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2017.06.12
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カテゴリ: 音楽


御年75歳、キャリア50年を越える超ベテラン・ブルース・ギタリストだ。カウボーイ・ハットをかぶりギブソンのセミアコ・ギターを弾きながら歌うという視覚的な印象は強いのだが、これといったヒット曲がなく音楽的な印象はいまひとつ。(ごめん、ヒット曲あったっけ?)
そんなエルヴィンだが、新聞の新譜案内で好意的に評されていたので一度きっちり聴いてみようと思ったのだ。

エルヴィンの音楽キャリアは、あの伝説バンド=ポール・バターフィールド・ブルース・バンドから始まる。シカゴ大学の学生エルヴィンが学友ポール・バターフィールドに出会い意気投合。一緒にバンドを結成したのが音楽を始めるきっかけとなったのだ。そして1965年にレコード・デビュー。翌年に発表したセカンド・アルバム「イースト・ウェスト」でブレイク。でも脚光を浴びたのはブルースハープとヴォーカルのポール・バターフィールドとリード・ギターのマイク・ブルームフィールド。サイド・ギターのエルヴィンは隠れた存在だった。キャリアのスタート時点から地味な存在だった。

しかし、あれから50有余年。ポール・バターフィールドもマイク・ブルームフィールドも今はない。しかもあの頃の輝きから下降線の人生を歩み息絶えた。

それに引き換え、エルヴィンは75歳の今も意気盛んだ。上記写真の笑顔のイラストを見てもそれがわかる。ブルースを奏でる人間があまり元気なのも考え物?でもそんな細く長いブルース・マンがいてもいいじゃないか、と思う。

そんなエルヴィンの新譜は、ギター2人とドラムならぬカホンというこじんまりとしたトリオ・バンドによるものだ。全12曲がすべてシンプルなブルースとリズム・アンド・ブルース。しかも全曲が熱気を持って奏でられていて小規模編成を忘れさせる。3曲はブルースハーピストをゲストに迎えている。やはりブルースにはブルースハープが必須なのだろう。エルヴィンは後期高齢者になった今もブルースが根っから好きなんだなあと思わせてくれる。

新譜を聴き終わった後、エルヴィンがレコード・デビューした1965年に発表したポール・バターフィールド・ブルース・バンドのファースト・アルバムを聴く。そこには52年後に発表した新譜とまったく変わらないシンプルなブルースがあった。ブルースには進化もぶれもないのだ。

一人の優秀なシカゴ大学の学生が、ある出会いからブルースという迷宮に迷い込んで半世紀。


最後に一句。  「  梅雨空や  ブルース奏で   半世紀  」





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最終更新日  2017.06.12 09:10:16
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