2015.01.08
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カテゴリ: 読書



 昨日、連城三紀彦の『女王』を読み終わりました。

えっと、文春のミステリーベスト10は

同業者や読書家が作家への哀悼を込めてランキング入りさせることがあるので

要注意!!ということを改めて思い出させてくれた一冊でした。大笑い

いえいえ、『小さな異邦人』は読み応えありましたよ。

だけれど、これは、、、、正直、ファン以外が読んだら

1,途中で投げ出す

2,読んだ後、怒り出す

3,虚無感に襲われる



 今まで連城三紀彦の作品に慣れ親しんだものなら

過去の作品を思い出しつつ、くすっとしたり、

またか、と思ったり、

やっぱりすごい!と感嘆したり忙しく楽しめるのですが、、、。

で、私はこの本の最大の魅力は

連城三紀彦、おすすめの本 10冊が巻末に載っていることかな???と思いました。

連城三紀彦が、人生の終わりを見据えつつ、

本当に好きなものを選んだ、という10冊。

いや、面白いですよ。

「男女の話」が好き、と明言。

やっぱり、フランス文学がお好きでしたかとか、



氏のこだわりに口元が緩みます。星

日本の専業推理小説家 大御所の作品がひとつもランクインしていないところとか、

いかにも!ですね。

そして、絶版になっている or 図書館にある全集にも収録されてないよ!みたいな

作品が多いのもまた一興。



だって、読みたい本が 図書館にもない! 古本屋にもない!!青空文庫にもない!!

どうしろっていうんでしょうね。

馬鹿高いプレミア付きの古本を買うのもちょっと、、、金持ちじゃないし。大笑い

こういう、こちらの事情を考えてくれないところも、いかにも!です、連城三紀彦。

連城三紀彦が選んだ 「わが人生 最高の10冊」

1,『ローマの女』 モラヴィア

2, 『一年ののち』 サガン

3,『棺の花・那智滝情死考』 水上勉

4,『モデラート・カンタービレ』 デュラス

5 『花影』  大岡昇平

6,『寝台車の殺人者』 ジャプリゾ

7,『射程』  井上靖

8,『美は乱調にあり』  瀬戸内寂聴

9,『野生の棕櫚』 フォークナー

10,『美しさと哀しみと』 川端康成


 ところで、サガンの『一年ののち』は田辺聖子の作品を生み、

『ジョゼと虎と魚たち』で、映画化。

『ローマの女』はゴダールの『軽蔑』で、映画化されています。

実作者にインスピレーションを与えるタイプの作品なんでしょうね。

出版されていても、とうの昔に絶版、、というのが悲しいです。

最初にあげた本は、今、この中で一番読みたいかな?と思ったもの。

これは高いので図書館で借ります!!





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最終更新日  2021.01.09 12:09:40
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