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#宮沢賢治 #AIイラスト
「オホーツク挽歌」より
わびしい草穂やひかりのもや
緑青(ろくせう)は水平線までうららかに延び
雲の累帯構造のつぎ目から
一きれのぞく天の青
強くもわたくしの胸は刺されてゐる
それらの二つの青いいろは
どちらもとし子のもつてゐた特性だ
わたくしが樺太のひとのない海岸を
ひとり歩いたり疲れて睡つたりしてゐるとき
とし子はあの青いところのはてにゐて
なにをしてゐるのかわからない
(解説)
1923年8月4日宮沢賢治は樺太の栄浜海岸を散歩してオホーツク挽歌を書きました。生徒の就職先を探すため出張で来ていました。