楽しく ひまつぶし Labo

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2023.08.15
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カテゴリ: 読書



2020年に本屋大賞を受賞し、2022年5月には広瀬すずさん・松坂桃李さん主演で映画も公開された作品でもあります。



本屋大賞の受賞作品と聞いたので、明るく希望溢れる作品かなと思って読み始めたのですが(私は本を読む前に事前情報を入れないで読むタイプなので)、予想外に重いテーマで息苦しささえ感じる作品でした。

親がいなくなって伯母の家に引き取られながらも生きづらさを感じている小学生の女の子と、いつも小学生の遊ぶ公園のベンチに座り「ロリコン」と噂されている大学生の青年が、なぜかお互い通じ合うモノを感じて青年のマンションで同居生活を始めてしまいます。二人は2ヶ月の同居生活を楽しく送りますが、ある日外出先で行方不明と報道されている少女と知られてしまい、青年は誘拐犯として逮捕されてしまいます。
それから15年後、その二人が偶然出会います。
世間の勝手な思い込みや善意・好奇心に翻弄されながら、さらに苦しい日々が始まります。

流れるような文章でとても読みやすく一気読みしてしまいましたが、テーマの重苦しさと理不尽な周りの反応、言いたいことも言えない主人公の歯がゆさなどで読んでいるのが辛いと感じる部分も多く、私としても今までにない珍しい読書体験をしました。私にとってとても変わった小説という位置づけになりました。

このまま進んでいったら、救いのない結末になってイヤな読後感になるのではないかと気にしながら読み進めました。静かな中にもドラマチックな展開もありどんな結末かを期待させました。

そして最終章、予想に反した爽やかな結末。

最後がとても印象に残る作品となりました。

普通は、映画化されている場合、どんな具合になっているのかなと、映画も見て比べてみたい感覚になるのですが、この作品は小説だけで充分でした。これ以上付け加えることも差し引くこともできない作品です。映画にしたらこの小説の持ち味が無くなってしまいそうで怖い気もしました。

万人受けはしないかもしれませんが、心打たれる人も多いと思います。
とてもやさしい作品でもありました。

​
流浪の月 (創元文芸文庫) [ 凪良 ゆう ]





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最終更新日  2023.08.15 10:54:54
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