ネッツの現状

「ネッツの現状」             

 今日のネッツはデンバー・ナゲッツをホームに迎えての1戦。相手のナゲッツは期待の新人C・アンソニーが所属している今年のシンデレラチームの一つである。アンソニーは去年のNCAAチャンピオンのシラキュース大からアーリーエントリーしてドラフト3位でナゲッツに指名された20歳である。高卒のスーパールーキーのL・ジェームスと並んで今年の新人賞レースに名を連ねている。今日の試合でも噂に違わぬ活躍をしたのだろうか。

 マッチアップした3年目のネッツのR・ジェファーソンは主力に育ち、オリンピックメンバーにも選ばれリーグを代表する選手になろうとしている。将来のNBAを背負っていく二人のマッチアップに注目が集まった。

 両者共に前半は見せ場もなく普通の出来。勝負は後半に期待された。期待通り第3クォーターからヒートアップしていき二人の点の取り合いになる。周りもそんな二人にボールを集める。第3クォーター残り2分30秒には二人の沸点が最高点に達し、小競り合いまで起きた。(両者テクニカル・ファウルを取られる)結局、ジェファーソンにNBAでの1日の長があり得点ではジェファーソン26点、アンソニー24点でジェファーソンに軍配が上がった。

 それにしても、ネッツは今や完全にK・マーティンのチームになったと実感したゲームだった。今日のゲームは静かな立ち上がりで始まった。淡々と試合が進み途中で寝てしまいそうになるほど退屈なゲームだった。しかし、そんな私の眠気とチームを覚ましてくれたのがK・マーティンのダンクだった。前半残り2分40秒でのネッツのファーストブレイクの1場面。キッドがスカラブリンにパスをして、それをキッドにリターンパス。後ろから走りこんできたマーティンにパスをして豪快なダンク。この一発でアリーナの雰囲気が一気に盛り上がりいい状態でインターミッションに入った。

 後半に入ってもマーティンは暴れた。第3クォーターのジェファーソンとアンソニーの小競り合いのあとすぐに、「お前にはまだ早い」と言わんばかりのブロックショットをアンソニーにお見舞いした。(マーティンはNBA4年目)この1発でジェファーソンのお返しをしてくれたと思った観客は大盛り上がり。これだけ場の雰囲気を変えられる選手はエースにふさわしい。

 精神面でも成長した。第4クォーター残り35秒で96対94のネッツリードの場面。マーティンはパワーフォワードのヒラリオにベアーハグをされ倒された。今までのマーティンだったら相手に掴みかかり退場になっていた。しかし、今夜は手を出さず、冷静にフリースローを2本決め試合を決めた。得点はゲームハイの28点。

 今日のネッツの勝利にはジェファーソン、マーティンの活躍のほかに二人のベンチプレイヤーの活躍も欠かせなかった。A・ウィリアムスとB・スカラブリン。センターのJ・コリンズがいつも通り点を取れなかったのでフランクコーチはウィリアムスのプレイ時間をいつよりも多くした。(いつもは10分程度で今日は23分)これが功を奏しウィリアムスは15点を稼ぐ。(ちなみにウィリアムスはチームの中でフィールドゴール成功率が一番いい。)もう一人のスカラブリンはいつもコートに出てくるだけで笑われるのだが、今日は歓声が上がった。(笑われる理由はイタリア料理でスカラッピという料理があり名前がそれに似ているからだそうだ。)ナゲッツに追い上げられたところで3ポイントを決めるなどして8点を稼いだ。この二人の活躍もあり98対97でネッツがナゲッツを下した。

 今日の試合から4試合ぶりにJ・キッドが復活した。マーティン、ジェファーソンもいつも通りの数字を残す。ベンチプレイヤーも活躍している。さあ役者は揃った。しかし、アリーナはガラガラ。(1月3日のL・ジェームスのキャブスとの試合では臨時駐車場まで出来ていた。)なぜだろうか?うーんわからない。スポーツ不毛の地ニュージャージーと言う土地柄のためなのか。(ホッケーのデビルズは一応人気がある)ファイナルに2年連続で駒を進めているのにこの有様では来年はどうなるのだろう。こうなったら3年連続でファイナルに進出して今年こそはチャンピオンになって来年はコンチネンタルアリーナが全試合満員御礼になるのを見てみたい。毎年こんなことを言っている気もするが。



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