすべてツイン)。

李さんはベッドの上で目だけを開けてまだ仰臥状態。
「2階の昨日と同じところでいいですか?」
「はい。ああ、いや、私が案内します」
といふことで無事レストランへ。

しかし、ガイドは監視役も兼ねてゐるんぢやないのか?
北朝鮮では24時間監視される覚悟でゐたが、意外にこんなものかと思つた次第。
まあ、もつともホテル従業員もゐるわけだし、こんな山の中で逃げ出したところで何も出来はせんけどね。

それよりもこの朝の椿事が私に与へた贈り物について言はねばならない。
それは、キムさんの部屋を訪ひしとき、キムさんのパジャマ姿が見られたことであつた。

赤いパジャマだつたの! 寝起きで不機嫌さうな顔で、髪を押さへながら、李さんを呼んだわけで、可愛
かつた! むひひひ(・・・いい加減にすべえ)。

レストランは昨夜と同じく私ひとり。
しかるに、窓から眺めると数台のバスが停まつてゐる。観光客の姿も見えた。今朝早くに着いた一群らしい。

二階建てバス

<2階建てバスは観光専門の定期バスとのこと。黒煙を吐きながら走る。でも普通のバスに比べると
 「走つてゐても不思議ではない」程度にはまともです>


食事は美味しく、量もたつぷり。
が、パンも出たのだけれど、これは平壌のホテルの素晴らしく美味しい白いパンから比べると5段階くら
ゐ落ちるものだつた。色も茶色だつた。

かつて、戦後まもなくの頃、昭和天皇の食事にパンが出た。
すると昭和天皇は「国民はこんな白いパンは食べてゐないはずだ」と言つて食べなかつた。
その逸話を(ウソかマコトかは知らぬが)思ひ出した。
なるほど「国民」はこのやうな茶色いパンを食べてゐたのか。

平壌と地方の差を麦飯&パンで実感した次第である。 
あと、トイレットペーパーね。

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