ヘナヘナライター 生態日記

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加藤美保

加藤美保

2004.12.01
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取材先に向かう電車の中で『電車男』を読む。
「こういう表現方法が受けるのか」という意外な思いと、いわゆるセイムオールドストーリー的な内容だったので、「人が感動や共感を覚えるツボは、今も昔もあまり変わらないのかもしれない」という感想を抱いた。

電車の中で酔っ払いのおやじに絡まれている女性達を一世一代の勇気を振り絞って助けた「ヲタク」青年。そのときのお礼として、後日、助けた女性のひとりから「エルメス」のカップが送られてくる。
その「ヲタク」青年は彼女に淡い恋心を抱くものの、人生の中で一度も恋愛経験がないために、女性にどうやってアプローチしたらいいのか皆目検討もつかない。そこで彼は、ふだんから頻繁に出入りしていたネットの「2チャンネル」で、不特定多数の人々に向けて自分の恋愛相談をもちかけた。
そこから繰り広げられる、彼(電車男)と彼女(エルメス)と、不特定多数の2チャンネラーたちの悲喜こもごもの人間模様。――というのが、この本の内容である。

「ヲタク」青年が、彼女に思いを伝えるためにブランドの服を買ったり、美容院に行って今どき風にヘアカットしたり、流行のスポットを研究したりと、涙ぐましい努力を続け、大変身を遂げるまでの描写は、確かに面白い。そんな「電車男」サポートし続け、電車男の恋愛がうまくいけば自分のことのように喜び、うまくいかなければまるで10年来の親友のように慰める2チャンネラーたちも、かなり魅力的に描かれている(といっても、掲示板のカミコミをそのまま再現しただけの内容ではあるけれど)。
いや、これって、いわる、逆『マイフェアレディ』じゃないですか?(笑)

書籍は、電車男がエルメスに思いを伝え、ファーストキスをするところで終わっている。
しかし、実はこの「電車男」には後日談もあるらしい。エスカレートした「電車男」は、「エルメス」とのセックス直前に至るまでの経緯まで紹介し出したために、せっかくの「純愛」が台無しになってしまったということだ(笑)


企画勝ちだよなーと思いつつも、こういうのが受けちゃんだな~という複雑な気持ちにもなったりして。

何があたるのか、本当に読みにくい世の中になった。

そしてこの書籍からは、人は、どんなに時代が変わり人が変化したように見えても、結局人とのつながりを求めている、そんな当たり前のことを再認識させられる。





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Last updated  2004.12.02 02:08:12
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