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2007.03.17
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カテゴリ: 降伏と占領と独立
 米軍は原爆による無差別攻撃を広島(1945年8月6日)と長崎(9日)に行った。
 9日午前1時にはソ連が「日ソ中立条約」を破り満州と樺太に侵攻した。

●米内海相の口述(「海軍大将 米内光政覚書」の「米内海相直話 8月12日」)では
┬───
 私は、言葉は不適当と思うが、原子爆弾の投下とソ連の(対日)参戦は、ある意味では天佑であると思う。国内情勢によって戦争をやめるということを、出さなくてすむからである。
 自分がかねてから時局の収拾を主張してきた理由は、敵の攻撃が恐ろしいのでもないし、原子爆弾とかソ連の参戦でもない、ただ国内情勢の憂慮すべき事態が、その主にほかならない。
 従って今日、その国内事情を表面にださないで収拾できるということは、むしろ幸いである。
┴───

 米内海相の言う「敵の攻撃(原爆やソ連の侵攻等)より憂慮すべき国内事情」は国民の困窮や海軍の現状ではない。


 5.15事件や2.26事件を恐れたのか、民心が離れつつあるの現状認識か。
 イタリアのムッソリーニが投獄され、国王エマヌエーレ3世がバドリオ元帥を首相にし連合軍に降伏したの日本版を恐れたのか。

●宇垣纏(海軍中将)の「戦藻録」の8月12日には
┬───
 (米内)海軍大臣、(豊田)軍令部総長は連名を以って部内に対し

 『ソ連の参戦は一層国家危急の時となれり。最後の一人迄も奮闘すべきなり。然る処政府は連合国に対し和平交渉を開始せるが世論に惑わず統制を完うして国策方針に合致する様』

 の訓示を各長官宛発せり。之により是を観れば此の種の交渉ある事正に確実となり不愉快至極なり。
┴───

 和平交渉の存在を認め、海軍内の統制を命じ、海軍が戦争完遂を目指している事を主張。
 「政府により和平交渉による戦争終結が進められているが、海軍首脳は反対」を主張している。

 通達を受け取った側は宇垣中将の様なストレートな感想を持った者など様々であったと思う、この通達は米内海相による海軍内部に対する終戦工作だろう。




●「昭和天皇独白録」では、ソ連は日本の講和斡旋依頼と親善使節派遣の申し入れに対して待たせた挙句、返事も寄越さず宣戦布告をしてきたと主張し、
┬───
 こうなっては最早無条件降伏の外はない。
 空襲は日々激しくなり加えるに8月6日には原子爆弾が出現して、国民は非常な困苦に陥り、ソビエトは已に満州に火蓋を切った、之でどうしてもポツダム宣言を受諾せねばならぬ事となったのである。
┴───




〓勝手に独断と偏見〓

 東京大空襲・各都市に対する空襲・沖縄の敗北では決断できなかった降伏が、「ポツダム宣言を受諾せねばならぬ事となった」。

 「ポツダム宣言」は天皇ではなく「軍国主義的助言者」を非難している。

 宮城の防空壕(地下10m、壁の厚さ1m~1.5m、会議室等がある)は原爆には堪えられるだろうが、ソ連は天皇制を否定し天皇を裁くかもしれない、ソ連の力が日本本土に及んだり発言力が強まる事は避けたい。

○「木戸幸一日記(下)」の8月9日の記述では、(概要)

 9日1時のソ連侵攻を受けて、10時頃に天皇は木戸に講和を急ぐように命じる、その後すぐ鈴木首相は天皇に面会、10時10分に鈴木首相は木戸に「此の際速やかにポツダム宣言を利用して戦争を終結に導くの必要を力説した」

 13時30分、鈴木首相が最高戦争指導会議(構成員会議)で決定した「ポツダム宣言」受諾条件を木戸に報告

 1.皇室の確認、2.自主的撤兵、3.戦争責任者の自国に於いての処理、4.保障占領せざること

 14時45分、高松宮よりの電話で「条件付にては連合国は拒否と見るの虞あり」、木戸は天皇ともこの懸念について話し合う。

 前外相の重光は「4.保障占領せざること」を出すと交渉は決裂を主張。

 23時50分より御前会議が始まる。
└───

 日本の首脳部が「ポツダム宣言」受諾を決定した一番の理由はソ連の参戦。
 だが、山田風太郎は15日の玉音放送で戦いの継続が述べられると思っていた、徳富蘇峰も似たような感覚を述べている。





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最終更新日  2007.03.17 08:34:43
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