2009/05/10
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カテゴリ: つぶやき
結局のとこ私は負けなのだ。
「まだ起きてる?」と彼からのテキストを見た直後には、少し散らかった部屋を片付け始めていた。
深夜三時だというのに。
紙袋に詰めたものを全て元の場所に戻し、彼が来るのを待った。
彼がやって来て、「僕たちどれだけ会ってなかったけ?」といつものように笑顔で、何事もなかったように話し始めるから、本当に何もなかったように思えてきた。
実際、会っていなかったのはたったの三日だ。
それから彼は―そしてまたいつものように―動物の話を始めた。
深夜見かけた大きなネズミ。
一週間前から彼の家で飼われることになったダックスフンドのウィリーが家を飛び出して必死で追いかけたこと。

それから停車している彼の車の上に飛びついてきたネコは、少し開いている窓に両手を引っ掛け、その親指は人間のように長かったということ。
彼があまりにも真剣なので、その話には思わず笑ってしまったが、私が気になって仕方がなかったのは、その時彼はパーティで出会ったという女の子と一緒にいたということの方だった。
彼と彼女には何もなかった、そう自分に言い聞かせた。
幸い彼の車内は、彼を想う私でさえ戸惑うほどに汚れているのだから。
もう夏が来るというのに、ハロウィーンで使ったという骸骨のマスクが後部座席の下に落ちているほどだ。
そのハロウィーンというのは私と彼が出会ったあの日のものなのか、それとも一昨年のものなのか。
最近減ってきていた会話も、この日は沢山した。
処方しているADDの薬がきれているのか、彼の話には脈絡がない。
そんな彼を見るのはいつも好きだ。
行方の分からない話を聞きながら、身の回りの全てのものにいちいち気を取られている彼を見て、心底彼を愛おしいと思う。
私は負けたのだ。

私の許容は負けからくるものだというのに。
悪気のない人を責めることなど、到底不可能なのだ。

私が負けたのは彼にではなく、自分に負けただけなのかもしれない。
小さな決心と大きな挫折、そしてその繰り返し。
このまま彼を私の部屋の中に閉じ込められたらどんなに良いか。

そして私はただ一人、見えない箱の中に閉じ込められてしまったのだ。
出口が見当たらないほどに思える大きな箱。
それでいて、身動きが取れないほどの窮屈な箱に。


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キャンディーである以上、箱には入れないんだ、っていうお話です。
でも、小説というか、エッセイ。
この1年で学んだことを書いていきたいなって思って。
下書きだから、この上の部分も、最終的にお話の中盤あたりになるのだろうけど。
ぼちぼち書いてきます。
気が向いたら。





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Last updated  2009/05/11 06:52:10 AM
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