【思い込み系】
声が聞きたい それだけでいい
そんなわけないじゃない 抱きしめてよ
一途な恋と 呼ばれたくない
私はあなたが欲しいだけよ
その広い肩も 短い髪も 男のくせに切れ長の目尻も
あなたの腕も胸も その声さえも 誰にも触れさせたくないの
一日中 見つめていたい
んん・・そんなのうそね 見つめるだけじゃ
私の心は静まらないわ
なめらかそうなあなたの頬を その首筋をこの手で触れていたい
あなたの全てを 独り占めしたいの
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≪惚れていたい≫
見てくれだけの男だなんて 誰が言っても 信じない
いい男なんだから 仕方ないでしょ
性格悪いなんて 聞いたこと無い
姿が良くて 声も良くて 恋するなと いうほうが無理なのよ
惚れた私が 悪いのかもね ライバル多いの 覚悟してる
落とすつもりは あるよな ないよな
かなわぬ夢は 見ていたいから 手を伸ばせば 触れられるけど
やけどしないように 心がけてる
届けた荷物が 重荷になるなら このまま 自分のもとに留めとく
いい男だから 疲れさせたくない だけど ずっと 惚れていたい
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≪オンナ≫
何でそんなに オンナなんだい
チャラチャラ光る飾り付けて 細い眉に 真っ赤な口紅
知らない名前の香りをつけて
都会に生まれて オンナになって
そのまま都会に老いぼれちまう 心がネオンに 染まっちまった
尖ったつめに俺は引き裂かれて
おまえのヒールに 踏まれる人生が
声にならない悲鳴をあげる 深く切れた スリットの向うに
微笑む悪魔の横顔がみえる
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海のような 青いシャツ
キザなほどに 似合っている
むずかしそうな顔をしたまま
何をそんなに 見つめているの
手元の書類の数字を追いかけ
あなたの瞳が 泳いでいる
あんまり永く 泳ぎ続けたら
ほら 波に溺れそう
ブルーストライプ いつものシャツ
あなたらしくて とても好きよ
ちょっとシンケン夢中になって
ペンをにぎりしめ 走らせている
紙の上でコーナー回りゴールをめざし
あなたの心が 走っている
そんなにむきに 走り続けたら
ほら ストライプ弾けそう
白雪姫になりたい なんて想う
あなたを初めて見た あの日から
100年も眠るのは 困るけど
せめてあなたが 追いつくまでは
今 このままの私でいたい
あなたの人生 じゃまはしないわ
だけど そっと 見つめていたい
どんな男に なっていくのでしょう
やわらかにつつんで 守ってあげたい
かなわぬ夢を 見続けながら
私の時計を留めて 待ち続けたい
98/1/19
会えないほうが いいみたい
現実の似合わない 二人だから
想いだけを 空に飛ばして
自由に羽ばたかせる
心に描く 愛のかたちは
見えないほうがいいみたい
私は 私のなか内のあなたを愛し
あなたは あなたのなか内の私を
そっと 愛し続けて
雪に埋もれた 小石のように
ただ 白い宇宙につつまれている
だからけして 飛び上がれない
春の陽射しを 待ち焦がれ
ただ ひたすらに眠り続ける
だからけして 芽吹くことはない
（だけど…？）
98/2/3
あなたを想う 私の心
この浜に打ち寄せる波のように
時には強く 時にはやさしく
胸の奥で うねり続ける
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≪ピュアな恋≫
ピュアな恋なのと 言い切るあなたの胸の内(なか)
本当は ハリケーン模様
何時（いつ）だってヒロインは 輝いてみえるけど
その瞳 まっすぐにライト見つめてるだけ
光の筋の外側にあるたくさんの生き様は 影に埋もれて
けしてあなたの 目に留まらない
人生はカケヒキだけじゃないけど
台詞で飾って ポーズきめても 温もりの拍手 貰えるわけはない
明日のことは判らないからと 今日だけ思いつめて 幸せですか
明日の幕を揚げるために 今日の幕切れ 決められますか
嵐の海の波にもまれて 果てしなく遠い岸まで 流されますか
台本のない時の流れに耐えられるほど あなたの恋船は 強いものですか
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≪無題≫
夜明けの海へと君を誘った この恋に きらめく陽をあびせ
今日を見つめていたいから
二人に過去は 二度と訪れはしない
朝の太陽は 明日へ 未来へと続いていくこと
ほら 教えてくれるよ
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