ヘナヘナライター 生態日記
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急いで日記を書いたら、あまりにおかしな文章になってしまいました。書き直す時間もないまま載せてしまったので、今書き直します。「the EYE 【アイ】」をビデオで観た。この作品は、最近流行りのアジアホラーものだ。すばらしく面白い作品というわけではなかったが、主役マン役を演じたアンジェリカ・リーが素晴らしかったので、思わずここで紹介です。幼少時に失明した後、ずっと障害者として暮らしていたマンだが、20歳になったときに角膜の移植手術を受けて、視力を取り戻す。ところが、角膜の移植手術によって、マンは普通の人が見えないものまで見えてしまう超人的な能力を得てしまう。マンに見えるものは、死んでしまった人、そして死んでしまった人をどこかに連れて行く不思議な黒い影、さらに、死んでしまったのに魂の安息を得られずこの世をさ迷う魂の姿だった。よくある話といえばよくある話なのかもしれない。しかし、角膜手術後にマンが経験する、わずか0.02の視力で見える不確かであやふやな世界が、私達には斬新だ。そのあやふやで狭い視野の中でうごめく怪しい影は、ヘタなホラー映画の派手な映像より、ずっと怖い。演出の妙によって、マンの感じるとまどいや恐怖が、私達鑑賞者にもリアルに伝わってくる。歪む視界を矯正するために、無駄と知りつつ思わず目をこらしてしまう自分を感じて苦笑してしまう。そして、マンが徐々に視力を取り戻す過程で、初めはあやふやだった影が、少しずつ明確化するときの恐怖感。これも怖い。全体を通してみると、ストーリー展開に深みが欠けるように思う作品だけれど、このあたりの演出は見事だ。何より、特筆すべきは主役のアンジェリカ・リーの演技力だろう。彼女なくして、この映画の面白さは語れない。彼女は、視力が全くないとき、そして少しだけ見えるようになったとき、完全に見えるようになったとき、そんな些細な違いを実に上手に演じ分けている上に、恐怖や悲しみの表情が胸に迫る。まだまだ若い女優だか、今後どのように化けていくのか、大変楽しみな人だ。作品自体はたいしたことなくても、アンジェリカ・リーを楽しむ作品として鑑賞するのはオススメだ。
2003.11.26
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