しかし、実際のCIAやDIAの人々は、そうした見方を今でも厳しく否定する。 「アメリカの外でいろいろなことをやってきたことは認めるが、アメリカ国内の民主主義に反することはやっていないはずだ。それは政府機関として《掟》として確立している」というのである。 そこで私はたずねた。 「それではCIAや軍情報部関係のOBはどうなのか。ケネディに首を切られたダレスの側近がペンタゴンやCIAに影響力をもち、暗殺集団も抱える私設の謀略組織を持って行動していたら」と重ねて水を向けると、恐い顔をして「I have no idea about such」という。 ケネディ暗殺は現代アメリカ人にとっても重い十字架なのだ。 今、アメリカ情報機関の第一線で働く彼らは、60年代生まれでケネディの生前は学校にもあがっていなかった。 彼らに責任はないとしても、ケネディ自身によって野に放たれた「私設謀略組織」という一種の戦略情報ヤクザは、現在でもいろいろな形で健在なのである。