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東京都練馬区にある、お風呂の王様。私の住む中野区から、少し時間をかければ自転車で行けるというなかなかの立地条件である。暑い夏の日、汗だくになりながらスーパー銭湯「おふろの王様」に到着する。スーパー銭湯というのは、銭湯よりもすごい銭湯、銭湯を越えた銭湯、オーバーザ銭湯というかなんというか、高級銭湯のことなのだ。健康ランドには及ばないが、それなりに風呂数もあり、食べるとこもある。だけどだいたいのところは24時間営業じゃないし、休憩室・仮眠室がなくて、風呂の更衣室から出ると再入浴不可なのだ。その分料金は安い。店に入るとまず、食事ゾーンがあり、その奥に料金所が。この料金所から先は有料ゾーンなのだ。つまり、風呂入って食事をして、また風呂に入ると風呂料金が2倍かかるという不自由なつくりなのである。料金を払って、中へ。更衣室で服を脱ぎ、風呂ゾーンに入る。風呂はバイブラ風呂、ジェットバス、寝湯、スチームサウナなど15種類。なかなかの充実具合である。だが、日曜の昼なのがまずかったのか、異常に人が多い。おっさんの洗い場のようだ。ざるからうつされ、湯の中でたわしで洗われた後、皮をむかれてぐつぐつ煮込まれるおっさん。煮込みおっさんである。特に露天ゾーンにはおっさんがびっしり生えていて、風呂を取り囲むようにして並んでいるイスにはおっさんがしかめっつらをしてひしめき合っていた。昆虫が生んだ卵のようだ。おっさんの一つがぱかっと割れて、中から新しいおっさんが出てきても不思議じゃないような、そんな混み具合。なんせ、いったん風呂からあがると休憩スペースがない。休憩するためには料金所の外に出なければならないため、出来るだけ長く風呂に入っているためには露天スペースで体を風にさらしたりしなければならないのだ。そんな理由で水風呂もなかなかの人気。水風呂に入れば、またサウナなり他の風呂なりに入るエネルギーが沸くからだ。そんな人気の水風呂にはおっさんのアブラが浮いていた。私はある程度空いている風呂にゆっくりつかりたい。良い場所を奪い合っておっさん同士で目をぎらつかせているようなスペースは苦手なのだ。なので、一通りの風呂に入ったら、早々にあがった。たまたまなのか、いつもそうなのかわからないが、更衣室の床掃除を若い女性がやっており、立派なポコチンを持つ親父が、自慢のポコチンをゆっさゆっさ振り回しながら、風呂のどこそこの水はけが悪かったぞと女性に詰め寄っていた。ポコチンを伸ばして女性のほっぺたを往復ビンタしそうな勢いである。勢いあまって更衣室を壊し、ついでに風呂も壊し、サウナも壊れたと思ったら、サウナの熱いとこにじゅう、うぎゃぁぁあ、となってようやく滅びるような感じである。そうか。彼こそがお風呂の王様だったのだ。大量のおっさんが熱い風呂で煮込まれ、ポコチンを振り回す王様が女性にこれでもかと見せつける。こうやって書いてみるとちょっと面白いが、二度とは行きたくない風呂だった。近いだけに惜しい。★☆☆☆☆
2005.07.25
マリンスパ熱海。高級温泉宿が立ち並ぶ熱海で、堂々と営業している健康ランドである。私は初島に渡ってのんびりした後、泊まるつもりでこの熱海マリンスパに入った。しかし、営業は夜9時まで。泊まれないのだ。安く泊まれたりすると、近隣の高級温泉宿から苦情が出るのかも知れない。靴箱に靴を入れ、靴箱の鍵を渡してチェックイン。このあたりは、よくある健康ランド方式だ。更衣室へ向かう。結構混んでいるようだ。ここの風呂ゾーンは3種類ある。まずは、真の風呂ゾーン。裸で入って、100%の開放感を味わえるゾーンである。色んな種類があるわけではなく、大浴場という感じだ。そしてスパゾーン。ここが一番のウリだろうか。水着着用が定められており、男女揃って湯につかることが出来るゾーンだ。屋内ゾーンと、屋上ゾーンがあって、屋上は見晴らしがいいのだが、そんないい場所をこどもが見逃すはずもなく、だいたいいつも騒がしい。そしてプールゾーン。ぐるぐる回る流れるプールに加えて、ウォータースライダーというか、滑り台がある。しゅー、ぐるぐるぐるぐる、ばしゃーん、である。カップルがかわるがわる滑っていた。滑っている本人はテンションが高いのだが、それを指示する係員と、その様子を見守る私はテンションが低かった。ああ、そうですか、という感じだ。楽しそうなカップルを見ると無条件でつまらなくなってしまうという、悲しい私の習性なのだった。私はビーチボールにつかまりながら、死体のように流れるプールを力なく流され続けていた。やがて日は暮れ、夕方になる。ほとんどの人は本宿というか、泊まっている宿に帰っていき、館内はがらがらになる。それでも流れるプールで、のろわれた何かのようにぐるぐる回る私。13回連続で回ると何かが起こるのかも知れない。人はどんどん減り、流れるプールを漂っているのはもはや私一人ではないかと気付いた頃、私は流されるのをやめ、あがった。それからスパゾーンへ。スパゾーンもがらがらだった。多分、お食事コーナーもあったのだが、比較的早い時点で泊まれないことがわかったので、とにかく風呂を重点的に責めた。日はすっかり暮れ、真っ暗だ。私はチェックアウトし、近所のデニーズで晩飯を食った後、熱海には安い宿などないことを思い知り、自転車で真っ暗な山道を通って湯河原まで行ったけど、結局泊まることがなくて、ほんとは電車で移動すればなんとかなったんだけどその場のノリで海の近くで野宿し、怖い思いをしたりした。学んだことは二つ。健康ランドの営業時間はちゃんと確認しなければならないってことと、野宿は怖いだけであまり面白くないってことだ。マリンスパ熱海。泊まれないけど、なかなか楽しめる健康ランド。★★★☆☆
2005.07.12
カプセル部屋。健康ランドでは珍しい、個室宿泊空間である。まんまカプセルホテルなのだが、知らない人のために説明しよう。部屋は、円筒状の居住空間というか一休み空間が二階建てになっている。二階へは簡易はしごを使ってあがるわけだ。円筒で作った二段ベッドのようなイメージ。各カプセルの入り口は、新幹線なんかの窓についてる日よけみたいなのがついてて、フタをすることが出来る。内部には布団が敷いてあり、ちっこいテレビ、ちっこい照明、小物を置くための狭いスペースなんかがある。初めて泊まるときはなかなか楽しい。私が初めて泊まったのは、仕事が終わらなくて夜遅くなって、でも次の日も仕事で、一分でも多く寝たいというときだった。おかしいな、楽しかったような気がしたが、こうやって書き出してみるとあまり楽しそうじゃない。やっぱり家に帰って、シャワーでもあびてさっぱりした方が良かったんじゃないかという気がしてくる。何はともあれ、閉じた空間で横になれるのはありがたい。大広間で雑魚寝みたいな感じだと、やはり心のどこかで警戒しているような気がするのだ。そんな中、誰かが携帯電話でしゃべりだした。静かなカプセル部屋だったのでその声がめちゃめちゃ響いた。即、私は「うっさいよ!」と声を出した。幸い、その人はすぐ黙ったが、なんかちょっと怖い人だったらどうするつもりだったのか。疲れた後に風呂に入って、私の中の安全装置とも言える部分がふにゃふにゃになっていたのかも知れない。仰向けになり、上を見る。カプセル部屋のプラスチックの天井が見えた。目を閉じる。私の体が、砂みたいな目の細かい粒子に分解され、さらさらと下に落ちていく。そんな感覚。私は寝た。めちゃめちゃ寝た。起きて、時計を見ると朝だったので、朝風呂に入り、チェックアウトして千湯を去った。千湯は、結構混んでて、客のマナーも悪いけど、一人で焼肉を満喫できるコーナーや、一人でゆったり寝れるカプセルコーナーがあったりして、健康ランドとしてはまあまあ。★★★☆☆
2005.07.11
ビールとキムチ、そしてお得なファミリーセットを注文する。一人で来ているのにファミリーセット。私一人でひと家族分のファミリーセット。カルビ、ロース、ミノ、タン、そしておまけ程度の野菜がついている。ファミリーも大したことないな。まずビールを飲む。波動砲を充填しているかのような長いタメの後、息を吐く。砂漠で迷った旅人が何日かぶりで水分にありついた、そんな感じである。乾いた砂のように私の体がビールを吸い込んでいく。キムチをつまみつつ、肉を焼く。じゅう、といい音だ。そしていいにおい。辛いほうのたれをつける。たれの表面にあぶらが広がる。私はたれがたっぷりついたカルビを口の中に入れた。はふ。だれかれ構わず、泣きながら握手をして息が止まるほど抱きしめあいたい、そんな衝動に駆られた。これが、真の焼肉か。この場合、焼肉のうまさは客観的に見てそこそこだろう。焼肉チェーン店に行けば同じぐらいの焼肉を食うことが出来る。しかし、私の中のビールと焼肉に対する高まりが尋常ではなかった。これから先、どんなごちそうを食べても、このときほどの感動は得られまい。その後、さらにハラミだとか、こてっちゃんだとかを食欲のままに注文し、食った。飲んだ。満たされていく。私が肉で満たされていく。すっかり満足して食事コーナーを去る。例によって、支払いはチェックアウト時にまとめて払うので、食い終わったら唐突に立ち去って問題はないわけだ。仮眠室はやけに混んでいた。自分の小物を席において席キープするという技が横行していた。良く見ると、タバコやらライターやら、ハンカチなんかが席においてあるのだ。割と都会にある健康ランドは、マナーが悪かろうがなんだろうが、やったもん勝ちみたいなところがある。「物を置いて席とりをしないで下さい」の張り紙もむなしい。うろうろしていると、カプセルホテルのようなちっこい個室に泊まれるらしいことがわかった。1000円追加だ。いいだろう。1000円払おう。鍵を渡され、部屋の場所を教えられる。鍵を使って入った先には、カプセルがずらり、というほどでもないが、そこそこならんだ小規模なカプセルホテルになっていたのだ。
2005.07.06
自宅の中野を出て、折りたたみ自転車でひたすら北へ進んでいた。途中、何度か電車に乗ろうと思った。でも、乗らなかった。今乗るともったいないような気がしたからだ。中間地点を過ぎると、もう引っ込みがつかなくなっていた。雨が降ってきた。雷が鳴り響いた。雨宿りしながらほっとした。雨が降ってるから仕方ない、電車に乗ろうと。しかし、電車が到着するまでに雨はやむ。やれやれ。まだ続きが出来るらしい。そのとき、多分私は笑っていただろう。すっかり暗くなり、ハンドルを握る手とサドルですれる尻に激痛を感じ、十二、三回目ぐらいの限界を迎えた頃、それは見えた。千湯。銭湯のダジャレで千湯。どっかのおっさんが考えたようなその健康ランドの看板を見て、私は泣けてきた。やり遂げた。私は確かに何かをやり遂げたのだ。チェックイン。例によって、靴…私の場合はサンダルだったが、靴箱に入れ、鍵をフロントに預けて入場料を払う。さっそく、風呂に入る。バイブラ風呂、打たせ湯、ミストサウナ、通常サウナ、謎の宝石風呂、露天風呂。風呂に入ると尻と手のひらにびりびりっとしみた。私の心にもしみた。汗をかいて、それが乾いて、また汗をかいて…ととんでもなく汚染された私の体がさっぱりしていくのだ。私は、この健康ランドで最も風呂を楽しむ客だ。自信がある。風呂はそこそこにして、出た。腹ペコだったからである。途中、これはちょっとやばいと思ってウィダーインゼリーを補給したりしたが、この健康ランドで食える「焼き肉」だけを楽しみに、腹ペコ具合だけは完璧に調整済みなのだ。フロアを移動して焼肉コーナーに行くと、焼肉のいいにおいが私を襲った。肉の焼けるじゅーじゅー音が私の腹をぎゅるぎゅると鳴らした。席についた私は、おあずけを何度も命じられた犬のように、血走った目でメニューを凝視していた。
2005.07.05
自転車で千葉半島をぐるりと回ってやろうと思い、途中であきらめて引き返したときに泊まったのが、このアゼロン千葉だ。道中、汗をかきすぎておなかを冷やしてしまい、コンディション最悪の状態でなんとかたどり着いた。まず、受付の店員は愛想が悪かった。追加でお金を払えば個室に入れるらしい。数千円だった。個室に泊まりたい旨を伝えると、驚いた顔で「xx円ですけど!?」(金額は忘れた)と言われた。あんた、そんな金払えるの?とでも言いたそうな感じだ。心の中でその店員の首をねじり折って、個室へ。標識のないごちゃごちゃした通路を迷いながらたどりついたら、窓のない個室だった。私は横になってくつろいだあと、健康ランドの核である風呂に行った。風呂はまあ、普通の品揃えだ。ただし、すごく混んでいる。やっぱ都心から近いところはだめだ。風呂を出て、お食事コーナーに行き、ねぎラーメンを注文すると、素ラーメンに青ねぎを刻んで混ぜただけの手抜きラーメンが出てきた。麺はゴムのような弾力だった。早い話がまずい。めちゃめちゃまずい。そうそうに窓なし部屋に引っ込み、寝る。窓がないので時間がわからない。夜中になんどか起きて風呂に行ったが、明け方は清掃するらしく、入れなかった。個室に泊まると朝食券がついてて、「アクアカリブにて」などと書いてあるのだが、そんな部屋はどこにもない。皆が朝飯食ってる部屋が多分そうだろうと勝手に入る。ここの配膳係の人も態度が悪かった。ばし!と小鉢をトレーに叩きつけている。すごく嫌そうにご飯を盛っていた。目もあわせずにトレーを差し出された。私は家畜で、えさを食わされているような気分になった。腹が立ったので、食べ終わった皿に用もないのにしょうゆや塩をかけまくったりして小さな仕返しをしておいた。心の中で配膳係にもしょうゆや塩を頭からかけておいた。とっととチェックアウトをして出た。それから二度と行っていない。アゼロン千葉の店員の態度は、私が今までめぐった健康ランドで一番悪かった。その後改善しているかどうかはその後二度と行ってないのでわからない。とにかくすごい態度の悪さだった。個人的にはおすすめしないが、そんな目にあっても全く気にしないという人は行ってみるといいだろう。おすすめ度:★☆☆☆☆
2005.07.01
体に染み渡るビールの感覚を楽しみ、枝豆を食う。指でサヤを軽く押すと、ちゅるり、と出てくる枝豆。シンプルながら、ビールには最も合うつまみの一つだ。次に刺身。実はこの辺は海に近いということは特にないので、刺身がめちゃめちゃうまいということはないはずだ。だが、めちゃめちゃうまい。あぶらの乗ったはまちは、しょうゆにつけるとあぶらが溶け出して、しょうゆの表面がてかてかになる。それを軽くかむと口の中に海のあぶら、というような感じのものが広がる。さっぱりしているのにこってりという不思議な感覚を味わうことが出来るのだ。甘エビも見逃せない。甘エビというだけあって、ほんのり甘い。先っちょを少しだけしょうゆにつけ、ちゅるっと食べる。見た目不気味な「青い卵」がついているときがあるが、これのぷちぷち感がまた良い。おなかがふくれたら、次は眠くなる。次に向かうのは2階の仮眠室。薄暗い部屋の中に、無数のリクライニングシートが立ち並ぶ。各自入り口のとこで毛布を取り、好きな席に座って仮眠するのだ。この仮眠室はおっさんに大人気である。隣には女性専用仮眠室もあるので、女性も安心だ。横になり、毛布をおなかにかける。リクライニングシートに備え付けのスピーカーからテレビの音声を聞くことが出来る。シートは映画館のように配列されており、スクリーンにあたる位置におよそ10個、テレビ画面が埋め込まれていて各局の放送をやっているのだ。少し眠る。ちなみに、24時間やっている健康ランドは泊まっていくことが可能で、そのときはこの仮眠室で本眠することができる。9時ごろから席に居ないと床で寝るはめになるので気をつけよう。あとは、簡単なゲームコーナーがあるくらいだ。たいていは、風呂→めし→寝るのループを繰り返しているうちに体力が回復して、飽きてくる。飽きたら荷物をまとめてチェックアウトしよう。ロッカーの鍵を返せばよい。部屋着は適当に袋につめて返却だ。ちなみに一泊すると深夜料金を千円ほど取られる。また、飲み食いした分はここで清算することになる。さらば、つくば湯~ワールド。システム化が進んだハイテク健康ランドよ。2005年に行ったところ、隣には巨大家電店と漫画喫茶、ダーツバー(?)が建っており、さらに栄えていた。風呂の数も充実、店員の態度良好、システム化が進んでいて最もおすすめなけん項ランドである。おすすめ度:★★★★★
2005.07.01
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