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2007.02.12
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カテゴリ: 降伏と占領と独立
 米内光政と台湾沖航空戦(1944年10月12日~16日)について「米内光政覚書」より調べる。

 当時は小磯内閣で米内は副総理と海軍大臣を兼ねていた。
 (軍令部総長は及川古志郎、連合艦隊司令長官は豊田副武)

●「海軍大将 米内光政覚書」の「最高戦争指導会議と終戦」よりの抜粋・概要
 (1945年11月17日、米軍将校の米内に対する質疑とその補足資料をベースに)

○台湾沖航空戦に関する大本營発表(1944年10月19日)/補足資料記述

 我部隊は10月12日以降連日連夜台湾及びルソン東方海面の敵機動部隊を猛攻し、其の過半の兵力を壊滅して之を潰走せしめたり。本戦等に於いて、

1.我方の収めたる総合戦果次の如し

 轟撃沈:空母11隻、戦艦2隻、巡洋艦3隻、巡洋艦若くは駆逐艦1隻。

 撃墜:112機(基地における撃墜を含まず)

2.我方の損害:飛行機未帰還312機


○実際の日本側の戦果/補足資料記述

 巡洋艦「キャンベラ」と「ヒューストン」が大損害をこうむった。


○米内海相の米海軍少将R・A・オフスティの質問に対する返答

◇台湾沖航空戦について

 発表された数字に若干の誇張があった事はありうる。
 故意に誇張するつもりはなくても、やむをえない過大が混入して来る事はまぬがれない。

◇台湾沖航空戦の誇張された戦果が、その後の作戦に何か実質的影響を及ぼしたか

 実際に誇張があったかどうか、私は知りません。

◇この戦争(日米の戦争)は主として、海上兵力の戦争の認識か



◇大規模な海軍作戦計画の採択の際、海軍大臣はどの程度発言力を持っていたか

 海軍大臣と軍令部総長の緊密な協調がなければならない。
 海軍大臣は作戦資材を宰領し軍令部総長が何か大きな作戦の決定を下す前に、海軍大臣に相談しなければ成らない立場にあった。
 いったん、作戦が発動されると、海軍大臣はその後に支配権は行使しなかった。

◇大本営について


 陸海軍両大臣は、軍事行政機関の長官として所要の随員を従え、大本営の義に列した。


〓勝手に独断と偏見〓

 米内海相は大本営の会議に参加していたが「台湾沖航空戦」の戦果に誇張があったかは知らないを主張。

 「太平洋戦争・主要戦闘辞典/太平洋戦争研究会」によると、
 「台湾沖航空戦の残敵掃討に向った日本艦隊はアメリカ空母機動部隊がまったく無傷であり、大戦果は誤りであることを確認した。」

 また、米内は日米戦のターニング・ポイントについて「ミッドウェーの敗戦」を挙げている。

○「海軍軍令部/豊田襄」に記載の「大本営機密戦争日誌 1942年6月11日」

 ミッドウェーとアリューシャンの戦果について、今日の新聞は一斉に記事を飾っている。
 ところがあに図らんや、ミッドウェーでは我が海軍は大敗北を喫したのである、知らせぬは当事者、知らぬは国民のみだ。
└───

 米内は「台湾沖航空戦の戦果誇張」も知っていたと思われる。

 質問「台湾沖航空戦の誇張された戦果が、その後の作戦に何か実質的影響を及ぼしたか」は、日米戦は米国海軍が日本海軍に勝ったのであり、日本海軍の戦果誇張が日本の敗戦に寄与したの指摘と思われる。


●「台湾沖航空戦」以外の「オフスティの質問に対しての米内の返答」概要

○重臣は内大臣の相談相手になるだけ

○「最高戦争指導会議」の機能と「大本営」について

○1945年8月上旬に於いて陸軍は最後まで徹底抗戦を主張、米内は既に終戦の時期に来ていると主張

○海軍は陸軍の残存兵力の情況を承知していた、陸軍当局も海軍兵力の現状について認識していたと信じる

○政治的影響力は陸軍は海軍に比べ決定的に強力

○陸軍の政治力によって海軍作戦がある程度の影響を受けたと感じている

○海軍の方が、航空活動のあらゆる分野に於いて陸軍より優れていると感じていた、航空関係のあらゆる方面の支配権を海軍がにぎることが、陸海軍お互いの利益になると感じた

○当時、私が首相だったら、この戦争を始めなかった

○アメリカがフィリピンを占領したとき、南方からの補給路は断ち切られ、日本の資源は最後の宣告を受けた

○陸軍士官は戦争以外の事は教えられず、広い国際的な視野についての教育が欠けていた

○ドイツに勝算なしと確信していた

○内閣総合計画局の戦争資材の調査結果により戦争継続が困難な情況になりつつある事がハッキリした





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最終更新日  2007.02.12 20:56:02
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