Katie's Diary

Katie's Diary

ジョージ


自分のアパートに帰る途中 お隣さんの部屋の前を通ると 黒いネコがちょこんと窓際に座っていていつも人懐っこく 「にゃー」とご挨拶してくれて かわいいなぁと思ってみてました。 
時には 「飼い主に見つかって怒られるかも?」とどきどきしながら網戸越しに指でなでてあげると ゴロゴロ言いながらすりすりしてくれました。
このお隣さん 時々夜中に大音量で音楽をかけたりするので 私も何度か警察に電話したのですが 他の住人ともトラブルを起こしていたようで ある日荷物が運び出されていました。
「引っ越すのかな? あのネコちゃんとも会えなくなるんだなぁ」と思っていると 隣の部屋はからっぽなのに 廊下にはあの黒猫がぽつんと 水のはいったカップと一緒に残されているのです。
「あとから迎えに来るのかな?」といい方に考えようとしましたが なんだか嫌な予感がして リーシングオフィス(管理事務所)に聞きに行きました。
すると 「捨てていくから 何日かたってもどこにも行かないようなら Humane Society(シェルター)に引き取ってもらってくれ」と言い残していったというのです。
そのころ私は ダニーともう一人のルームメートと一緒にすんでいて ダニーはネコ好きで ずっと私と「ネコを飼いたいね」と話していたのですが 問題はもう一人のルームメートで 彼女はネコが苦手なので ネコを飼うのはそのうちダニーと2人で住み始めるまで待とうと思っていたのです。
でもとてもこのかわいいネコがシェルターに連れて行かれるのを黙ってみているわけにはいきません。
ルームメートにお願いして 絶対に絶対に私たちの部屋から出さないから 1週間新しい飼い主を探している間だけ アパートに置いてくれるように頼みました。
事情を聞いたルームメートは 快く了承してくれて 私とダニーはいろんなところにビラを貼ったりして新しい飼い主を探し始めました。
すぐに何人か飼いたいという人が現れたのですが ルームメートがいきなり「このネコ 私たちで飼おうよ」と言いだしたのです!
話をきくと ネコ好きな友達が遊びに来たときに 私たちの部屋から出して一緒に遊んだりしているうちに かわいくなっちゃったんだとか。
…あんなに苦手って言ってたのに。

こうして黒猫は 晴れてうちのネコとなったのです。
ジョージという名前は 前の飼い主がつけた名前をそのままにしておきました。

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