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2010.04.08
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カテゴリ: box
畳の上で振動を続けるケータイ。

すぐに取ろうとしない慶介に、俺はあわてて言う。
「お、おい、ミリちゃんかも。早く出ろよ」
慶介は笑って、
「ミリなわけ、ないって」
ケータイを持ち上げ、慣れた手つきでフリップを開く。
カチャっ。
いつもの音を鳴らして。
そして、画面をチラっと見てから、俺に言う。

若干ため息交じりな感じで。

・・なんだ。

「はい」
俺から目をそらしてから、通話ボタンを押し、話し始める慶介。お母さんからなら、ミリちゃんの件とは関係ないだろう、と、気を緩めた瞬間、慶介の表情が凍ったことに気づく。

・・・?

「・・・分かった」

最後にそう言って慶介は電話を切った。ケータイを見つめたまま動かない慶介。その真剣な深刻な表情に、俺は何も言えずに、ただ、待った。

やがて、小さくため息。そして何かを確かめるように、ゆっくりと口角をあげて、微笑んだような表情を見せてから、こちらに目だけを向けた。

「なんだったんだよ?」
たまりかねて口にした俺に、
「・・・ミリが、マンションの鍵返しに来たって、さ」

「・・・・そんな・・」
呆然と呟く俺に、
「な?そういうこと。これで、はっきり終わったんだ。」
「で・」
「だから・」

『だから』と、自分の言葉を重ねて黙らせる慶介。
俺が口をつぐんだことを確認してから、慶介は、分かりの悪い生徒に言い聞かせる教師みたいに、噛んで含めるようにゆっくりと、
「・・・だから、悠斗。もう2度と、美莉の話は、しないでくれよな」
ただ、そう言うと、俺の返事を待つこともせずに、ケータイを手に立ち上がり、俺に背中を見せる慶介。慶介は、背中のまま、ふっと笑い、
「・・・最後のメールも、直接くれないくらい、ミリの中では、とっくに終わってたんだ。・・・だろ?」
携帯の画面を、その先にミリちゃんがいるかのように見つめながら、独り言のようにそう呟くと、

カチャっ。

最後にもう一度、その音をさせて、フリップを閉じてから、慶介は、楽屋を出て行った。


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こちら ぽっバカップルにご注意ください大笑い





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最終更新日  2010.04.08 02:02:27
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