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2011.03.05
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カテゴリ: 趣味小説

サスペンス作家「折原一」は日本を代表する叙述トリック作家といえます、
彼は第34回(1988年) 「江戸川乱歩賞」最終候補作となり今では同期生の

中では出世頭といっても過言ではないと思います。
(しかし、80年代後半からの乱歩賞受賞作を読まなくなっています)

叙述トリックとは

叙述トリックでは、小説の中の劇中劇や過去の出来事なのに時間軸が
同時進行に書かれていたり、「語りべ」やメモ、日記、供述書等の添物も
登場してきたりしています。

さて、「折原一」の「漂流者」の探索の結末は・・・。

「在る」のに見えない、「見えない」物が在るように思う、
「無い」物なのに見落としたと思う(在るはずだ)、

心理的なトリックもマジックに多用されていると思います。

図書館のHPには「折原一」の「漂流者」は「貸出できます」と表示されています、
しかし五十音順の「書架」で彼の欄(コーナー)に見当たらず、ひょっとして

他の利用者が持ち出して今、図書館内で読んでいるのかも・・・。
でも、他の図書館へ行っても見当たらず、ひょっとして

他の利用者が持ち出して今、図書館内で読んでいるのかも・・・。

でもでも、こんな、偶然って在る ?

まるで当Blogを読んだ方が先走りして手に取っていたりして(苦笑)

何故だろうと悩んで三度目の正直で図書館のHPで「折原一」著作「漂流者」の
検索結果を見てみると、「(所蔵)場所」の欄に「書架」と見ていたのに

【 書庫 】と記述されている、なまじ普段から「書架」と言ったり書い(漢字変換)
てたので「書」を見ただけで「書架」に陳列されていると思い込んでいました。

職員(司書? )へ借りる時に「書庫」所蔵の基準を聞くと最初の例では
「貸し出し数」を挙げられました。

今日、「折原一」の「漂流者」は久し振りに貴重な陽の光を浴びることに。

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【 存在者 】相田 翔の場合

相田翔は都内の公立高校に通う一年生で中学まではサッカー部に所属して
いたが、今では無縁な生活をしている。

今日も、多分明日も放課後の日課の一つとなった「図書館」通いをしている
日比谷図書館はお気に入りの場所にしていた。

週刊誌を眺めてから今、好きな作家の書架の前に佇んでいる、図書館内は
静かだ、時おり同年代と思しき若者達が談笑しながら階段を下りて行く姿を
見ながら彼らは「僕」の存在なんて気にしていないだろうと思いながら

こぶしを握るとポケットに何気なく入れてしまった紙切れに触れた、


○月×日
三軒目となる図書館に出向いて「折原一」著書【 漂流者 】を探したが見当たらない、

家に戻って図書館のHPで検索すると「折原一」著書【 漂流者 】は「存在」していた。

まるで【 僕 】は【 漂流者 】だ。




と書かれていた。

別に謎めいたメモと思ってポケットに入れた訳ではない
ただ、メモの中の【 僕 】の存在価値の方が「僕」の存在よりも

目立ったように思い他の者に見せたくなかったと
今になれば思い当たるが当時は、ただ何となく入れてしまった。

来月から休館となる図書館を出て公園内の花壇を見ると春を来た事を実感する、
夕暮れ時にベンチに座って霞ヶ関合同庁舎ビル群を眺めていると背後から声を

掛けられ驚くが流暢な日本語だと思ったのには訳があった、振り返ると白人だと
分かるが何人だろう、欧米人、いやアングロサクソン人、まだ教科書には

出てきていないがスラブ人か、見分けが付かないのは当たり前と思い
僕は遠慮がちに立ち上がって挨拶した。

英文に訳せば何だろうと思いながら
「え? なにか御用ですか」

外人さんの身長は僕よりも高いが 180cm以下だろう
中肉だが年齢は父親よりは老いてそうだ。

「君、ポケットに仕舞った「もの」を見せてくれないか」

僕は驚いてしまった、見ていた人が居て、それも何人か分からない外人さん、
から声を掛けられて言われたのだ。

別に万引きだと思った訳じゃないが単なる「メモ」に
何の興味があるのか僕は俄かに興味が出てしまった。
                              (つづく レオニード・カレリンの場合)
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画像は参考です。

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最終更新日  2011.03.05 17:52:00
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