アメリカのウェディング

新婦と父 「ジューンブライド」6月の花嫁は幸せになる。
6月は結婚式のシーズン。アメリカの親戚に結婚式に招待された時に、マナーや習慣の違いに戸惑う人は少なくありません。結婚祝いの贈答品や祝儀に関する習慣も日本とは違う上、式の時間や場所や服装も変わってくる。「お祝いしよう」という気持ちさえあれば・・・とはいうものの、アメリカの結婚式とは一体どんな風になっているのでしょう!
フラワーガール
フラワーガール

【介添人が活躍する結婚式】

結婚式は1年前から用意します。それは会場選びやウェデングドレス作りに時間が掛かるからともいわれていますが、一番の理由は特別な結婚式場というものがないので、牧師や食事のケータリング、ケーキの注文、DJ、お花、写真家は半年以上前から出張サービスの手配を行うからです。

そしてこの時、親しい友人や兄弟姉妹から選ばれていた介添人、花嫁側はブライズメイズ、花婿側はベストメンと呼ばれる人たちが、新郎新婦と共に式の手はずを進めて行きます。

式の当日に女性なら介添人同士お揃いのドレス、男性ならタキシードにお揃いのベストや蝶ネクタイを着用している特別な人たちを見かけますが、その人達が介添人です。
誓い
ブライズメイズとベストメンが花嫁花婿を
中央にして両端に並びます。


DJ
DJは必ずいます。

【式場】
当日式場には遅れないように。人数の多いフォーマルな儀式になると、招待客を花婿側と花嫁側に分けて、席に誘導する係りがいるので、勝手に着席できません。会話は隣同士で小声でする程度、知っている人の所へ挨拶に行ったり席を移ったり、後ろを向いて話したりはタブーです。

一般的に式はキリスト教徒なら教会で行なわれ、続くレセプションは場所を移して行ないます。しかし最近は牧師を招いてロフトを借りきって「手作り結婚式」を行ったり、公園、ゴルフ場、自分の家の庭で行なう人も多くなっています。

式場からレセプション会場(ホテルやレストランなど)への移動する場合は各自車で行なうのが通常です。大体5分から10分以内に会場を用意してあります。


【レセプション会場】

レセプション会場では日本のようにスピーチを依頼されたりといったプレッシャーはありません。一般の接待客は、新郎新婦に個人的にお祝いの言葉をかけ、あとは食事とダンスを楽しむ程度です。また日本のように帰りの手土産などはほとんど期待はできません。

お祝い金は日本のように受付で集めることはありませんが、お祝い金を入れる箱があるのでそこに入れてください。当日プレゼントを持ってくる人もいますが、多くはデパートや専門店のレジストリーに登録をしてある品物をネットで購入してブライド側へ送っています。当日親戚の方は食事代ぐらいの現金をお祝いとして包んでおくと喜ばれます。


ホテルの会場
ホテルでのレセプション
ファーストダンス
新郎新婦のファーストダンス

【食事の後のイベント】

最初のダンスは「ファーストダンス」と言って、新郎新婦が2人だけで踊る。このダンスは比較的短い。続いて花嫁が自分の父親、花婿の父親の順番で、花婿は自分の母親、花嫁の母親の順番で一緒に踊る。これが終わったら、ブライズメイズとベストメンが参加。その後、これら以外の客がダンスに参加していく。

全員が踊ってしばらく経つとケーキ入刀がある。ケーキは会場の飾りの一つ。どんなケーキを作ったのかも皆の関心の一つになり、ケーキ選びも新婦の仕事の一つになります。切ったケーキはその場で分けられ全員に配られます。

そしてまた踊ります。食事の後は3時間ぐらい踊る計画を立てている。
ケーキ入刀
ケーキ入刀
ガーターを取る
花嫁の足からガーターを取る
レセプションの中盤以降に花嫁がブーケやガーターを投げます。これを受け取る資格があるのは、伝統的にはブライズメイズとベストメンのみでしたが、いまは独身の一般の招待客もその仲間になり女性軍、男性軍別々に行なわれます。

女性は新婦の投げたブーケを受け取ります。
男性は新郎が新婦から取るガーターを投げそれを受け取ります。
そしてまた踊りが続きお開きになります。

招待客はケーキを頂いた後に徐々に帰る人も多くなります。 帰るときは一言、新郎新婦またはその家族に挨拶をしておくと良いでしょう。

式からレセプションが終わるまで、移動がない場合は大体6時間ぐらいなので、時間に余裕があれば最後まで参加をしてみましょう。
新郎新婦

☆☆☆ (習慣)☆☆☆

【日本では見られないガーターの習慣】
古くから伝わる結婚式の習慣の一つ。
中世のヨーロッパでは、男性が女性にガーターを贈ることで、女性の忠誠を勝ち取る意味があった。さらに結婚式後、親や親類、友人など招待客一同がカップルの寝室まで同行する習慣があった。
さらにこの習慣がどんどんエスカレートし、招待客が花嫁の脱衣を手伝うまでになり、その時、花嫁がガーターをいち早く外しほうり投げることで、これらの招待客の注意を花嫁から反らしたと言われている。

【ウエディングガウン、ベール、米を投げる、ケーキの起源】

* ヨーロッパで、貧民層の女性が結婚式に着たのが真っ白の無地のドレスだった。結婚に花嫁は何も持ってきていないということを表現する意味での白。
* 初期のヨーロッパでは父親によって娘の婚姻契約が結ばれていた。結婚式でベールに顔を隠した花嫁は、式の後ベールをとって初めて花婿に顔を見せた。中世では花嫁は髪をたらして顔を隠していた。

* 米や他の穀物を投げるのは、幸運、農作物などの豊作、たくさんの子供を授かることなどの願いがこめられているのが始まり。
* ケーキの起源ははっきりとはしてませんが、古代ローマでは結婚式で、花嫁の頭の上にケーキ(甘いものではなく、塩味の食べ物で形作ったもの)をかぶせる習慣があった。豊作や子だくさんを祈る意味があった。

ダンス


【ブライダルシャワーとバチェラーズパーティ】

アメリカの伝統的行事には、花嫁のための「ブライダル・シャワー」と花婿のための「バチェラーズパーティ」がある。結婚式に招待された人は、これらにも招待されるのが普通で、出来るだけ都合をつけて出席するのがマナーです。ブライダル・シャワーは、女友達だけで集まり簡単な贈答品を花嫁に渡すカジュアルなパーティ。花嫁、花婿双方の親や姉妹も招待されることが多い。

シャワー用の贈答品は結婚祝いの贈答品とは別になっていますが、最近は一括する場合も多くなっているようです。 シャワーを企画するのは花嫁本人ではなく、ブライズメイズなど親しい友人の役目。式には招待されていないがシャワーには招かれる(会社の同僚など)というケースもあります。会場は友人宅の場合やレストランとか様々です。会費制の場合もありますが花嫁の母親などが支払う場合がよくあります。シャワーのハイライトは花嫁が貰った贈答品を一つずつその場で開けることなので、必ず自分の名前を書いたカードを添えて贈ること。


一方花婿の友人が主催して開くのはバチュラーズ・パーティー。「独身最後の羽目外しパーティー」として、男友達だけが集まるカジュアルなもので、双方の父親が招待されることもあります。また独身最後の旅行を親しい友人だけで楽しむこともあります。


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