にゃるほど・・・
ちょっとおかしいとは思ってたんだよにゃ。

アルバイトの内容が普段だと頼まれない木の実集めだったり、
アルバイトが終わってすぐに聖水をくれなかったり、
メシカの話題を出しても特に反応が無かったり、
「ショーンはただ変なもの食べただけ」 ってニックの意見をやけに否定してきたり・・・

（ほっ・・）

なるほど・・・
（最後のはともかく、、）ニックはあのクリステルさんが怪しいということに薄々気付いていたんだな・・・
さすがだ。

まぁ、気付いても言わなきゃ意味ないけどにゃ～

・・・

（ん・・？
そういえば・・・あのクリステルちゃんが偽物だったってことは・・・）
ｺﾞｿｺﾞｿ・・・
メシカ、ちょっとこの聖水飲んでみるにゃ。

え・・・っ？聖水・・・？

聖水を・・・飲むの？
武器にかけるんじゃなくて・・・？

（どっ・・どっ・・どっ・・どういうこと！？
聖水を飲むなんて・・・
そりゃあ飲めなくは無いだろうけど、普通飲むものじゃないわよね・・・
普通は装備や道具が少しでも長持ちするように祝福を・・・
祝福・・・？

・・・ﾊｯ!!　まさか!!
いつも忙しい私の身体を気遣って、少しでも長く持つように・・・！？
今回ダンジョンを何回もクリアした労いも込めて・・・！？
そういうこと・・・！？
もうっ！
そういうことなら素直にそう言えばいいのに。
ご主人様ったら(////) ）

もうっ！
仕方ないわね！
飲んであげるわよっ！
フンッ！

えっ？
飲ませるんですか！？
というか飲んじゃうんですか！！？

あの！
聖水は飲用ではありませんよ？
お２人とも？！

ｺﾞｷｭｯｺﾞｷｭｯｺﾞｷｭｯｺﾞｯ・・・
・・・
ｯｯｯｯｯ！！？！？！？！！？！？！？

しょっっ・・・っっぱぱぱぱぱぱぱぴぷぺぽぺぷぺぽぽぽ！！？！？

ほ～らにゃ！ｗｗｗｗｗ
やっぱりこうなったにゃ！ｗｗｗｗｗ
「ぽぺぷぺぽぽぽ」 とかメシカ言ってるじゃにゃいかｗｗｗｗｗ

『ほ～らにゃ！』 っっじゃない！！！
一体何を飲ませんたんだお前は！！！

あぁ。
偽クリステルからバイトの報酬に貰った聖水にゃよ。

メシカの反応とこの匂いからして、どうやら中身は聖水じゃなくてただの海水みたいにゃね。

いや～、毒じゃなくてよかったにゃ～ｗｗｗｗｗ

【クリステル】
ニックさんっっ！！！！！
【ソラ】
ニックっっ！！！！！

ｺﾎﾝ、それで・・・
私の不在中に起こったことなんですが・・・

私になりすました人物がラビダンジョンに向かわせて、そこにある物を手に入れてきてほしいと頼んだ・・・とおっしゃいましたね？
お２人はそれが羅針盤の欠片だったとおっしゃいましたが、それは 「鏡の羅針盤」 と呼ばれる物です。

それは、遠い昔エリンで暮らしていたある一族の遺物です。
偶然、それが私の手に渡り、その謎の力の存在を知りました。

その羅針盤は・・・
この世とあの世の境を薄め、道を開くという凄まじい力を秘めていました。

私はそのまま放置しておくのは危険と判断しました。
なので、羅針盤を破壊し、ダンジョンの奥深くに封印したのです。

かなり長い時間を要しましたが、全ての欠片をダンジョンの奥に封印する事ができました。
誤って悪い人の手に渡ってしまわないように、二度と鏡の羅針盤が光を見る事のないように願いながらです。

・・・お二人がそれを・・・
正体不明の人物に渡してしまったのですね・・・。

【ニック】
（うっわ～・・・
なんかヤバいことやらかしてしまったにゃ・・・）
【ソラ】
（うわ・・・
なにかヤバいことをやらかしてしまったな・・・）

あ・・・ごめんなさい。
お二人を責めるつもりはありません。
起きてしまった事はどうしようもありませんし・・・。

ただ、お二人も感じていると思いますが、すでに羅針盤の力は発現されています。
ケアン港の方から妙なオーラを感じます。
状況を確認する必要がありそうです。
ニックさん、ソラさん、ケアン港に行って様子を見てきてください。

く・・・っ！
確かに・・・
ケアン港のほうからかなり邪悪なオーラを感じる・・・！
私の責任でもある以上、これを放置するわけにはいかないな・・・

いや、やっぱり全然なんのオーラも感じにゃいけど・・・

（まぁでも今回は・・・偽クリステルのこと怪しいと思いつつ、何も言わずに言うこと聞いてたニックの責任でもあるからにゃ。。。
ちょっと今回は、真面目に捜査してみるかにゃ。。。）

続く...

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