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2008年02月29日
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(【1】の続きです。)

通路に戻って、「生の衝立」や「生の掛軸」はもうパスして(・・・飽きて感激しなくなってしまいました(^-^;))、本館に入って、1階の童画のコーナーはあいかわらず興味がないので飛ばして、2階の「小展示室」へ行きます。
今回は「四季の屏風絵」というテーマ展示をしていました。

私は足立美術館には去年3回のほか、春に「大丸ミュージアム・心斎橋」で行われた「横山大観と近代日本画の名品展」という、去年の“私が訪れた美術展・ナンバー1”の名作ぞろいの展覧会でもいろいろな作品を見たので、名作で見たことのないものが減ってきています。

この「小展示室」とあとの「大展示室」にあった作品のほぼ8割は見たことがあるものでした。

橋本関雪の『唐犬図』も去年見た絵で、右に描かれている「ボルゾイ」、左の「グレーハウンド」とも大型犬で、私のお気に入りの竹内栖鳳の『爐邊(ろべ)』の小型犬(特に子どもの犬)と比べると、かわいくありません。(^-^;)
絵を見て、実際の犬がいたら、‘よしよし’したくなるのではなくて、むしろ怖くなってしまいます。。。

川端龍子の『愛染』は去年2度見ているので、今回で3度めでした。

「大展示室」に移って、「日本画の中の美人たち」の展示を見ます。

はじめに上村松園の『春のにぎはひ』にそっくりの絵があり、「えっ? 上村松園?」と思ったのですが、それは伊藤小坡(しょうは)の『春すがた』という絵で、松園の『春のにぎはひ』の構図を小坡風にとらえて描いたものでした。
「模写」ではなく、「構図」を‘真似’して描くというのはたまにあることのようですね。

『一聲(いっせい)』という絵は、私にとって理屈の面からもっとも日本画らしいと思わせる絵でした。

持っているのは『古今和歌集第三巻』で、そこにある34首のうち28首がホトトギスにちなんだ歌だそうで、描かれている木が青もみじで、「声の主を描かなくても、女の人が本を読んでいるときにホトトギスが鳴き、もう1回鳴かないかな・・・、と待っている」様子であるということがわかるという解説を読んで、解説なしではとてもそこまではわからないと、感心半分、絵の解釈の難しさ半分で見ていました。

山川秀峰は切手にもなっている『序の舞』を去年「東京国立近代美術館」で見ましたが、初めて見る『雛鶴三番叟(ひなづるさんばそう)』という作品が展示してありました。

その次が上村松園でした!

自分自身、「この絵を見るためにここに来たはずなのに・・・」と思いましたが、「ああ、初めて見たなぁ」ぐらいの感激です。
絵は、薄い着物からその下に着ている襦袢の朱色の模様が透けているのが描いてある細やかさは思ったとおりで、色を干渉させないで巧みに描かれている技には感心しました。

隣には『娘深雪』。
この絵は去年の夏に見ました。

その隣は『牡丹雪』。
この絵も春と『娘深雪』を見る前日の2回見ました。これで3回めです。
この絵は一見バランスが悪く見える構図と、降っている雪の質感が好きです。

これで、去年2回見た『大公夫人』と併せて、「足立美術館」所蔵の上村松園の作品はすべて見たことになります!
・・・達成感が出てきました。。。(^-^;)

伊東深水は去年見た『春の雪』、『夢多き頃』、『ペルシャ猫』を含めて7点ありました。
深水は松園と違って、当時の人たちを当時の姿で描いたものも多いので、松園の絵の女の人のように髪が必ず結ってあるわけではなく、見ていて「ずいぶん現代的だな」と感じます。

知らない画家で、広田百豊という人の作品がありました。
『願ひ』という絵で女の人の横に黒い猫が描いてあるのですが、伊東深水の『ペルシャ猫』でも女の人がグレーの猫を抱いていて、こういった猫が描かれているのを見ると、瞬間的に邪悪なイメージを感じてしまうのは、私の中にある西洋絵画のイメージからの類推ですね。。。

続いては、鏑木清方。
『潮干がり』という絵も、解説を読まないと、なぜこの絵が「潮干狩り」なのか、わかりません。
和服を着て立っている女の人しか描かれていないのです。
着物にはまぐりや藻の文様と桜と思われる散っている花びらが見られます。
旧暦3月の節句が大潮で絶好の潮干がり日和だったらしく、描かれている季節と着物の文様から「潮干狩り」であるとわかるのだそうです。

コーナー終盤に、小林古径と安田靫彦がありました。
安田靫彦の『酔貴妃(すいきひ)』って、「酔った楊貴妃」のことだったんですね。
この絵の隣に代表作の『王昭君』がありました。
この絵自体は去年、大丸で見ていますし、先月、愛知県小牧市の「メナード美術館」で別バージョンの『王昭君』を見ています。
上村松園の『待月』を目の前にしたときより全身に震えが来ました。
今、最も気になっている画家の1人なのです。

上村松園の描く女性は本当に‘美人’ですが、逆に、安田靫彦の描く女性は‘美人’には思えません。
しかし、少し慣れると、一目見ただけで安田靫彦の作品だとわかるほど、独特の線があるように感じています。

ほかにわずかに知らない画家の作品もありましたが、全体としていい展示だったと思います。

この展示室だけで1時間ちょっといました。

隣の部屋は横山大観専用の展示室です。
この美術館をもっと好きになるためには、横山大観が好きになる必要があるといつも思うのですが、大観はどうもいまいち好きになれません。。。

今回はまず、初期の代表作の『無我』がありました。
同じタイトルでほぼ同じ内容の絵は3作あるらしいのですが、そのうちの1点です。

『春風秋雨』は去年、大丸で見ましたが、こういう絵は好きです。
大半を金と黒で描き、木の幹の部分にわずかに緑が使ってあります。

「海に因む十題」、「山に因む十題」のうち、それぞれ4点を所有しているのはこの美術館の自慢だと思いますが、前者を3点、後者を2点の併せて5点所有している「霊友会妙一記念館」というところもすごいところだと思いました。
実は、この「霊友会妙一記念館」というところは安田靫彦の代表作『孫子勒姫兵』を所有していて、名前は知っているのですが、どういうところなのか、その場所を含めて、いくら調べてもわからないのです。
安田靫彦や横山大観の代表作を結構持っているとなると、何らかの形で公開していてもよさそうに思うのですが、まったくわかりません。

この部屋は軽めに見て、4時半過ぎになりました。
閉館まで30分を切っています。
ということは、きょうは3時間以上も美術館内にいたことになります。

最後に、ミュージアム・ショップを覗いてみましたが、さすがにもう‘ほしい’ものはありませんでした。(^-^;)

閉館15分前に美術館を出て、‘いつも’の旅館に行きました。

夕食までの1時間ほど、前回と同様に近所を散歩することにしました。

川のほうまで行き、遠回りして道路のほうへ出て、帰って来ました。
美術館から見える「滝」は、営業時間を過ぎているということで、もう止められていました。
わかりにくいかもしれませんが、水が流れ落ちていません。
この滝、美術館の営業時間の間だけ、モーターを使って水を流しているって、知っていました?


足立美術館(2)_2008_2_29


旅館に戻って、食事をして、風呂に入って、寝ました。(←あいかわらず‘小学生の作文’(^-^;))





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最終更新日  2009年03月24日 02時40分31秒
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