小ネタ集


一緒に飾っていたイラストは(ネタに困らないかぎり)恥ずかしくてだせませ~ん・・・。

絵に添えていたものなのでかなりマニアック。
頃だけを重視したものが多いだす。




・睡れない夜に・


息子よ、愛する子
どう不幸あって ここに生まれたのか
どう幸運あって ここに生まれたのか
息子よ、愛する子?
どうか 眠っておくれ
父も 母も 誰も彼も
おまえを・・・
とても愛しているからね



・不幸な少年時代とその分かれ・


ほんとうに よくできたこどもでした
わがままなんて ひとこともいわず
ちちや ははを こまらせることなんて
なにもありませんでした
ただ すこし きの うごかぬおもちやを
たいせつにしすぎたのです
ちちや ははよりも




・MORTE A VENEZIA・


失恋の心を伴って
僕はヴェニスに発った
むかし 祖父が魅せられた地
朝霧に煙るカルナヴァーレに
水面のマスカレードとゴンドラ
マンも こんなつかの間の幻想を胸に抱き
あのギリシヤの美少年を見つめたのだろうか?




・神曲・


皆さんの生まれる前から
神話は 移り変わる季節と共に
永遠と栄光の対象でした
さわやかな早春の夜空も、
不気味な晩夏の黄昏も。
それから 寝心地の良い秋の夕暮れに、
不可思議な冬の・・・明け方も。
みんな 神々とともにあったのです




・あいするひと・


あなたを愛しています
本当に たくさん
あなたのためならば わたしは
己のいのちさえ いりはしません
たとえ
どんなに遠くはなれてしまっても
あなたを愛してます
それが 永遠の別れであったとしても
あいするひと、

あなたを…



・牡丹灯籠の宵・


ぼうぼうと宵闇 浮かび上がる牡丹灯籠
今宵は死人から 生ける彼の君に
ささやかなものを送りし


・てふの君・


少女には忘れられぬひとがいる。
 そのひとは艶やかな黒髪を藍色のリボンで束ね、
凛として、夏の夜風にも似た表情を少女に向けてくれた。
 そのときの彼の君の袴には、一匹のてふが舞い、
少女は“てふの君”とうっとりとした眼で見つめる。



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久々に旧サイトを開いてみて、気に入った詩をチョイス。
一本でいくには短すぎるので小ネタ集としてやってみました。




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