03プロバンス2







ゴッホとビゼーのアルルを後にして
アヴィニョンに向かいます。





南フランス、プロバンス地方には
ローマ遺跡が数多く残されているのですが

写真のポン・デュ・ガールの水道橋は
なかでもその美しさからでしょう、
プロバンスの人々が一番誇りにしているといいます。

紀元40年から60年を費やして建設された
全長50キロにも及ぶ水道、
写真はその一部 ガルドン川をまたぐ高架橋です。

約50メートルの高さで
秋空にくっきりとした弧を描き
壮大な景観を見せていました。


最も保存のいいローマ遺跡ともいわれ
世界遺産にも指定されています。





いよいよアヴィニョンの町に到着。
旧市街地を取り囲む長さ4.3キロの城壁です。

法王庁宮殿は
自然の防御壁となる岩山の中に食い込むように
厚さ4メートルの壁に囲まれて作られ、
その周りをぐるっと城砦が囲む

いわば城塞都市なのですね。





城壁の中のメインストリートレストラン街
時計台広場に面したレストラン、
私達がその夜、食事したお店です。

幸い暑いぐらいの気候だったので
道路にせりだしたテーブルでステーキと鶏肉料理。
お値段は普通、お味も、フツウ(笑)

お隣は一人で食事していたギリシャ人の建築家、
フランス大好き人間らしく、何度もフランスを旅しているとか。
日本にもいらしたことがあるそうです。

ワインを傾けながら、悠然と食事する姿に
ステキな年の重ね方を学びました。


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いよいよ、アヴィニョンの教皇宮殿(法王庁)。

1309年、フランス国王の傀儡となった教皇クレメンス5世が
教皇庁をアヴィニョンに移し
以来70年間7代の教皇が住んだんのがこの宮殿。

いわばローマ法王がアヴィニョンに引っ越してきたということなのです。

これはカソリック教会にとっては一大事ですが、
それだけフランス国王の権力が強かった証ですね。

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『アヴィニョンの橋の上で』

♪ はしのうえで おどるよ おどる
♪ はしのうえで わになって おどるよ
♪ humーーーー

♪ おんなもとおる
♪ へいたいさんもとおる
♪ こぞうさんもとおる
♪ おとこもとおる
♪ ぼうさんもとおる
♪ よっぱらいもとおる


時計台広場から城壁をくぐって直ぐの所にある
歌で有名なアヴィニョンの橋です。


12世紀初めにひつじ飼いが神のお告げを聞き
変人呼ばわりされながらも資金調達、
ようやく最初の橋ができたのが1188年だという。


川の増水で何度も架け替えられ
最後の橋脚は22個のアーチで作られていたそうですが
17世紀に崩壊後は放置され、
今では4個しか残っていません。


歌詞では♪橋の上で~♪となっていますが
訳詩の違いで下と言う説もあるそうです。

あまり大きな橋ではないので、実際に橋の上で輪になるよりは
橋のたもとや、下で踊ると考えた方がしっくりする気がします。

300年以上もの間、
壊れた橋がそのままの姿をとどめているという辺りに
木と石の文化の違いを感じますね。


ローヌ川の心地よい風が吹く橋の上には小さな教会が立っています。


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今回の旅は、直前のインターネットの天気予報を大きく裏切り、
晴れの日、それも快晴に恵まれ続けました。

(十月は、フランスでは一年で最も降雨量の多い月で
事前に日本で調べたときは連日雨マークの予報)


好天の恩恵を強く感じたスポットが

アヴィニョンからバスで一時間の
ここ「ヴォークリューズの泉」です。


先ずはプロバンスの秋の木漏れ日をどうぞ。




まだ緑の葉が沢山残っている、泉までの清流沿いに歩くと
汗ばむほどの陽気でした。




プラタナス並木は光に輝き、
オゾンに包まれての散策は“気持ち良い”の一言。




渓流の水の透明度、そして川面にそよぐ水草のグリーンが
正真正銘、エメラルド色していたのには驚きです。


源流となっているせせらぎの源泉は
岩山の谷深く、こんこんと沸いている豊かな地下水脈。

無人潜水艇で308メートルまでは測ったそうですが、
正確な深さは測りきれないということです。


写真でエメラルド色に見えるのが水流に泳ぐ水草です。

湧き出る泉は、8月にディズニーシーで探検した(笑)
「永遠の命の泉」なのかもしれないと
一人深く納得したものです。


この日の旅のハイライトであったことは言うまでもありません。


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丘のてっぺんの町 ゴルド。
ヴォークリューズ高原の南のはずれにあります。

丘の中心、つまり一番高いところに城砦があり
それを家々が階段状に囲んでいます。

今回、私達は画家や陶芸家ののアトリエや、
土産物屋が並ぶという町中には行きませんでしたが

対岸に位置するベストポジションから
町全体を眺めることができました。

驚くことに、展望台になるようなこのポジション、
柵のような物は一切無く、

「転落事故」については一切「自己(事故)責任」(笑)
その辺も、お国柄なのでしょうね~。


高所恐怖症気味のワタクシが、恐る恐る撮影した一枚です。


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南仏、プロヴァンス地方の最後の訪問地ルシオン。

クーロンの谷とヴォークリューズ山地の間にある
プロヴァンスの景勝地です。

街全体が赤っぽく見えるのは、
すべて地元で産出されるオークルの壁だから...

この町自体が、赤土や黄土の上に立っているのです。


その色合いは天候や太陽の位置によって微妙に変わり
まるで町ごとパレットのようです。



山道をバスで登っていくと、
切りとおしになった崖がだんだん赤くなってくる...

ルシオンは、オークルという黄色顔料の原料となる黄土の山地で、
そのために街全体がきれいな黄味がかった赤色をしています。





ルシオンの町の赤色の壁を持つレストランと時計の塔。
塔の左側面をヨ~ク見ると時刻をしらせる時計があるのです。



この時計台が刻んだ時の長さは
オークルの土の恵みで織り成す
色彩の歴史のでもあるのでしょう。


南仏、コートダジュールとプロヴァンス地方の
4泊5日のたびも終わり、
明日からは、いよいよパリです。






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