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2014.06.08
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カテゴリ: 大日本帝国興亡史
〓勝手に独断と偏見〓

 最高裁の庄野裁判官の意見(少数意見で最高裁の判旨ではない)
 「不敬罪も刑法からその影を没し、刑法の威嚇がなければ天皇の尊厳が保てないという封建的な思想が払拭された今日、本件行為当時に不敬罪が実質的に廃止されていたと断ずることに、さほどの困難を感じない」
 よって、被告に対する公訴権は当初からなかったのであるから、原判決を破棄して、無罪を宣告すべきである。

 が、納得できる主張。

 敗戦後の日本に於いて不敬罪は大日本帝国憲法に於いても日本国憲法に於いても違憲であるか、当時の司法は
 第一審では不敬罪の存続を否定し第二審は存続を肯定。
 最高裁の判決は事件当時に於ける不敬罪は違憲でないが前提、有罪無罪に関しては大赦で誤魔化している、最高裁としての不敬罪関連に対する明確な主張がなく最高裁は三権分立の司法の役目を果たしていない。

 また、第二審での国民の認識に依り不敬罪の存続・意味が決定されるの主張は戦前に於いて裁判所が天皇ではなく国民の為に存在していたかのような誤った印象を与える(又は与えようとしている)。


 「東京地方裁判所」では「不敬罪を認めず、天皇個人に対する名誉毀損のみが認められた(名誉毀損による懲役8ヶ月の実刑判決)」、に対し「弁護側は名誉毀損罪が親告罪である点を衝き、天皇の告訴なしになぜ名誉毀損罪が成立するのか、との理由で控訴。」
 「控訴審:東京高等裁判所」では「不敬罪を認定した上で、新憲法公布に伴う大赦令により免訴の判決」、之にに対し「被告は無罪判決を求め上告」
 「上告審:最高裁判所」は「被告の上告を棄却」、多数意見での理由は「大赦により公訴権が消滅しているので、裁判所はこれ以上の実体審理をなしえない。控訴審の実体審理は違法だが、免訴の結論は正しい」


 「ポツダム宣言 十条」には「日本国政府は日本国国民の間に於ける民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障礙を除去すへし言論、宗教及思想の自由並に基本的人権の尊重は確立せらるへし」の記述がある。

・「戦後政治裁判史録1」p83
 1946年10月9日:マッカーサー総司令官は、共産党機関紙「赤旗」や「人民新聞」等の編集者に対する不敬罪を理由とする告発について検察当局がこれを不起訴処分としたことを賞揚、天皇に対しても一般国民に与えられる以上の保護を与えるべきではないとする声明を発表。
 そして、さらに(1946年)12月20日、ホイットニー政治局長から司法省当局に対し、刑法中、73条から76条まで(皇室に對する罪)は削除すべしとする総司令官の指示が伝達された。

※「吉田茂=マッカーサー往復書簡」p284とp293、によると
 吉田は1946年12月27日にマッカーサーに「刑法より大逆罪規定削除の撤回」を願い、翌年2月25日にマッカーサーは吉田に74条・76条の不敬罪と共に73条・75条の大逆罪の除去とその理由を示している。
──



 1946年12月20日の「司法省当局」に対する「皇室に對する罪」削除の指示に対し、「皇室に對する罪」削除の刑法改正公布は旧エリート(特権階級・高級官僚)の内閣ではなく片山内閣(1947年10月26日)で行なわれた。

 戦中・戦前に権力を持っていた者達は「皇室に對する罪」の削除に抵抗する。

 司法とすれば、戦中・戦前の感覚で裁判を行なえば、占領軍が考える人権や言論の自由を守るべき司法とは乖離が大きく、
 公職追放(1946年1月4日附連合国最高司令官覚書「公務従事に適しない者の公職からの除去に関する件」により1948年5月までに20万人以上追放)されたり等と、
 GHQの評価を重要視したのだろう。


 「プラカード事件」のような裁判は穏便に収めたく、天皇の権威を維持したままGHQ寄りの主張で免訴という無罪判決を行なったのではないか、当時の新旧憲法はGHQ/占領国の意に近い所で運用されている。





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最終更新日  2014.06.08 07:45:10
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