2015.12.19
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カテゴリ: 読書



 読み終わりました。

ジョアン・フルークの最新作『レッドベルベッド・カップケーキが怯えている』。

毎年、10月末から年末にかけて一作ずつ紹介されています。

私にとってはクリスマス前のお楽しみです。手書きハート

 所謂、コージーミステリーのひとつですね。

ジル・チャーチルの主婦探偵シリーズ『ゴミと罰』などに比べると

ミステリー色はかなり薄いです。

どちらかというと

ミネソタの架空のレイク・エデンを舞台に



日常と町の人々のドタバタや

お菓子、軽食のレシピ、

主人公ハンナと2人のボーイフレンドを巡る

ラブコメディーといった要因の方が強いです。

 松本清張やトマス・H・クックを愛読する人間が

なぜそんなものを読んでいるかというと

時には甘い気分の現実逃避も必要!!ということで。ぽっ

 このシリーズ、バランス感覚が優れていて

楽しめます。

それは登場人物の設定によく表れています。

主人公の母親や妹たち、仕事のパートナーや



絶妙なバランスで作り込まれています。

また、

 架空の町とはいえ、

アメリカの食文化や年中行事を知る楽しみもありますし、

異国情緒が楽しめます。



という設定なのでときどき語学・文学ネタも出てきます。

今時のスラングを多用しない、上品さがあります。

 また、ハンナは大の猫好き。

愛猫モシェの個性も光っていて好きです。

 私のお気に入りはハンナの共同経営者 リサと

末の妹ミシェル。

二人とも美人で性格も良くて働き者で、

ややもすると「あり得ない」キャラクターなのですが、

説得力を持って描かれています。

リサ、かわいくて働き者で機転が利いて情に厚いのですが、

結構、毒舌。大笑い

ミシェル、ハンナ姉妹の中でもっとも

多才で如才ないのに、時々ぶっ飛んだことをします。


 登場人物の殆どがいい人。

そうでない人は殺人事件の被害者になるか、

加害者になるか、町から出て行くかというユートピア。星

皆さんも、辛いときには是非、どうぞ。

 私は卵・乳製品のアレルギーがあるので無理ですが、

小説に出てくるレシピを試すのもまた一興だと思います。手書きハート

バターを使用していて、マーガリンやショートニングを使っていないところ、

著者の真面目な人柄が伝わってくるようで

気に入っています。

今回は、小さな謎でいろいろと楽しませてもらいました。

人の名前を思い出すときの連想法、

どこの国でもするのですね。星



以下、ちょっとだけネタバレ



*******************************



事件の犯人は大抵、シリーズ初登場の人物なので

敢えて触れません。

シリーズを読んでいるファンなら

目星は付きます。

事件の真相もありがち。

ただ、今回は小さなミステリーが

工夫を凝らして配置されていて楽しめます。


ファンが気になるのはどちらかというと


登場人物たちの動向でしょう。


さて、今回もハンナ・ノーマン・マイクの三角関係に

進展はありません。


妹たち、姪っ子たちは相変わらず元気です。


今回、ハンナの母が


最後の最後で再婚を発表しますが、


どうなることやら。。。。


相手は深みがあって良いキャラクターのなので


リサの父親同様、


頻繁に出てきて欲しいですね。

 このシリーズが第一作が

テレビドラマ化されたそうですが、

日本では観られるのでしょうか???

検索して画像を観ましたが、

 ヒロインは私が思っていたより

つり目で勝ち気そうでした。

赤毛でもないですし、ぽっちゃりも

していないような。。。。





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最終更新日  2017.08.03 14:05:18
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