02伊・古都巡り




サンジミアーノ



いよいよイタリアの旅後半の始まりです。
今回の旅の大きな目的、サンジミアーノ・シエナ・ペルージャ・
アッシジ・オルビエートの古都をを2日間で巡ります。

先ずは、フィレンツェから50キロ南に位置するサンジミアーノへ
バスで移動。
サン・ジミアーノは丘の上のとても小さな町で
城壁に囲まれた中は歩いて一周することができます。

















城壁の入り口 サン・ジョバンニ門をくぐりチステルナ広場に向かう通り。
両側にお土産屋さんなどが並ぶのは京都の清水寺に行く路のようかな。



















丘の上の「美しき塔の町」として世界遺産に選定された町。
13~4世紀にかけて商業と貿易で栄えたこの街には富と権力の象徴として
当時は72本もの塔が建ち並んだというから驚き。









窓辺のゼラニウム








建物の乾いた壁にアイビーセラニュームの鉢が飾られていた。
イタリアの明るい光に咲く原色のゼラニウムが、とても印象的です。



窓辺飾るゼラニュームの鉢に水をやる人と目が合いほほ笑みがえし












サンジミアーノの花屋さん



塔の町サンジミアーノの広場にたつ市場で花屋さんを見つけた。
普段着感覚の花屋さんが歴史を感じる建物の脇で店開き。
町に住む人たち(観光客ではない)が花選びをする姿は世界共通。

私たちにとっての世界遺産サンジミアーノもこの近郊で暮らす人にとっては
今を生きる生活の場なのだな~と実感。

花を選ぶ人々

鉢植えが多かったようですが切花もバケツに入って売ってました。

観光客である私にとって外国の花屋さんは眺める場所、
写真スポットでしかないのですが
このおばさんの花をえらぶ真剣な眼差し、わが身を見る思いです(笑)

シクラメン

9月中旬のこの時期、もうシクラメンの鉢が沢山並んでました。
シクラメンを12月のギフトフラワーって捕らえ方、私だけでしょうか。
もしくは、正月の自宅用に求める習慣とか…ありませんか?













シエナ


サンジミアーノから41キロ(バスで約1時間)のところにあるシエナに到着。
11世紀の中ごろから金融業、商業を基盤として都市国家としての繁栄を極めたシエナ。
隣接するフィレンツェに対抗する歴史の中で独自の文化を培った石造りの町。




レストランの前庭からの眺めたシエナの町並み、左側の塔がカンポ広場に立つマンジャの塔。


このポジションから見た、シエナ色の町はダビンチの空気遠近法に描かれた
一枚の絵のようでした。

バスがシエナの町には入れない為このレストランから30分程歩いて観光をしたのですが、
ヨーロッパでは環境保護、遺跡保護のため大型バスは離れたところに停車させられ
歩くことがあります。
観光を楽しむためには、「足腰」鍛えなくっちゃ!と実感します。




シエナの華麗なドゥオモ。
13世紀から建設が始められたとされるロマネスク様式とゴシック様式の見事な調和が特徴。




見事なクーポラの内側。
差し込む光と黒と白の大理石で作られた柱とアーチ、
見上げれば聖人の肖像がぐるり、
その上の星が神秘性をいやがおうにも高めている。

各地でドゥオモを見てきて一様に感じるのは
見上げる高さ、石造りの建物に入る光の織り成す荘厳さ。

人々が一心に祈りを捧げてきた神聖な場所であり、時に権力の象徴であったドゥオモ…

ただただ圧巻です。







シエナの小道








シエナの小道は坂が多く行き止まりが多い。
これは敵の攻撃から身を守る独特の街づくりのため。

上り下りを繰り返すと結構歩いた気になる。
写真の赤い三輪自動車、どこか懐かしい気がしませんか。

車といえば、イタリアで今回多く見かけた車種の一つは ベンツのスマート。
可愛らしい車が狭い路地を走り抜ける様子は映画のワンシーンのようでした。
どこの町でも路上縦列駐車がとっても多く、
バンパーは前後の車をボンボンと押しのけるためにある…ってホントかなぁ。




カンポ広場への道沿いにあったハムやさん。
なんとイノシシの生ハムだという。
どんな味なのかしら?と想像してみるのも旅の醍醐味。
ショーケースにダイナミックに並ぶ肉の塊に、
落ち着いた古都・シエナのパワーの源を見る思いがしました。









シエナ・カンポ広場








類まれな美しさで世界の人々に愛されるカンポ広場。
どこと無く誇りと品格が漂うシエナの町の中心となる広場には
世界各国からの観光客が貝殻型をしたなだらかな斜面に旅の疲れを癒すかのように、
またシエナに来たのだという実感を大地から味わうように座ったり寝そべったりしている。

たとえば、フィレンツェはその貴婦人のような町を散策するのが醍醐味とするなら
ここシエナでは寡黙で勇壮な男性の懐に抱かれているような安心感で包まれる。

また、この広場は夏の伝統行事パリオの競馬が行われその日だけは物静かな町が熱狂で包まれるという。
町内ごとのフラッグが大きく振られ、勝利チームは一年間の栄誉を手に入れる。
















劇場のようなカンポ広場のシェル型の傾斜に身を預けくつろぐ人々













カンポ広場から貝殻のちょうつがいの位置にあるプップリコ宮。
1250年に建設が始まり14世紀初頭に完成、
現在市庁舎とシエナ派絵画の宝庫市立美術館として使われている。

左の塔がマンジャの塔。約500段の階段と聞いて上るのを断念。
上からの眺めは素晴らしい…らしい。
シエナ大学の学生は卒業前に上ると単位を落とすというジンクスがあるという。
卒業の日に上って見るトスカーナの丘陵の眺めは格別だろう…ね。











ペルージャ 1




シエナから106キロ、バスで2時間。
古代エトルリア人によって築かれた町ペルージャ。

日本人にとってはサッカーの中田選手の最初の移籍で身近になった古都です。
行く前から、どんな町なのかしらとサッカーファンならずとも気になってました。

丘の上の城塞都市に行くのに、エスカレーターで登り城砦の中を通り抜けます。
最初の写真はその城砦の内部を歩いていくところ。
昔のお城はさぞや暗かったんだろうな~、これじゃ亡霊も出るわ…
と想像を掻き立てられます。














目抜き通りのヴァヌッチ通りを進むと、下の写真「11月4日広場」という名の、
大聖堂とプリオリ宮殿に囲まれた美しい広場に出る。








P3










大聖堂の内部、ここは係りの人がいて写真を撮っていたら注意を受けてしまった。
祭壇だから当然といえば当然なのだけれど、他は撮影OKだったのでちょっとビックリ。
その動揺が画像の乱れに滲んでしまったかな~。








P4



ペルージャ 2










P2







ペルージャのメインストリートはこんな風に整然として美しい。
勿論古い建築物をそのまま現代も暮らしに、観光に使っている。

この写真は大聖堂から城壁のトンネルのようなエスカレーターつきの道を
目指して帰る道を写しました。








P5







これ何に見えます?
イノシシさんですよね!?
イノシシの形のチョコレートケーキ。

タイムマシーンでやってきたような道を歩いていたら、
イノシシ・ケーキが沢山並んでいるショウウインドウに引き寄せられました。

イノシシさんはにんじんが好きなのでしょうか?
にんじんまでがとっても美味しそうで 是非味見したかったワ!





ペルージャ 3








P6






今日も続けて美味しい話題をペルージャから。

町の八百屋さんで見かけた「きのこといちぢく」
写真のポルチーニというきのこは丁度シーズンで
日本の松茸に匹敵する、イタリア人の季節を味わう食べ物だという。

車できのこ狩りに遠出をするので、付近一帯は大渋滞になるそうな。
そして、驚く無かれイタリアにも松茸はあるにはあるが誰も見向きもしないとか。
もっぱら、このポルチーニだけがお目当てだそうな。

ならば観光などしてはおられぬ、早速“松茸狩り”にと 
はやる気持ちを抑えたのはいうまでもない…(笑)


そして このきのこ、オリーブオイルでいためて「メイン料理」になるという。

わたしも輸入の乾燥きのこ(フンギ)を買ってきて、スープ等に入れて使ってはいたものの
「きのこ大好きなイタリア人」が沢山いると知って驚き。

やはり 食の国イタリアですね。

この先ローマで、私も噂に聞くこのきのこ料理を食べることができました。
そのお話は、又後日…













サンフランチェスコへの道



A1








ペルージャに一泊後、今回の旅の主な目的地の一つアッシジへ。

豪商の息子に生まれながら、
清貧に身を任せ神の道を説いた聖フランチェスコの生誕の地として
世界的に名高い町アッシジはスパジオ山の中腹にあります。

数年前、地震で教会が大打撃を受けニュースでご覧になった方も多いはず。

また、聖フランチェスコの生涯を描いた映画「ブラザー・サン・シスター・ムーン」(1972年)もありました。


ペルージャから南へバスで30分ほどで細長い城壁をめぐらせたアッシジに到着しますが、
ちょうど、日光のいろは坂のような道を登っていく途中で丘の上に見える
のが13~4世紀に建設された「聖フランチェスコ大聖堂」です。







A4







聖フランチェスコ教会の正門前の広場は緑が豊かでとても美しく、
地震の爪あとの修復は終わっているとのこと。
さすが、世界に名高い聖フランチェスコへの信仰心の現れと感心しました。

そして、内部のフレスコ画の素晴らしさは是非もう一度見たいと思うほどです。







アッシジ 2








A2






紀元前1世紀の建立といわれるミネルバ神殿






A3






ミネルバ神殿の内部

アッシジの中心にあるコムーネ広場にはミネルバ神殿があり、
その内部には美しいフレスコ画の一部が残っている。

町自体が階段状に折り重なり、細長い城壁に囲まれた町並みを散策するのは
映画のワンシーンにでも紛れ込んだかの様な錯覚に陥る。

イタリア各地で夢見心地になれる、
この至福のためにはるばる訪れる観光客は引きも切らず、
地震の修復を最優先してきたこの地の人々に感謝したい。
(たとえ、観光税をしっかり徴収されようとも…)




アッシジ 3








アッシジの花







アッシジの緩やかなそして長い坂道を歩いているとき見つけたクライミングフラワー。
石壁にそって昇るように咲いています。
思わず、足を止めてパチリ♪







アッシジの花UP







花の名前が分かりませんので、
どなたかご存知の方がいらしたら是非お教えくださいね。
お待ちしてます。
白さが際立つ☆型の花がとっても美しく印象的でした。












シェフとオリーブの木





オリーブの実







街角で見かけたオリーブの木。大きな実が沢山付いていました。







シェフの人形





実は上のオリーブの木の傍にはシェフが立っておりました。
このおじさんはそのシェフです。
石膏で出来てるようですが、ユーモラスな表情がイタリアっぽいかも







オルビエート 1



しばらくご無沙汰でしたがまだ終結してない
「イアリアの思い出」を今日から又書いてみようと思います。
ローマへの道は一日にして成らず!ですね。







O1






アッシジから南西へ約100km、バスで1時間45分。
バスを降りてから100人乗りのケーブルカーで城塞都市オルビエートへ。
小高い城壁の内側から眼下に広がる眺望です。








O2







オルビエートの最大の見所ドゥオモ、残念ながら修理中で
ご覧の通りファサードは見ることがかないませんでした。
イタリアは観光の国で、こういった修復はとても熱心に
時間をかけて行っているので、こんなことに遭遇しても仕様がないかな。

そうね、又来る理由付けにしよーっと。
ぜひ、又訪れたいものです。
(ミラノのドゥオモも今回は、正面が大修理中でした)







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ドゥオモのすぐ傍のカフェ。チョット一休みのこんな場所は世界共通。
なんか、このおじさんの表情、観光地のお休み処のどこにでもいる
退屈気なおじさんっポイ表情でしょ。
でも、カプチーノは美味しかったし、ジェラードもそこそこのお味でしたよ。
気は抜けてても、味はそこそこ、さすがイタリア、カプチーノとジェラードの本場ですね。






オルビエートの小路









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オルビエートの何気ない小路を進んでゆくと(実はサン・フランチェスコ教会を目指す途中の小路)
そこには手作り品の工房兼ショップが並んでいました。

グループのT婦人は自他共に認めるお買い物のスペシャリスト…
買い物の嗅覚が人一倍優れていて
彼女の行くところ、必ずステキなお店があるのです。

この手作りお店の並んだ小道でも偶然 
T婦人の☆キラキラ輝くお買い物モードに入った眼差しに遭遇。
同姓ながら、まったく女の買い物の感は鋭い!









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このお店は木のぬくもりが優しい木のグッズを沢山並べてあり、
可愛い小物達やおもちゃがいっぱい。
「夢を形にする工房」というイメージ。
隣には、革細工のお店もあり一つ一つ心を込めて作ってる様子が伝わってきました。









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このレース綺麗でしょう?
勿論手編み、聞くところによると90才近いおばあちゃまの作品とか。

ここのお店は日本の雑誌でも紹介されたとオーナーの奥さまが話してくれました。
記念に一つ買おうかな~とも思いましたが時間的余裕もなく後ろ髪引かれる思いでお店を後に。

そうそう、かのお買い物スペシャリストのT夫人、集合時間に息せき切って走ってみえた。
なんと、買い求めたワインのコルクが緩んでいて取替えに走ったんですって。
荷物を持つ役目は大学4年の長男君でしたが…

彼女はシエナの市場でトリュフの瓶詰めを旅行社お勧めのお土産屋さんの
なんと半額で買ったそうで、その手腕は折り紙付き。

もっとこの達人と一緒にいればお得な買い物ができたのかもね~。
















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