『セリヌンティウスの舟』・石持浅海さん

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2005/12/06

(8)

テーマ：ミステリはお好き？(1498)

カテゴリ：読了本

出版社 / 著者からの内容紹介

メロスの友の懊悩を描く、本格の新地平！

荒れ狂う海で、六人のダイバーはお互いの身体をつかんで、ひとつの輪になった。
米村美月、吉川清美、大橋麻子、三好保雄、磯崎義春、そして僕、児島克之。
石垣島へのダイビングツアー。
その大時化の海で遭難した六人は、信頼で結ばれた、かけがえのない仲間になった――。
そんな僕らを突然襲った、米村美月の自殺。
彼女はダイビングの後の打ち上げの夜に、青酸カリを飲んだ。
その死の意味をもう一度見つめ直すために、再び集まった五人の仲間は、一枚の写真に不審を覚える。
青酸カリの入っていた褐色の小瓶のキャップは、なぜ閉められていたのか? 彼女の自殺に、協力者はいなかったのか?
メロスの友、セリヌンティウスは「疑心」の荒海に投げ出された！

。。。。。。。。。。。。。。。。

彼女は本当に自殺なのか？
青酸カリを直に飲んだと検証されたのに、その蓋をきっちり回して閉める余裕は有ったのか？
もし、その蓋が開いていたらエアコンを効かせ扇風機までつけて密室状態で寝ていた部屋の仲間は青酸カリの中毒になって、巻き添えになったかもしれない。
彼女はそんな事をするはずが無い・・・
残された５人は、堂々巡りの疑問と推理をしていく。

メロスはセリヌンティウスに何の相談もなしに、身代わりとして王に預けた。
セリヌンティウスは、信じて待つ。
本当にその信頼は揺らがないのか？
セリヌンティウスから見れば、メロスと王は共犯。

生死の境を共にしたというだけで、そこまで信じあえるのか？
それは、彼らが他人でそれぞれ自立した大人だったから。
あの経験で築いた信頼関係はあっても、それにすがって生けているわけではない。
日常生活に深く係わる事が無いから余計な因子が入り込まない。

精神が一体化した至福の時を感じたある者は、そこがゴールだった。
その時、心は死んでしまった。。。。

～～～～～～～～～～～～～～～～

自殺などしたいと思った事がないので、自殺者の気持ちが解からない私ですが、こういう意味合いの自殺もあるのでしょうか？。。。。

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最終更新日 2005/12/07　03:39:25 AM
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■コメント

Re:『セリヌンティウスの舟』・石持浅海さん(12/06)

はなびらさん

私はよく死ぬことを考えます･･が、怖くて実行できません。飛び降りも飛び込みも一瞬痛いかなぁとか溺れるの苦しそうだなぁとか農薬はTVじゃ胸をかきむしってるし、雪山で眠くなるのが楽チンかなぁ、、でも雪の山奥行くの大変そう、、湯船で手首切ろうかなとか･･等など。。なんにしても道連れは無しですね。

走れメロス、、一度は読む作品ですね。 (2005/12/07　12:27:49 PM)

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Re[1]:『セリヌンティウスの舟』・石持浅海さん(12/06)

☆かよさん

はなびらさんへ
何故、死にたいと思うのですか？
私も老後、身体が思うように動かなくなった時そう思うかもしれませんが・・・
今は、したいこともたくさん有るし楽しく暮らしてるので死にたいなんて思いませんけど。。。
(2005/12/07　02:09:48 PM)

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Re[2]:『セリヌンティウスの舟』・石持浅海さん(12/06)

はなびらさん

わたしは一人っ子なので親が死んでからは務めは果たしたなぁと、、この世にいる意味のおおかたはなくなったなと考えてるんです。親には特に老後は頼むとか何もいわれてなかったですけど、小さなときから強迫観念のように親の最期を看取るっていうのがありまして･･。何か足元がなくなってしまった感じと、ものすごい開放感なんです。一番の自由って死ぬことかなぁとか。つまらないですね、こんなこと思いながら生きてるのもね。。 (2005/12/07　03:56:40 PM)

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Re:『セリヌンティウスの舟』・石持浅海さん(12/06)

＠かぼちゃさん

TBありがとうございます。こちらからもさせていただきますね！

自殺をする人の気持ちはオレもよく分からないですね。
死んだらどうなるんだろう、というくらいしか考えたことないです・・
やっぱり周りの人のことを考えてしまいますし、何よりオレ自身もまだやりたいこといっぱいありますしね～。

この小説の彼女の気持ちは理解できませんでしたが、あくまで小説として見た場合は、そういうのもあるんかな～って思いましたね。 (2005/12/07　07:15:14 PM)

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どういった意味合いの自殺か気になりますね～

momomaico さん

走れメロスなら教科書に載っていたので読みました！
・・・が借金踏み倒しまくり、女にはだらしない、そういう人がこういう作品書いてもなぁ・・・となんだか冷めた目線で学習したのを覚えています＾＾

どんな物語か興味があります！☆ (2005/12/07　09:41:56 PM)

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Re[3]:『セリヌンティウスの舟』・石持浅海さん(12/06)

☆かよさん

はなびらさんへ
確かに「親より先に死ぬという親不孝しなくて良かった」という責任は果たしたと言うのは私にもあります。私も両親を亡くしましたので。。。
そしてそれから私は精神的にも自立した気がします。
母を亡くしたのが私が２０後半、父はまだ５年未満なのですが、旦那は居てもそれとは別に精神的に「一人でも生きていかなきゃいけない」というか「生きていける」と思えるようになったというか。
それまでは、何にもそんな事考えた事もなかった。
どこかに守られてるという潜在意識があったような気がします。
そして確かに精神的な束縛感もなくなりました。
実質的に人を傷つけたり騙したりしなければ、自由気儘に好きに生きていこう～と思えるようになりました。
で、今は気儘で幸せなのかも？
(2005/12/08　02:57:04 AM)

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Re[1]:『セリヌンティウスの舟』・石持浅海さん(12/06)

☆かよさん

＠かぼちゃさんへ
生きてれば、「死んでしまいたい！」と思うような辛い”瞬間”は無い事はないけど、それってため息をつくような、本気じゃなくて瞬間の事。
それ以上考えないけど、　　たとえば・・・
残された家族の事を考えたりすると出来ないですよね。方法だって考え付かないし。
小説としては、これもありかな～とは私も思いましたよ。
(2005/12/08　03:04:31 AM)

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Re:どういった意味合いの自殺か気になりますね～(12/06)

☆かよさん

momomaicoさんへ
＞・・・が借金踏み倒しまくり、女にはだらしない、そういう人がこういう作品書いてもなぁ・・・となんだか冷めた目線で学習したのを覚えています＾＾
・・・・・・・・・
太宰治って、そんな人だったんだ。。。
よく知ってるね～。
心中とかする人って、私も好きじゃない。
それが人と違う天才とか文学とかいう人もいるけど、そんな純文学なんて興味ないです。
(2005/12/08　03:09:03 AM)

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