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2003年05月11日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日はFA杯の決勝だと思っていたのに、来週と勘違いしていました。

もう曜日の感覚が全然ない毎日を送っています。反省。

で、今日はイングランド・プレミアシップの最終戦。

もうマンチェスター・ユナイテッドの優勝が決まっているので、ただの消化試合だけになっていると思うなかれ。

今日は大変な一日なのです。
ウェストハム・ユナイテッドとボルトン・ワンダラーズのサポーターにとっては。

「THE GREAT ESCAPE!」

この言葉は、イングランド・サッカーで、毎年リーグ最終日に使われる。


プレミア・リーグでは、毎年この「THE GREAT ESCAPE!」をかけて、下位チームの間で優勝争い以上の熾烈な戦いが繰り広げられるのです。

イングランドでは、サッカークラブと地域は密接な関係を持っています。マンUのような一部のビッグ・クラブを除けば、サポーターは大体クラブのご近所の人たちです。

そのサポーターは、だいたい先祖代々(といえばおおげさだが、)同じチームのサポーターを続けているし、選手を自分の息子や兄弟のように、つまり家族と同様にように考えているように見えます。特に、そのチームのジュニア組織から上がってきた選手には特に愛着を持っているのです。

マンUにおけるベッカムとサポーターの関係も同じ。
私はマンUサポーター席に入って観戦したことがあるが、彼らはベッカムがボールを持つたびに「ベックス!」「デイビッド!」と親しげに愛称で呼び、ベッカムも試合中再三にわたってサポーター席に手を振っていました。
うまく書けないんだけど、私はベッカムとサポーターの間に、ある種の一体感を感じたんですね。

話はもどるが、要するにサポーターにとってひいきのクラブはもうその人の人生そのものと言っていい。
だから、このプレミア残留(下部リーグ降格)争いにからんでしまったサポーターはもう大変なんであります。
これは彼らにとっては、おおげさではなく命を失うのと同義に大変な事態なのであります。

実は「THE GREAT ESCAPE!」といえば、私の家の近所の「おらが町のチーム」の代名詞でした。
このチーム、はっきり覚えていませんが、2年前にプレミアから降格するまで、確か34年間の間に11回か12回リーグ最終戦で残留を決めたという、ものすごい戦歴を持っていたのです。



最後は2年前、私がこの町に来た年、やっぱり最終戦で最初2-0でリードして、「今年もGREAT ESCAPEだ!」と思わせた矢先に、3点立て続けに取られて敗退。年貢の納め時となりました。

今年は下部リーグで「THE GREAT ESCAPE!」をかけて戦っているというていたらくだから、よほど残留争いの快感が忘れられないらしい。。。。

(ここまで書くと、わたしがどこに住んでるのか、はっきりわかっちゃいますね。ははは)


ということで、今日はチェルシーVSリバプールという欧州チャンピオンズリーグ出場権をかけた直接対決という、重要な試合が行われてるにもかかわらず、それを無視して、あえてこの「THE GREAT ESCAPE!」に注目してみました。

試合はボルトンVSミドルス・ブラ、ウェスト・ハムVSバーミンガムの2試合。これをSKY TVでは二元同時中継するので観戦しました。


ボルトンはかつて日本代表西沢明訓が所属していたので、日本でも知ってる人が多いでしょう。
ウェスト・ハムはロンドンの下町のチーム。リーグ優勝経験はなく、地味だが人気は高い。イングランド代表リオ・ファーディナンド(マンU)など、ユース組織で若手を育成して放出する「売り手」型クラブとして定評があります。

試合自体はどっちもおもしろくない。
プレミアの下位チームの試合など、ボールをぼこぼこ蹴って肉弾戦をやるだけです。

おもしろいのは、観客席の表情。
まるで代表戦か、優勝決定戦のような緊迫感はおもしろい。

しかもみなストレスがたまっているのがわかる。

だいたいそもそも弱いのだから、気ばかりあせってシュートなんてはいりゃしない。ふかしたり、別の方向に蹴ったり。。。

ひどい試合だ。

その内敗色濃厚となったウェストハムのサポーターはスタンドでもう葬式のようにすすり泣き。彼らにとっては本当に葬式だったのかも。。。

試合終了。結局ボルトンは勝ち、THE GREAT ESCAPE達成。ウェストハムは敗れて降格となりました。

ボルトンのサポーターはみなスタジアムになだれ込み大騒ぎ。ボルトンは優勝したのか??

ボルトンの選手はロッカールームでシャンペンシャワーの大騒ぎ。この人たちはほんとに優勝したのと勘違いしてるのではないのか???

まあ、この最終戦の、第三者から見れば全く意味不明な狂気乱舞を見るのが、「THE GREAT ESCAPE!」醍醐味なのです。

かたや、ウェストハムのサポーターがスタジアムから引き上げる姿が映る。まさに「葬送行進曲」

た~んたたた~ん、たたたたたたた~~~ん♪

であります。

この「THE GREAT ESCAPE!」攻防戦など、サッカー通の方々からしてみれば、なにも見るべきところはないのかもしれません。
しかし、この選手とサポーターたちの、全ての理屈を超越した決死の戦いは、サッカーの原点を教えてくれるような気がするのです。






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最終更新日  2003年05月14日 23時24分37秒


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