楽しく ひまつぶし Labo

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2023.07.17
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カテゴリ: 読書
先日平野啓一郎さんの「ある男」を読んで、何故か平野さんの文体や物語展開が私にピッタリときた感じがして、もっと平野さんの本が読みたいと思いました。(​ 「平野啓一郎さんの「ある男」読みました。」 ​)






物語は近未来の日本。「自由死」という名の死を選ぶ権利が認められた社会。
母一人子一人で育った主人公の朔也は、母から自由死を選びたい事を告げられ、猛反対し思いとどまらせようとしているうちに不慮の事故により母を失ってしまう。
自分が自由死に反対しない方が良かったのではと悩みながら、母が告げた「もう十分だから」という自由死の理由の真意を考えようとする。
母の不在に喪失感を感じるとともに母の本心も知りたくてVF(ヴァーチャル・フィギュア)と呼ばれる仮想現実上のキャラクターとして母をよみがえらせ母との生活を再開する。
VFとの生活の中で、リアル世界での新たな出会いや体験を通してわずかではあるが成長していく、というお話でした。

SFの形式をとってはいますが、内容は抽象的な部分も多く読者に深く生と死や申請と生活などについて考えさせる、いわゆる純文学的作品でした。

修飾の多い文体ではありますがとても読みやすく、次はどうなるのかと展開を楽しみながら449ページをあっという間に読んでしまいました。

​
本心 [ 平野 啓一郎 ] ​

呼んだ人によって解釈が変わるのでしょうが、私には爽やかな読後感がある良い作品に感じられました。人それぞれ自由に解釈して自由に想像して楽しめばいい作品でしょう。
読了後も余韻を引きずるような感じで、こういった作品はじっくりと小説を楽しむのに最適ですね。
エンターテインメントな作品もいいですが地味な純文学もいいですね。






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最終更新日  2023.07.17 10:50:48
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