そして今日も日は過ぎる

2009/01/19
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カテゴリ: 映画野郎Bチーム
 「ダークナイト」のDVDを購入。鑑賞しました。
 いやあ、これは凄い! 個人的に大変気に入りました^^

 バットマンは「ダークナイトリターンズ」以降、従来のヒーロー的バットマンから、ダークヒーロー的扱いへと変化し、それと共にアメリカでは一層人気となった経緯があります。
 「ダークナイトリターンズ」以降のバットマンは一種の怪物。自警的行為をしていますが、同じDCのスーパーマンのような理想主義者ではなく、どこか自分の行為を醒めてみているという感じが魅力的な気がしますね。
 ティム・バートン版のバットマンシリーズ(第一作、第二作)もその影響下で作られた作品だけあって、どこかほのぐらいイメージに作り上げていて、なかなか良かったと思います。
 そして本作。くしくも「ダークナイト」と名付けられた本作は、リターンズ以降のバットマンを良く表していて実に面白かったです^^
 それもこれも、バットマンとは表裏の存在であるジョーカーをこれ以上ないほど見事に持ってきたことにつきますね。ジョーカーは、バットマンという存在がいるからこそ悪質なジョークとしての犯罪に手を染めており、バットマンが生み出した怪物ともいう存在。そしてある意味で最もバットマンのことを理解している敵役です。本作の脚本ではそれを見事に描き出していました。
 そんな状況をどこかスタイリッシュに、本来的に滑稽なシーンですらぎらぎらとしたオーラを放って演じているヒース・レジャーがまた絶品。その凶気は圧倒的で、ジョーカーの登場シーンだけ何度もみたくなるような迫力がありました。バートン版のジャック・ニコルソンのジョーカーも素晴らしかったですが、それに勝るとも劣りません。それだけにレジャーのジョーカーがもう見られないという現実が寂しくなってしまいます。ご冥福をお祈りいたします。

 ジョーカー=ヒース・レジャーのインパクトが強いですが、他のキャストも素晴らしい。

 彼の活動の理解者にして協力者であるジム・ゴードンは最も普通な人間でありながら、本作では見せ場もあり実にかっこよく描かれています。演じるはキレ役で名をはせるゲイリー・オールドマン。レオンのスタンスフィールドなどのキれた演技の印象が強いですが、ゴードン役がはまっていて驚き。実にかっこいいと共に、ジョーカーでの対峙シーンなどの細かい演技(鼻に注目)がほんとに素晴らしかったです。
 そしてハービー・デント検事のアーロン・エッカートもまた良い。このキャラクターが将来どうなるかは、バットマンを知っている人には公然の秘密という感じですが、期待に違わぬ存在感を醸し出していました。
 また、ブルース・ウェインを支える二人の老人、執事アルフレッド役のマイケル・ケインとルーシャス・フォックス役のモーガン・フリーマンも、緊張感あふれる本作に慈愛と安心感を与えてくれる卓抜とした存在感がありました。
 ヒロインは演技は良いんだけど・・・まあいいや。

 他にも音楽も良いですし、数カ所ある見せ場がいずれも強烈で面白かったです。

 ただちょっと残念なところもないわけではありません。
 それは完成度が高いことが徒になって、某重要なバットマンの敵役2名を今後出すことができなくなってしまったこと。一人はもちろんジョーカーで、今後ヒース・レジャー以外の人間にジョーカーをやらせるのは難しいですよね・・・。
 いずれにしても、個人的には久々はまりこんだ作品でした。
 買ってから3回見ましたw





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Last updated  2009/01/19 08:52:02 PM
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剣竜 @ パク・チャヌク監督作品 ocobaさんへ その2つの映画,評価高いよ…
ocoba@ Re:殺人の追憶(03/04) 韓国映画では、パク・チャヌク監督の「オ…
剣竜 @ Re[3]:投票義務制の問題点(11/10) サムスさんへ いえいえあまりお役に立てず…
サムス@ Re[2]:投票義務制の問題点(11/10) 剣竜さんへ ありがとうございます!
剣竜 @ Re:投票義務制の問題点(11/10) ありがとうございます。 随分昔に書いたの…

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