気まぐれ屋。

気まぐれ屋。

2018.10.10
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カテゴリ: ヒトコトモノ
やっぱり 女は苦手だ。
と言っても、これは 小説家の話。
読書家でもないが、私がこれまでに読んだ本は、
男性作家の方が断然多い。 女性作家の本のタイトルや
あらすじに惹かれ、機会があれば読んでみるが。
毎回 あまり共感できない自分に気づき、最近は読んでない。
唯一、興味を持ち幸福感に満たされ、好きになったのは、
三浦しをん。初めて読んだ時、彼女の登場人物の丁寧な描き方、言葉の紡ぎ方、文脈のリズム感・・・
すべてが 心地好かった。だから、本を買っても今のところ、
彼女しか女性作家の作品は手元に残ってないはず。
本も音楽と同じで、 自分にフィットするものと
そうでないものの区別が、 はっきりしている。
ただし音楽は、何度か繰り返すうち、耳に馴染んでくる。
音楽業界に居た頃は、届けられた音源をとりあえず 何でも
一度は、真っ新な気持ちで“受け容れる”ことをした。
評価して今後の売り方を考えなければないから、それが
当たり前で、何度も聴いてるうちに (どんなに声が苦手でも)
印象の変わる楽曲も、 たまにはあった。
でも、本はそうはならない。作品ごとに 毛色を変えられる
音楽に比べ、文学は “作家の個性”がフィックスされてる。
文体のクセ、表現法、人物や舞台の設定、起承転結の
まとめ方・・・これらが いきなり変わることはない
だから一度ハマれば一生くらいの勢いで好きになる、
信者みたいな読者がいるし、一度 違和感や嫌悪感
抱いてしまうと、もう 何をどうしても理解できない私
みたいな読者もいる。
仕事でものすごく久しぶりに、 短編小説を任された。
それは 人気作家の書いたもので。今まで読んだことがない人
だから、これは ラッキー!とばかりに、楽しみに読み始めた。
が。読み進めるにつれて、 イライラしてきた。
「この人、 こんな文章書くのか!」という、 驚きと落胆
私が イメージする彼女の作家像が、 わずか 数ページで 崩壊。
タイトルと展開そして文章・・・ 無理やりなこじつけ感に、
正直、 呆れた。何ひとつ、 収まりが良くない
企画モン扱いみたいな枠だから、もしや 手を抜いた
読めば読む程、 不快な気分になるとかありえない。
名前を見た時、一瞬うわっと思った 予感が悪い方に
見事的中した。中年女が主人公なのに、私も似たような所は
あるとも思うのに、 どこにも全く共感できない。最後まで
一度も、 笑えないし 泣けなかった。ただ、ストーリーの
つまらなさと主人公の不快な人柄と、自己満足な作家への
苛立ちだけが残った。
しかも、発表する誌面自体、 ターゲット 全く合わない
私でも共感できない内容を、読者が何人共感できる? 
発売後の読者の感想が読んでみたい。
とにかく “後味の悪い”一作だ。今思い出しても、主人公の
大人げなさと意志薄弱ぶりに腹が立つ。あんな女は嫌だ。
こんな考え方をしてしまう作家も嫌だ。
* * * * * *
【18祭 (フェス) をTVで観た。
大人でも子供でもない モラトリアムな18歳世代。
そんな彼等からの想いを集め、アーティストが新曲を作り、
参加者 1000人と一度きりのステージで共演するという
夢のような企画。3回目の2018年を担当するのは、
RADWIMPS
特に彼等を観たいわけでもなかったが、 素人が絡む人間臭い
ドキュメンタリーが大好物なので。それと、最近若者の心に
触れる機会が多いせいか、単純に 今どきのコに興味が湧いた。
観て良かったー!  思わずうるっときた。
RADWIMPSの音楽もそんなに知らないし、子供を産み
育てた経験もないので、食い付けるかどうか・・・
最後まで観れるだろうかと思ったが。観た。むしろ
最後までしっかりと見届けた。
RADWIMPSメンバーの目に留まり、全国から選ばれた
1000人は生い立ちも性格も参加目的も様々。
その中で 一番気になったのは、夜間高校に通う色白メガネ
女子。おとなしい彼女は、 輪の中に入れず、いつも壁際
スマホを見て休憩時間を潰していた。
歌詞の内容を読み込むように言われ、其々が思い思い真剣に
解釈に励む中、彼女は首を傾げ、こう言った。
「(歌詞に)全く共感できない」と。 友情をテーマにしたような
詞に彼女が惹かれないのは、 「今まで友達がいないから
(詞のような)ケンカもしたことがない」という理由から。   軽くショック受けた。そんな彼女が、 このイベントを機に
どう変わるのか、ちゃんと見守りたかった。
ある日。ずっと見えない壁を作り、 “孤独“であり続けた彼女に、声を掛ける女子ひとり。そのコの温かな心に導かれ、
“ひとりぼっち”は次第に周りとの距離を縮め、
笑顔も見えるように・・・
そして本番の日。彼女は “初めての友“の隣で、大きな口を開け
声を出し、体を揺らし笑い唄い、 全身で降り注ぐ音楽と
包み込む人の体温を感じていた。
人と交わることを受け容れ、自分は独りじゃない
そのことに 気づいた今、あの歌の歌詞をどんな風に
感じているのか、彼女の想いを知れなかったのが心残り。
やっと友達を作った段階で、今は楽しいばかりかもしれない。
これから、嫌なこともあるだろう。でも、このイベントを
遣り遂げたのだから、今まで味わったことのない経験をする
チャンスを自ら手繰り寄せたことは確か。
1000人分のドラマが、あの企画にあるのかと思うと・・・
それだけでまた、じんわりとくる。
会場全体を躍動する彼等の歌声は、まるで神聖な教会で聴く
ゴスペルのように、 真っ直ぐ清らかで、貴い響きだった。
若さ 漲るパワー 澄んだ瞳、輝く汗と涙
画面を通して感じることができ、私も珍しく 心震えた
若い頃ライブに行きまくってた当時の、 生きてる実感
よみがえってきた。
ああ、 こんな感じ。 それを長いこと忘れてた。
★  ★  ★  ★  ★
今日のひとこと。「また見知らぬ人に声かけられた。」 





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最終更新日  2019.03.15 09:42:25
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