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2009年03月04日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
さて、「グリニッジ標準時の国際関係学」です。

今日は、麻生太郎首相がサハリンを訪問し
日露首脳会談が行われた件について
書いてみたい。

このブログでは
ロシアについて書いたエントリーは
2004年10月の

2004年10月15日
北方領土視察は小泉が仕掛けた罠!?

まで遡るんだよね。


他の国とは違う
書きにくさがあると
いうことなんだけどね(苦笑)。

まあ、あれですよね。

このエントリーを
読み返してみると
「小泉が仕掛けた罠」
というのは、
ちょっとあれだけれども(苦笑)
ただ、北方領土問題が
日露間の最大の問題ではなく、

そうなのだけれども)
外交カードの1つであると
見抜いて行動したというのは、
小泉さんの慧眼だと思うね。

それで、日露首脳会談の話に

石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の
液化天然ガス(LNG)プラント稼働式典に
合わせて行われた日露首脳会談。

日本とロシアの経済協力を内外に示し、
麻生首相とメドベージェフ大統領は
北方領土問題を

「新たな独創的で型にはまらないアプローチ」

で解決することで合意した。

しかし、実質的な進展は
なにもなかったという
見方もあるわけでね。

私は、本来的にいって
日本はロシアに対して
強い「交渉力」を
持っているんだと
思うんだよね。

だけど、それを
今回の首脳会談では
生かせなかったと思う。

この「交渉力」については、
私は昔、こんなエントリーを
書いたことがある。
(2004年8月5日
小泉内閣の外交戦略とは何なのか? )

まあ、昔書いたんでね、
つたないところも多いんだけど
要するに言いたいことは
外交における「交渉力」の
強さというのは

「軍事力」「貿易収支」
「金の貸し借り」

の3つが決めるということ。

もちろん、おおまかに言って
という話だけどね(苦笑)。

考えてみてほしいんですよね。

「軍事力」は言うまでもない。

ただ、ここで興味深いのは
日本という国は本来的には
「軍事力」という観点からは
米国以外には
絶対的な交渉力を持つ
ということだ。

なんのことはない。

日米安保条約があって、
米軍が日本にいる。

確かに日本が交渉相手国を
攻撃することはできないけど、
日本を攻めることイコール

「世界最大・最強の軍事大国・米国を
敵に回すことになる」

ということだ。

逆に言えば、
日本が絶対的に対米追従なのも
米軍が日本にいるという
現状では仕方ないことだ。

そういう意味では、
先日小沢さんが語った
2つの発言、

「(クリントン長官へ)対等な日米関係を。。。」
「日本が自立して第七艦隊だけで。。。」

は、前者の発言が
言葉の遊びでなく本気なら
後者の発言は
避けて通れないということ。

2つ目の「貿易収支」。

これについては、

「『貿易赤字国』が『貿易黒字国』より
より強い立場になる」

とかつて書いたけど、
世界同時不況になってから、
それは顕著になったんじゃ
ないかと思う。

要は、貿易赤字を垂れ流しながらも
世界中から物を買って
消費していた米国が
物を買えなくなった時
GDPの落ち込みが
もっともひどかったのは
輸出依存体質の
日本だったということ。

米国が元気でないと
やっていけないということだ。

また、中国も意外なほど静かだ。

この外貨準備高世界1位と2位の
日中は発言力を増すどころか
米国をなんとか支えなければと
汲々としているわけだ。

その点、金を持ってないはずの
英仏など欧州勢のほうが
意外なほど自由に発言しているのは
この貿易収支と交渉力の観点から
説明が可能である。

3つ目の「金の貸し借り」。

これはこれまで何度も説明している。
(2008年11月27日
金融サミット(G20):日本の「存在感」の意味。「感謝」と「主導権」を混同するな。 )

要は、意外なことだけど
金は「借りている方」が強い。

だから、昨年のIMFとか
日本は会議が始まる前に
援助を表明したでしょ。

あれが全く間違ったやり方で、
日本が会議で
「感謝」はされたが「発言力」を
得られなかったのに対し
金を出し渋った中国が
IMFでの影響力を
増していったわけだ。

だから、外交交渉の収支を
皆様が評価するためには
とりあえず難しいことを
考えなくてもいい。

この3つの要素を頭に入れて
物事を整理すれば
どっちの国が
有利に交渉を進めたか
シンプルにわかるわけです。

ということで、ロシアの話に
戻したいのだけどね。

世界同時不況が起こるまで、
ロシアは2008年7月に
1バレル=147ドルに達した
原油高騰によって、
空前の石油ブームに沸いていた。

中国・インド・その他の国々の
経済発展により
石油需要は増加しつづけ、
その石油代金を蓄積し
その額は約6000億ドルに
達していたという。

外貨準備高は中国、日本に次ぐ
世界三位に達していた。

そして、ロシアは国際社会で
高飛車な態度を取っていた。

BPなど欧米オイルメジャーを
ロシアから追い出して
自国の資源を独占しようとしたり、
グルジアへの軍事侵攻や
ウクライナへの天然ガスの
供給を停止すると警告した。

ロシアは、ソ連時代に
東欧から西欧にかけて
一大パイプライン輸送網を構築、
大量に産出される天然ガスを
各国に輸出してきたわけだ。

ウクライナへの警告は、
EU諸国を
エネルギー供給不安に陥れ、
政治的な圧力となっている。

また、ロシアはルーブルでの
石油取引を開始しようとして
ドル基軸通貨体制を動揺させた。

更に、ロシアは中国と
上海協力機構を設立し
イラン・インド・パキスタンを
準加盟国とするなど
欧米への対抗を強めていたのだ。

しかし、この高飛車なロシアに対して
一歩も引かなったのが英国であった。

この英国の態度というのが
日露首脳会談を評価するのに
いい材料となる。

それでは、後編へ。





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最終更新日  2009年03月05日 00時19分33秒


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