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2018.05.20
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カテゴリ: 音楽



ブルースギターの神様=B.B.キングも、ロックンロール・ギターの神様=チャック・ベリーも、エレキギター・ブームの火付け役=ノーキー・エドワーズも、新御三家・西城秀樹も(?)消え失せ、ギブソン社が倒産した今。過ぎ去ろうとしているエレキギター時代に、今も健在の大御所の自伝を読んだ。人呼んで「エレキギターの神様」=寺内タケシの『テケテケ伝』だ。
18年前の本なので、がんや、肺気腫、心不全、前立腺肥大などを患いながらも音楽活動を続ける昨今の姿は記されていないが、エレキギタリストの第一人者になるまでの裏話、当時の音楽界のこぼれ話が興味深い。

中でも彼がエレキギターなるものを発明するきっかけの話が面白い。

寺内タケシは、79年前に政治家で電気店を経営する父親と三味線の家元である母親の間に生まれた。
この両親が現在の彼の形成に大きな影響を及ぼしたのだ。
幼少の頃、戦争に行った兄のクラシックギターを手にした彼は、母親に手ほどきを乞うた。すると三味線の家元の母は息子の要請を聞き入れ厳しい稽古が始まる。練習曲は「勧進帳」や「松の緑」などの長唄。そんな曲をギターでポロン、ポロン。うまく弾けずめそめそしていると、母親の三味線のバチで殴られる。今の時代そんな教え方したら問題になるよね。ま、実の母親なのだからクレームつくわけないか・・・。
ある日、母親とセッションしていて、三味線を象牙のバチでベンベンとかき鳴らされるとギターの音などほとんど聞こえないということを痛感。何とかならないか・・・。そこで寺内少年は、自宅の電気店にあったカーボンマイクをギターのボディーに穴をあけて取り付けてしまった。しかし雑音しか拾わず試みは失敗。しかしその後もあきらめず試行錯誤を繰り返した末に、当時の電話機の受話器に使われていたコイルを使って三味線に負けない音量を出せる“電気ギター”を作り上げた。エレキギターの誕生である。『必要は発明の母』を地で行くエピソードだ。

自伝にはこう書いてある。「のちに朝日新聞が世界ではじめてエレキギターをつくった人物として、寺内タケシの名前を上げた。ザ・ビートルズの自伝には、エレキギターの発明者は日本のテリー・テラウチだと僕の名前が紹介されていたという。」



高校時代には自ら立ち上げたマンドリン部を率いて、NHKの器楽コンクールで連続日本一に。

大学時代に作ったウエスタン・バンドのギタリストとして注目され、FEN(当時の米軍放送)でその演奏を聴いた人たちは寺内を外人ギタリストだと信じるという伝説が。

日本最初のエレキバンド=ブルージーンズを結成し、アニマルズとベンチャーズを前座に呼んでデビュー・コンサート開催。

全国の高校に行って行う「ハイスクール・コンサート」を40年以上続ける。

さすがエレキギターの神様。60年におよぶ音楽活動には頭が下がります。しかもそうした自らの活動だけでなく、Char、渡辺香津美、山岸潤史などの大ギタリストらに影響を与えたというのも大きな業績だ。だって寺内がギタリストになっていなかったら、彼らだってギタリストにならなかった可能性大だもの。そろそろ 寺内タケシに 人間国宝の称号を贈呈しなければと思う。

最後に寺内タケシに敬意を表し、一句。
「  穴をあけ   ギターつま弾く   薄暑かな  」





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最終更新日  2018.05.20 10:25:02
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