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今日は、約1ヶ月ぶりにマジソン・スクエア・ガーデンでニックスの取材。対戦相手はアトランティック地区4位のトロント・ラプターズ。同地区でビリ争いを繰り広げているチーム同士の対戦だけあって、MSGはガラガラ。HCブラウンは、試合前の会見で、すでに戦う気持ちも失せたのか、目が死んでいてやや疲れ気味。朝から、デポール大で指揮していたレイ・メイヤーの葬儀に参加するためシカゴに飛び、とんぼ返りでニューヨークに帰ってきたことを考慮しても顔に覇気がない。また、「マーベリーとフランシスは共存できるか」、「来年はどうなるか」など記者からの毎度おなじみの質問に辟易気味。会見は通常15分が予定されているが、この日は7分くらいで引き上げ。試合前の選手は、練習する選手もいれば、個々に音楽を聴いたり、休憩したり、記者のインタビューに応えたりする選手もいる。(ニックスはインタビュー時間が試合前の45分までと決められている。90分前にロッカールームが開くので、実質は45分だけ。)その中でステフォン・“スターベリー”・マーベリーは、いつも試合前の練習で他の選手とは別に一人だけ最後にやってきて黙々とシュート練習をこなす。完全なるスター気取り。ルーキーのネイト・ロビンソンや将来のスター候補生エディ・カリーは談笑しながらシュート練習をしているのに対して、マーブリーは全くの逆。孤高の天才気分かもしれないが、この態度が、チームを悪い方向に導いていることに全く気づいていない。(気づいているかもしれないが、直そうとしない)最悪だ。試合前の”スターベリー”マーブリーそして、いざ試合へ。選手紹介の時、“スターベリー”・マーブリーは、一ヶ月前ならチーム一番の人気者で大歓声だったが、HCブラウンとの蜜月が終わってからは、ブーイングの嵐にさらされている。選手は、一応名前を呼ばれるのに合わせて登場するが、“スターベリー“だけは、前の選手が紹介されるかされないうちに入場して、傍若無人ぶりを発揮。それに、通常スタメンの選手は、名前がコールされてコートに入るときによくジャンプして体を合わせたり、何かのパフォーマンスをするが、”スターベリー“だけは誰ともコンタクトなし。完全なハブ状態。試合は、“パール”・モンローと“クライド”・フレイジャーのようなニックス伝説のバックコート・コンビになれるポテンシャルを持った30ミリオン・タンデム、“スターベリー”と“スティービー”・フランシスはこの日も沈黙。これでは単なる給料泥棒。逆に相手のマイク・ジェームスに37得点を奪われる最低のディフェンスを披露し、敗戦を喫した。一ヶ月ぶりに訪れて、びっくりしたのが試合後のロッカールームの様子。試合後のロッカールームは、勝者のチームかと思うほど穏やかで笑い声さえ漏れてくる。ありえない。1ヵ月前なら、敗戦後はぴりぴりした状態でロッカールームに入るのも気が進まなかったくらいなのに、完全にプレイオフの望みがなくなった今、この体たらくぶり。すでに怒りも失せたのだろうか。結局たいしたコメントも残さないまま、明日はオーランドで試合なので選手は足早に退散。しかし、“スターベリー”だけは、ここでもお約束の一人ぼっちでの囲み取材。これはシーズン当初から替わっていない。それはまるで、給食を食べるのが遅くて、昼休みに行き遅れた小学生のような様。 “スターベリー”は言動が小学生並だな。いや、注意されたことを直そうとする小学生の方がいくらかマシ。
March 22, 2006
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インディアナ・ペイサーズは24日、”悪童”ロン・アーテストとサクラメント・キングスのオールスターSGぺジャ・ストヤコビッチとのトレードの可能性を示唆した。これに対してアーテストは「サクラメントではプレイしたくない。代理人と話してみる」と移籍に難色を示している。昨年の史上最悪の大乱闘劇の主役となったアーテストは、今季は怪我のため16試合の出場のみ。FA市場が解禁となった昨年12月15日にはニューヨークへの移籍も取りざたされたが、サラリーキャップの問題などでニックスのトーマス社長がこの噂を否定。移籍話は立ち消えかけていた。しかし、昨シーズンにアーテストが不在の間に台頭したS・ジャクソンが今季急成長したため、ペイサーズは、オールスターSGのアーテスト放出に踏み切ったのだろう。それにしてもキングスの戦力補強には首を傾げたくなる。昨シーズンオフにストヤコビッチと不仲だったエースのウェバーをシクサーズにしてまで、ストヤコビッチを確保した。それなのに今回のトレード劇は、キングスファンでなくても理解しづらい。キングスは、ストヤコビッチ主体のチーム作りをしていたのに、その張本人をトレードに出しては、アーテスト主体のチーム作りをしようとしているのも同じこと。アーテストは守備に定評があるが、攻撃では自分で切り込むタイプでもないし、クラッチシューターでもない。ただでさえチーム状態は良くないのに、これではプレイオフを諦めたようなもの。逆にペイサーズはレジー・ミラー引退後はアウトサイドシューターが不在だったので、ストヤコビッチの加入は大きい。現在21勝20敗のチームはオールスター明けには巻き返してくるに違いない。それにしても、アーテストは、ニックスにくればよかったのに。あーいうタイプが今のニックスは必要で、ニューヨークのカラーに合っているのに。
January 25, 2006
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運も実力のうち1月15日、NFLのディビジョナル・プレイオフは、残りの2試合がシカゴとインディアナで行われ、ピッツバーグ・スティーラーズとカロライナ・パンサーズがそれぞれ勝ち、前日のシアトル・シーホークス、デンバー・ブロンコスと合わせて、カンファレンス・ファイナルに進む4チームが出揃った。1月22日に行われるカンファレンス・ファイナルのカードは、AFCがデンバー対ピッツバーグ、NFCがシアトル対カロライナ。勝者が、2月4日デトロイトで行われるスーパーボウルに駒を進める。実力が拮抗したチーム同士のゲームでは、時には実力以外のものが勝利を左右する。それは、運だ。カンファレス・ファイナルに進んだ今日の2チームはそれぞれ自ら運を手繰り寄せた。ワイルドカードからの出場で第6シードのピッツバーグは、今シーズン開幕13連勝を記録してリーグ最高勝率の第1シード、インディアナポリスと敵地で対戦。インディアナポリスは、今シーズンホームで7勝1敗と圧倒的な強さを誇り、攻撃陣には“トリプレッツ”を揃えている。ピッツバーグは、下馬評では圧倒的な不利だった。しかし、ワイルドカードで試合開始直後に相手エースを病院送りにさせて、幸運にも勝利をおさめたピッツバーグには運があった。21対18とピッツバーグの3点リードで迎えた第4Q残り約1分。1タッチダウンを上げれば勝利が確定するピッツバーグは、RBベティスがゴール前5ヤードで痛恨のファンブル。それをコルツがリカバーしてハーフウェイ付近までリターン。コルツに逆転の機運が高まり、着実にボールを進め同点のチャンスとなるFGの機会を得た。が、今シーズンホームで2回しか失敗していないプロボウル・キッカーのバンダージェットが蹴った瞬間に失敗と分かる大きく右にそれるミスキック。運を味方につけたピッツバーグは、プレイオフをロードで2連勝してNFL史上初の第6シードからのカンファレンス・ファイナルを決めた。ワイルドカードでジャイアンツを敵地で完封して、破壊力のある守備を証明したカロライナは、今日も敵地で対戦。ホームのシカゴは今季、本拠ソールジャー・フィールド8試合でたったの61失点しか許していない。喪失距離は、タンパベイに次いでリーグ2位。シカゴも守備のチームだ。ロースコアの試合が予想されたが、以外にも前半からカロライナのオフェンスがシカゴの守備を切り裂いた。カロライナの前半の総獲得距離は、290ヤード。対するシカゴも、序盤はQBのグロスマンがパス3回成功4ヤードと不調だった。しかしそれ以降は、パス5回を全て成功させ、前半は16対7でカロライナの9点リード。後半も両チームの攻撃陣は手を緩めず点の取り合いになり、第4Q残り1分36秒でスコアは29対21とカロライナの8点リード。自陣20ヤードで迎えたシカゴのファイナル・ドライブ。1TDと2ポイント・コンバージョンでシカゴは同点に追いつけるチャンスだ。しかし、シカゴのQBグロスマンが、経験のなさを露呈した。2年目QBグロスマンは、今シーズンはこの日で先発2試合目。ポストシーズンは、初体験だ。競った場面の経験に乏しいグロスマンは、本来サイドラインのレシーバーに投げて時計を止めながらボールを進めなければいけないのにも関わらず、フィールドの真ん中のレシーバーにパスを投げ、いたずらに時計を進めた。シカゴは、結局25ヤード進めただけで試合終了。カロライナがスーパーボウルに出場した2004年以来2年ぶりのカンファレンス・ファイナルに進出した。ポストシーズン未経験のQBが今プレイオフで4人(マニング弟、パーマー、レフトウィッチ、シムズ)登場したが、4人の合計スタッツは0TD、6INTと無残なもの。やはり、プレイオフのような一発勝負の舞台では、どれだけ修羅場をくぐってきたかの経験がものをいう。カロライナが、ワイルドカードで対戦したジャイアンツは、カロライナのヘッドコーチ、フォックスが以前に在籍したチーム。手の内を知り尽くしている。ディビジョナル・プレイオフで対戦したベアーズは、QBが未熟だった。つまり、カロライナは、対戦カードに恵まれる“運”があったのだ。昔からよく、「ダービーで勝つ馬は、一番運のいい馬」と形容されるほど、勝負事には実力の他に運が必須条件となってくる。時にはその運が勝負の分水嶺となる。昨年ワールドシリーズを制覇したシカゴ・ホワイトソックスは、審判のミス・ジャッジに何度助けられたことか。運も実力のうち。運を一番掴んだチームが、デトロイトへの最短距離にいる。----------------------------------------------------------------------今日のニックス1月15日、ニューヨーク・ニックスは敵地で地区最下位のトロント・ラピュターズと対戦し、129対103で敗れ、12月30日以来続いていた連勝は6でストップした。今日のニューヨークは、気温が氷点下9度。外に出ただけで凍えてしまうほどの寒さだ。ニックスは、寒さで体が動いていないかのように攻守の切れがなかった。今年に入って15日で6試合、そのうちホームで4試合とスケジュール的にはタイトではないが、連勝中にありがちな精神面での見えない疲労が蓄積していた。13日のホークス戦でマーブリーが「今夜は少し疲れていた」と肉体的な疲労があったことは認めている。攻撃では脆弱なトロントのディフェンスに対して簡単にインサイドにパスが通るも、イージーショットをミス。連勝中79%だったFT成功率は、この日は66%まで落ち込んだ。守備ではカリーが、若きエースのクリス・ボッシュに簡単にペネトレイトされるなど、平均得点97.9点のトロントにシーズン・ハイとなる129点を献上。トロントのFG成功率は、59%と打てば入る状態。ディフェンスがタイトにいっていない証拠だ。リーグ2位を誇るリバウンド数も、連勝中は平均45.5個だったが、この日は相手の38個を下回る33個。第4Q早々に試合の大勢が決まるとブラウン・コーチは、主力を少しでも休ませるためベンチに下げ、ベンチプレイヤーを起用した。点差がついて主力を下げるのは、プロの試合ではよくあることだ。明日はホームでミネソタを迎え撃つが、選手は今日のブロウアウトで重圧から解き放たれただろう。疲れたなんて言っていられない。なんといっても明日は、ホームでの試合だから連敗は許されない。もし連敗するようなら、ガーデンにはたちまち静けさが戻り、せっかく戻りつつあるニューヨーカーの熱気は氷点下まで急降下するだろう。
January 16, 2006
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1月14日、シアトル・シーホークスは、小雨が降りしきるクエストフィールドにワシントン・レッドスキンズを迎え、ディビジョナル・プレイオフを戦った。7万人収容のクエストフィールドは、シアトルファンで殆ど埋め尽くされ、一種異様な雰囲気を醸し出していた。スタンドでは、テリブルタオルが降られ、シアトルファンは声の出る限り声援を送っている。19000人収容のMSG、5万6000人収容のヤンキースタジアムでファンが一体となったときに奏でる声援で地響きを感じるくらいだから、7万人収容のクエストフィールドで同じことをすれば圧倒的な迫力があるのは想像に難くない。この声援が悪天候で本来の力を発揮していないチームの助けとなった。雨中の決戦では、雨で濡れたボールは滑りやすく、ミスが多発する。故に普段の倍程度のミスが発生することを想定しなければならない。案の定、シアトルはファンブルを続出した。ファースト・ドライブのゴール前10ヤードでMVP男アレキサンダーのファンブルに始まりパントリターンで一つ、キックオフリターンで一つと合計3つのターンオーバーを犯した。QBハッセルベックは、ポンプフェイクをしようとするとボールは手からするりとすり抜け、ファンブル。すぐに自分で拾い上げたが、悪天候ならではのミスだった。普通これだけターンオーバーを犯せば、相手にモメンタムがいきがちだが、そんな凡ミスを連発するチームを救ったのは、「12番目の選手」だった。NFLのオフェンスは、QBが発するプレイコールに沿ってプレイするので、特にオフェンスラインはQBのコールに耳を傾けていなければならない。故に、ホームチームのフェンは、敵チームのオフェンス時にシグナルを聞こえにくくするために、力いっぱいの声を張り上げ、相手の攻撃を妨害しようとする。ビジョンには「Make a Noise」の文字が映し出され、妨害を助長する。ちなみにシアトルは、レギュラーシーズンのホームゲームで、NFLトップの24個のフォールス・スタート(攻撃チームがスナップする前に守備が動いてしまうこと)を誘発している。これもひとえにファンのおかげだ。シアトルは、背番号12を欠番にするほどファンをリスペクトしているチームだ。(NFLは攻守とも11人でプレイする)「12番目の選手」は、この日も大声で相手のオフェンスを妨害し、フォールス・スタートを2回誘発した。特に第3Qは効果的だった。ワシントンは1タッチダウンを返して17対10として、更にその後のキックオフでファンブル・リカバーして、モメンタムを掴み掛けた。しかし、ワシントンは、「12番目の男達」の声援に惑わされ、大事な場面でフォールス・スタートをしてしまった。結局ゴール前まで進めず、フィールド・ゴールも失敗。シアトルは追い上げの芽を摘み取り、相手に傾きかけたモメンタムを手繰り寄せ、20対10で逃げ切った。ファンの声援は、時には実力以上のものを発揮させる。プレイオフのような大舞台で勝利するためには、実力の他に運ややんきースタジアムのレフとスタンドに潜む「亡霊」のようにプラスαなものが必要とされる。それがファンの声援だ。ファンの後押しを受けて勝利したシアトルは、1984年の球団創設以来初のカンファレンス・ファイナルへ進出。カンファレンス最高勝率だったシアトルは、ホームコート・アドバンテージを持っているため、次戦もホームで戦えるアドバンテージがある。次戦の相手は、明日のシカゴ対カロライナの勝者だが、相手がどこだろうが関係ない。なんてたって、「12番目の選手」がついているから。
January 15, 2006
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1月13日、ニューヨーク・ニックスはホームでアトランタ・ホークスを105対94で下し、2000年12月以来の6連勝を飾り、ブラウン・コーチのコーチ通算1000勝目に華を添えた。何かが違った。チームが調子いいとファンの反応がいい。1ヶ月前のガーデンは試合開始15分前の練習で選手がロッカールームからコートに姿を表しても「しら~」とした雰囲気が漂っていたが、5連勝中の今は全くの逆。相手チームのアトランタには、ブーイングの嵐を浴びせる一方、ニックスの選手がビジョンに写されると場内からはファンの声援が聞こえ始める。選手がコートに表れると、ファンのボルテージは最高潮に達しガーデンは拍手と歓声の嵐に包まれた。場内を流れるラップのミュージックも心地よい。さすがニューヨーカー。調子が良すぎる。やっとガーデンに“らしさ”が戻ってきた感じだ。しかし、試合開始早々から1プレイごとに大声を張り上げて声援を送るファンの期待とは裏腹に、選手は連勝中の気負いからか序盤の動きは硬かった。リーグ最低勝率のアトランタに対して、50対47と2点のアドバンテージだけで前半をターン。 少し疲れ気味?のクロフォード連勝中は、フリースロー成功率が79%だったのに対して、前半のそれはたったの55.6%。明らかに硬さが目立っていた。前半についてブラウンは「少し緊張していた。早めに点を取ろうと意識しすぎていた。アトランタのようなアグレッシブなチームには、タフなことだ。」とチームが勝ち急ごうとしたことに言及している。第3Qに入っても、この日クオーター別では最多となる6個のターンオーバーを犯し、1点差に詰め寄られるなど未だ動きが硬い。連勝中のキープレイヤーで平均得点9.6点だったSFリーは、ここまでノーポイント。「点を取ろうとしていたけど、彼らはゾーンで守ってきて、いいディフェンスしていたよ。」第4Qでも一進一退の攻防が続き、6連勝に暗雲が垂れ込めた。しかし残り5分でフライのリバウンドからカリーのドライビング・ダンクが試合の流れを変えた。そこから試合終了まで17対10とアトランタを圧倒し、一気にモメンタムを引き寄せたニックスは、そのまま逃げ切った。1976年にデンバー・ナゲッツでコーチ人生をスタートさせたブラウンは、この日の勝利でレニー・ウィルキンス(1332勝)、ドン・ネルソン(1190勝)、パット・ライリー(1119勝)に次ぐ史上4人目となる通算1000勝を達成。奇しくもブラウンを含め前述の4人全員が、ニックスのコーチを歴任する偶然が重なった。未来のホール・オブ・フェーマーは1000勝を達成したことについて「教わったコーチ、コーチした選手達と共にこの喜びを分かち合いたい。」と淡々と喜びを語った。SFのリーは「グレートだね」とコーチの偉業を称えている。コートサイドでは、ニューヨーク・レンジャースのアイコン、“ザ・キャプテン”ことマーク・メシエが、ブラウンの1000勝目を見届けた。第4Q残り3分で11点差がつくと、勝利を確信したファンはスタンディング・オべーションで「ブラウン」コールの大合唱。ファンも彼の功績を祝福した。次戦のニックスは、敵地でアトランティック地区最下位のトロントと対戦。先シーズン4戦して3敗と最近は相性が悪いが、2006年に入って様変わりした“新生”ニックスにとって7連勝も目じゃない。去年とは何もかもが違っている。そういえばマーベリーが試合後のロッカールームで鼻歌を歌っていたなー。昨年のマーベリーからは想像もつかない。ありえない。 攻撃のタイミングを計るマーブリー
January 14, 2006
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NBAのニックスは、敵地クリーブランドで目下東地区勝率2位の強豪キャバリアーズと対戦して、92対84で勝利して連勝を4に伸ばした。これで2006年は負けなしということになる。ニューヨークに強さが戻ってきた。第3Qに最大11点あった点差は、第4Q残り5分にマーベリーがジャンプシュートを決めて同点に追いつくとその後はクロフォード、フライが次々にシュートを沈めて、逆に8点差をつけて逆転勝ちを収めた。連勝中の立役者のマーベリーは、22点、5リバウンドと引き続き好調を維持している。怪我から復帰したクロフォードは、チームハイの24得点、リバウンドも10と頼もしいプレイヤーがニックスに戻ってきた。キャブスは、第3Qまで32点をあげていた大エースのレブロン・ジェームスが、第4Qに4点(FGは1本)に抑えられたことが響いた。シーズン当初は戦術を理解しないチームには終始大声を張り上げしかめっ面をしていたブラウン・コーチは、連勝中は時には笑顔を浮かべ安心して戦況を見つめている。ロッカールームの雰囲気も同様で、選手同士の会話に笑いがある。チームが波に乗っている証拠だ明日はホームに戻って、西地区勝率2位の強豪ダラス・マーベリクスと対戦。この試合にも勝って連勝を伸ばすと、ニックスの強さはとうとう本物になってきたといえる。
January 11, 2006
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先週の土曜日からNFLはポストシーズンに突入して、土日の2日間に各地で4試合が行われた。ポストシーズンの出場チームは、AFCがインディアナポリス・コルツ(以下:IND)、デンバー・ブロンコス(以下:DEN)、シンシナチ・ベンガルズ(以下:CIN)、ニューイングランド・ペイトリオッツ(以下:NE)の各地区優勝チームと地区優勝チーム以外の勝率1,2位のワイルドカードからジャクソンビル・ジャガーズ(以下:JAC)、ピッツバーグ・スティーラーズ(以下:PIT)の計6チーム。同様にNFCからは、シアトル・シーホークス(以下:SEA)、シカゴ・ベアーズ(CHI)、タンパベイ・バッカニアーズ(以下:TB)、ニューヨーク・ジャイアンツ(以下:NY)の地区優勝チームとワイルドカードからカロライナ・パンサーズ(以下:CAR)、ワシントン・レッドスキンズ(以下:WAS)の計6チーム。ポストシーズンは、AFC、NFC合わせて12チームがトーナメント方式で戦い、両カンファレンスを勝ち抜いた2チームが2月5日の全米一を決めるスーパーボウルに駒を進める。トーナメント形式で争われる短期決戦は、シーズンの成績よりも経験、つまりどれだけポストシーズンという修羅場をくぐってきたかが物を言う。特にチームの司令塔であるQB(クオーターバック)のだポストシーズン1回戦の4試合は、ポストシーズンの「経験者」対「未経験者」の構図となり、勝敗は経験の差がくっきりと表れた。まず土曜日に行われた2試合。AFCはNE対JAC。NEのQBは、最近4年間で3度のスーパーボウルを制し、現在2連覇中でMVPにも輝いた輝かしい経歴を持つトム・ブレイディ。対するJACのそれは、ポストシーズン初出場の強肩QBバイロン・レフトウィッチ。NEは、東地区を制していたが、成績は10勝6敗で11勝5敗のJACを下回っていた。一方JACは、開幕戦でNFC最高勝率のSEAを下し、今シーズンリーグ最高勝率のIND相手に2敗しているが、2度とも接戦で下馬評はリーグ6位の強力守備陣を誇るJACが有利に思えた。しかし、試合を制したのは、QBの経験値で上回っていたNEだった。3TD、0INTと落ち着いた完璧なパフォーマンスをしたブレイディに対して、レフトウィッチは、0TD、1INT、しかもシーズン後半に痛めた足首を負傷して途中退場してしまった。経験の差がもろに出た試合だった。NFCはTB対WAS。開幕前に各雑誌のスーパーボウル出場チームの予想で、軒並み名を連ねていた同地区ライバルのCARを抑えて地区優勝したTBは、最終週にぎりぎりでワイルドカード枠に滑り込んだWASと対戦。この2チームはレギュラーシーズンで第10週にTBのホームで対戦し、点の取り合いの末TBがWASを下している。レギュラーシーズンを2連勝で締めくくり、オフェンスでは最優秀新人賞の“キャデラック”ウィリアムスを擁し、リーグ1位のディフェンスを誇るTBは、勢いがあった。しかし、勢いだけで勝てるほどNFLは甘くない。ベテランQBのブルネルに指揮されたWASオフェンスは、ポストシーズン最小記録となるたった120ヤードで勝利をしてしまった。ポストシーズン初出場のシムズは、198ヤードを獲得しながらも要所でINTを喫した。対するJAC時代にカンファレンス決勝まで上り詰めたブルネルは、獲得距離41ヤードにも関わらず、チームを勝利に導いた。数字を残さないまでも結果を残すあたりが、ベテランの成せる業だ。日曜日に行われた2試合も同様の図式だった。AFCはCIN対PIT。同地区対決となった一戦は、レギュラーシーズンでは共に敵地で勝利を収め1勝1敗の五分。しかしオフェンス面を見ると、今シーズンリーグ最多TDを記録したQBパーマーを擁するCINは、リーグ6位なのに対してPITが16位。明らかにCINが有利に見えた。しかし、勝利を手繰り寄せたのはポストシーズンをルーキー年に経験している2年目QBロスリスバーガーを擁するPITだった。CINには不運だった。ポストシーズン初出場のパーマーは、ポストシーズン最初のパスで66ヤードのロングボムをヒットした直後に相手守備にタックルされ、靭帯を断裂する重傷でフィールドを後にした。パーマーに替わって投入されたQBキトナは、シアトル時代にプレイオフを経験しているが、それも6年前。パーマーの後を引き継いだドライブはFGに繋げ、その後も1TDを決めるなど準備不足にも関わらず健闘したが、6年前の経験は過去の遺物となっていた。2年連続でプレイオフに出場している“ベテラン”QBロスリスバーガーの経験値が勝った試合だった。NFCは、NY対CAR。NYのQBは言わずと知れた、NFL選手の父と兄を持つ超良血のイーライ・マニング。対するCARのそれは、2年前のスーパーボウルに出場した経験を持つジェイク・デローム。この試合こそが経験の差が出た試合と言っても過言ではない。スーパーボウルまで上り詰めた経験をもつデロームは、スタッツこそ獲得距離140ヤード、1TDと平凡だが、ターンオーバーを犯していないところに意義がある。ポストシーズンのような大舞台では、一つのミスが明暗を分けることが多々あるので、ノーミスは特筆に価する。一方のマニングは、完全に初めての舞台に舞い上がっていた。スタッツは0TD、3INTと惨めなものだった。オフェンスで行き場を失ったNYは、レギュラーシーズンでもなかった零封を喫した。試合後にマニングが「今日のプレイは本当にしたかったプレイではないんだ」と大舞台で浮き足立ったことを認めている。3つ目のINTを喫した時などは、視線が中を彷徨っていた。今やリーグを代表するQBとなった兄ペイトンも初のポストシーズンでのパフォーマンスは、獲得距離227ヤード、2TD、2INTでチームを勝利に導けなかった。それほどポストシーズンは、レギュラーシーズンと違った独特な雰囲気がある。その雰囲気に物怖じせずに普段通りプレイするために、経験に勝るファクターははない。来週の土日は、AFCがNE対INDとPIT対DEN、NFCがSEA対WAS、CAR対CHIの計4試合が組まれている。各チームのQBは、CHIを除いて、何試合もポストシーズンを戦い抜き勝ち方を知り尽くしている猛者達の戦いになる。しかも、この試合に勝てばカンファレンスの決勝に進むため、1回戦以上に熱い戦いになることは間違いない。これからは、経験+実力が同居する混じり気のない純度100%のガチンコ勝負だ。
January 10, 2006
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大学全米一を決めるローズボウルがパサディナで行われ、19連勝中でAPランク2位のテキサス大が34連勝中のAPランク1位南カリフォルニア大を41対38で退け全勝対決を制し、25年ぶり4度目の全米一の座に就き20連勝を達成した。テキサス大のV・ヤング(QB)がパスで268ヤード、ランで199ヤードと一人で467ヤードを稼ぎ、史上4人目となる2度目のMVPを獲得した。V・ヤングの一人舞台だった。戦前の予想は、M・ライナート、R・ブッシュと二人のハイズマン男を擁する南カリフォルニアの断然有利だった。10月にニューヨークで行われたハイズマン賞の授賞式で、惜しくも落選したヤングはジョー・ネイマスばりに「南カリフォルニア大には勝つのは俺たちだ」と勝利のギャランティーをしたときに、南カリフォルニア大の選手たちは一笑に付していた。しかし、この日笑ったのはヤングの方だった。5回も主導権が変わるシーソーゲームの見せ場は、第4Q残り26秒に訪れた。38対33とテキサス大の3点ビハインド。ゴール前10ヤード、4th&5と絶体絶命のピンチだった。そこで、テキサス大が選択したプレイは、ここまで王者南カリフォルニアを苦しめていたヤングのスクランブルだった。ヤングは、その期待に応えて、見事タッチダウン。南カリフォルニア大のスリーピートを阻んだ。抜群の身のこなしをするヤングも、少年時代に自転車事故を起こして、お腹に重傷を負った過去を持つ。ヤングは、その頃の記憶はないそうだが、母親は相当心配したそうだ。3年生のヤングは、4月のドラフトにアーリー・エントリーをするかは定かではないが、もしするとなれば上位指名されることは間違いないだろう。サイドスロー気味のヤングは、NFLでは通用しない可能性もあるが、自分を背水の陣に追い込み、それを実行した精神力とM・ヴィック並みの脚力は、NFLでも通用するかもしれない。これからも楽しみな逸材だ。
January 6, 2006
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今日のニューヨークはあいにくの雪。大粒の雪が舞い散る中、2005年が終わろうとしている。思い起こせば、長いようで短い一年だった。給料が半分になっても、渡米目的だった「アメリカのスポーツを題材にしたライターになる」という夢を優先して転職して始まった一年は、初めての連続だった。MLBではヤンキースタジアムのプレス席で、井口のいるホワイトソックスとの試合を取材した。ヤンキースタジアムの取材は、多くのメディアが押しかけるため、プレス席は指定席になっているが広報の方の好意でプレス席に座ることが出来た。プレス席からフィールドを眺めた時は、さすがに鳥肌が立った。松井も初めてヤンキースタジアムに降り立った時も同じように感じたのだろうか。 仲良く談笑する松井と井口その前には3日間で15万にものファンを熱狂させたシェイスタジアムでのサブウェイシリーズを取材し、松井稼頭央のヘナチョコぶりを生で目の当たりにすることを出来た。今年も貢献したゴジラ松井今年もヘナチョコだったカズオNBAでは、スポーツの殿堂”MSG(マジソン・スクエア・ガーデン)”を訪れリーグ最高年俸のニックスの体たらく振りに呆れるも、今年と昨年のドラフト全体1位指名のA・ボグート(バックス)、D・ハワード(マジック)の取材と、スポーツの殿堂の裏側に入れたことに感激した。 復帰直後のヒル 記者席から見たMSG締めは小学6年生の時に学校を休んでまで見たスーパーボウルに魅せられて以来、虜になったNFLをジャイアンツ・スタジアムでジェッツの取材をして、18年来の夢が叶った。 現役最後となったマンデーナイトでのテスタバーディの勇姿 記者席から見たジャイアンツ・スタジアム今年は様々なスポーツを取材して、アメリカン・スポーツの裏側を垣間見ることが出来たが、ニューヨークタイムスなどの大手のメディアの影に隠れ、独自の取材を出来ていない。ただ選手のコメントを取っているに過ぎなかった。こんなことは誰だって出来る。自分の夢は、まだまだほんの入り口に入っただけで、やっとスタート地点に着いただけだ。来年からが勝負になる。今年の経験を血肉にして、来年はスポーツを単なるスポーツとしてではなく、その裏で起きていることや選手などのサイドストリーを魅力ある文章として伝えていきたい。とりあえず元日は、NFLのジェッツの取材から始まる。
January 1, 2006
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今日のニューヨークの空は、朝から厚い雪雲に覆われ今にも雪が降ってきそうな予感。その影響からジャイアンツスタジアムで行われたNFL第13週ジェッツ対レイダースは、午後1時からの開始にも関わらずスタジアムには試合前から照明が点された。まるで両チームの今シーズンを象徴しているような暗さだ。試合内容は、地区最下位同士の対戦だけあって今日の天気のように寒かった。(摂氏.6度)ジェッツの先発QBは、控えの控えの控えからスターターに抜擢されたボリンジャー。シーズン途中まで存在さえも知らなかった。レイダースは、エースQBのコリンズを代えて控えのテゥイアソソポ?を起用。名前の読み方さえも知らない。明日の見えない両チームのパフォーマンスは、プレスルームで失笑が漏れるほどひどいものだった。チームの現状に呆れるWR18モス(レイダース)。フリーになっても全くパスがこなかった。ボリンジャーは、オープンになったWRをみつけられず、中々タッチダウンを奪えない。レイダースのKジャニコースキーは20ヤードのイージーなFGを外した。極めつけは、第3Q残り5分、ゴール前10ヤードでジェッツの攻撃。ジェッツのエイブラハムがファンブル・リカバーをして、ターンオーバー。ムードは最高潮となった。ボリンジャーがフリーとなったTEアンダーソンに投げたパスはどんぴしゃのストライク。タッチダウンかと思われたが、なんとアンダーソンが信じられない落球をした。中日の宇野がイージーフライをおでこに当てたくらいのイージーミスだ。プレスルームに響く大爆笑の渦。隣の新聞記者は昭和の時代を思わせるくらいに、「ぷーっ」と吹き出して笑っていた。平成17年のこのご時世で聞いたことがないくらいの「ぷーっ」だ。新人Kのヌージェントがキックオフのボールをサイドラインにだして、反則をとられると観客席からはため息とブーイング。パスが投げられず苦し紛れのスクランブルばかりのボリンジャー、ファンブルばかりのテゥイアソソポ。審判までも寒さでおかしくなったのか、第4Qに入ってすぐのボリンジャーからWRマッカレインのTDパスはどうみてもWRはポゼッションをしていないのにタッチダウンのコール。それまで12対3だったので審判はオーバータイムの可能性を見据えていたのかもしれない。寒い中、審判も早く帰りたいのにだらだらとオーバータイムをされても困る。もう目の当てられない試合だ。ふがいない戦いをする両チームに遂に乱闘が勃発。ターフに転がるヘルメットが物悲しい。ニューヨーカーの唯一の希望で前人未到の11年連続1000ヤードのラッシング記録を狙っていたマーティンは、手術のためシーズンアウト。もう何も見る価値がない試合だった。試合はジェッツが26対10で勝利。試合後のロッカールームは2週間前にセインツに敗れた時とは対照的に明るかった。会見でもコーチ、選手とも饒舌だった。ただ今日の勝ちはジェッツにとって無駄なようにも思える。このまま負け続けてリーグ最低勝率になれば、来年のドラフトで上位指名権を得られる。ここでもスタジアムを後にするファンから「あ~あ、無意味に勝ちやがって」とため息が聞こえてきそうだった。
December 12, 2005
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5日からダラスで開かれていたウィンターミーティングが8日に閉幕した。バーネット、ソリアーノ、ファーカルの移籍以外は主だったトレードはなく、A-RODの契約(レンジャースと10年契約)が成立した2000年と比べるとやや小粒の感がする。毎年オフの主役となるヤンキースは、ウォーマックを放出してマイナー2選手を獲得した以外は大した補強をしていない。昨年の大補強(ジョンソン、パバーノ、ライト)のつけからか、資金に余裕がないのだろう。シーズン途中からの課題だったセンターと中継ぎの補強は、これからすすめられる。その中でセンターの補強の候補に挙がっているのが、宿敵レッドソックスからFAを宣言しているジョニー・デーモン。しかし、デーモン側は7年契約を要求しているので、この交渉は進んでいない。今年32歳のデーモンにヤンキースが、今年32歳のデーモンに長期の契約を締結するとは思えない。このディールは破談となるだろう。ヤンキースは、他にカブスのガルシアパーラとの交渉も進めている。ガルシアパーラの代理人は、松井と同じアーン・テレム。ショートのガルシアパーラがセンターへのコンバートを了承する方向なので、障壁は何もない。ガルシアパーラといえば、3年前までレッドソックスに所属し「プリンス」と呼ばれ、ボストンのジーター的な存在だった。カブスにトレードされてからは、怪我の影響で精彩を欠いているが、十分まだ働ける。ウィンターミーティングでアスレチックスのGMのビリー・ビーンがストーブリーグについて「まだまだこれからだよ」というように、オフシーズンは始まったばかり。これまで同じニューヨークのメッツがオフの主役になっているが、毎年オフの主役のヤンキースが大補強に転じてもなんら不思議ではない。かつて「ショートの3羽ガラス」と言われた、ジーター、A-ROD、ガルシアパーラが揃ってヤンキースでプレイすれば、ヤンキースは正に「ドリームチーム」となる。でも、肝心のセットアッパーが補強されていないから来年もヤンキースの世界制覇は無理かな。
December 10, 2005
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12月5日からダラスで各チームのGM、監督などが集まるウィンターミーティングが行われている。毎年このミーティングでは、トレードの話もまとまり注目されているミーティングだ。そこで今回は来年の3月3日から20日まで開催されるワールド・ベースボール・クラシックのことが重要議題となり、ワールド・ベースボール・クラシック事務局がメジャーリーグから各国代表として177名の選手が参加に合意したことを発表した。アメリカからはボンズ、クレメンス、ドミニカからペドロ、ゲレーロ、プエルトリコからデルガド、ベルトランの一流選手が参加の意志を示し、文字通り野球のW杯となりそうだ。グループ分けはすでに済まされており、以下の通りとなっている。Pool A: China, Chinese Taipei, Japan, KoreaPool B: Canada, Mexico, South Africa, United StatesPool C: Cuba, Netherlands, Panama, Puerto Rico Pool D: Australia, Italy, Dominican Republic, Venezuela一足先に決勝進出チームを予想すると、A組日本、B組アメリカ、C組プエルトリコ、D組ドミニカとなる。この4チームの中で面白い存在がドミニカとプエルトリコだろう。これら2チームの予想打順は以下の通りプエルトリコ1 左 クルーズJr(ドジャース)2 遊 ビドロ(ナショナルズ)3 中 ベルトラン(メッツ)4 一 デルガド(メッツ)5 三 ローウェル(レッドソックス)6 DH I・ロドリゲス(タイガース)7 右 ウィリアムス(ヤンキース)8 二 バイエガ(ナショナルズ)9 捕 アロマーJr(レンジャース)P バスケス(ダイアモンドバックス) ピネイロ(マリナーズ)バランスの取れた打線だが、平均年齢がやや高め。守備は本来二塁手のビドロを遊撃に据え、インディアンス時代に二塁を守っていたバイエガを二塁に起用するだろう。中堅もバーニーとベルトランが被っているため、肩のいいベルトランを中堅に起用するのではないか。投手はバスケス、ピネイロが中心になるが安定感に欠ける。一、二番が塁に出て塁上をかき回し、ベルトラン、デルガドのメッツコンビが返すスモール・ベースボールを目指したい。ドミニカ1 遊 テハーダ(オリオールズ)2 二 カノ(ヤンキース)3 左 ラミレス(レッドソックス)4 DH オーティズ(レッドソックス)5 一 プホルス(カージナルス)6 右 ゲレーロ(エンゼルス)7 中 ソリアーノ(レンジャース)8 三 ベルトレ(マリナーズ)9 捕 未定P マルチネス(メッツ)見ただけでため息が出る。捕手さえ決まれば優勝間違いなしのチーム。打線は破壊力があるだけでなく、テハーダ、ソリアーノがいるので機動力も備えている。投手はメッツの大エースであるペドロがいる。アメリカよりも総合力は上だろう。このチームにアメリカとどちらの代表で出場するか迷っているA-RODが加わればデプスも増すので、優勝候補の筆頭だ。上記2チームのほかに注目しているのがドミニカと同じD組のベネズエラだ。ベネズエラは投手陣が充実している。先発に昨年のサイ・ヤング賞のサンタナ、ザンブラーノ(メッツ)、ザンブラーノ(カブス)、抑えにK-RODことロドリゲス(エンゼルス)と勝利の方程式が確立されている。打線でも今年のオールスターでホームラン競争に優勝したアブレイユ(フィリーズ)、ギーエン(マリナーズ)がいる。短期決戦でものをいう投手力が揃っている、ベネズエラはダークホースだ。11月16日のヤンキース松井の契約延長会見で既にキャッシュマンGMが「ワールド・ベースボール・クラシックに出るのは選手の意思によるもので、球団が拘束する権利がない」といっていたように、松井のWBC出場に支障はない。現にヤンキースからは、ジーター、A-RODの出場が発表されている。日本は生半可な選手選考では金メダルはおろか、決勝リーグでは勝てないだろう。ぜひとも最強チームで挑んで欲しい・ ストーブリーグ短信ニューヨーク・ヤンキースが横浜ベイスターズの160km/h右腕クルーンに興味を示しているとニューヨーク・ポスト紙が報じた。クルーンは既に横浜と2年契約を結んでいるそうだが、今後どうなるのだろうか。横浜ファンとしては気になる。
December 7, 2005
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今日のニューヨークは。昨夜未明から降り続いた雪の影響で、朝起きると道路一面が雪景色。ロックフェラーセンターの巨大ツリーには3万個の明かりが灯され、街では夏にフルーツを売っていた露天商は、ツリーやオーナメントを売り始め、サルべーションアーミーがベルをチリンチリンち鳴らしながら寄付を募る。本格的な冬がニューヨークに到来したことを予感させる寒さだ。まだフィールドの横に雪が残るメドーランドのジャイアンツスタジアムでの東地区の首位攻防戦、ジャイアンツ対カウボーイズの一戦は、手のかじかむような寒さの中行われた。今日のような天候では、パスよりもラン攻撃、ディフェンス、そしてスペシャルチームの出来が勝敗を左右する。ジャイアンツのRBのT・バーバーは3試合連続となる100ヤード以上を走り、手がかじかんでいたのかレシーバーに思うようなパスを供給できないQBのマニング助けた。ゴール前のショートヤードではお約束になった新人RBジェイコブスが1ヤードTDランを決める。守備陣は先週のシアトル戦で重ねたペナルティーが嘘のように奮起し、LBのピアースがフェンブルリカバー・タッチダウンを決め、調子の上がらないオフェンスを助けた。Pのフィーグルスは、2度のパントをダラス陣5ヤード内に決め、攻撃権が相手に移ったときに思うようなポジションを与えなかった。オフェンス、ディフェンス、スペシャルチームががっちりと噛みあったジャイアンツは17対10でダラスを下し、8勝4敗として地区首位を守った。ジャイアンツはホームでの試合が残り1試合だが、これから寒くなるニューヨークではこのような試合運びが不可欠となる。残り4試合で2位ダラスとは2ゲーム差。冷え込んでいくニューヨークとは裏腹に、ジャイアンツの今シーズンは熱くなる。
December 5, 2005
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メッツとレッドソックスの間で進められているラミレスのトレード話に横槍が入った。メッツと同地区のフィリーズが、今年オールスターのホームラン競争で優勝したベネズエラ出身の俊足巧打のB・アブレイユ中堅手を交換要員として交渉を進めている。アブレイユは2006年、2007年にそれぞれ13ミリオン、15ミリオンの契約を残し、トレード拒否権を保持しているが、2008年は球団側のオプションで、アブレイユは拒否権を放棄すると16ミリオンを手に出来る。フィリーズはこの交渉が成立することに自信を持っていて、補強を着々進めるメッツにとっては思わぬカウンターパンチだ。メッツは、ボストンからフィリーズとも交渉をしていることを知らされてなく、12月のウィンターミーティングでボストンとの次回交渉が予定されている。またメッツの交換要員はL・ミレッジとA・ヘイルマンが報道されているが、メッツのある関係者は「ありえない」とこの報道を強く否定。補強の最重要課題となっている捕手は、B・モリーナとR・ヘルナンデスの他にマーリンズのP・ローデューカとデビルレイズのT・ホールも浮上してきた。上記の選手の他に、メッツが一番欲しているセットアッパーの補強も進んでいる。先発のK・ベンソンとオリオールズのセットアッパーJ・フリオとの交換トレードだ。ペドロ、グラビン、トラックセル、ザンブラーノ、ヘイルマン、セオがいるメッツの先発投手陣は、飽和状態。ベンソンとは3年22.5ミリオンで再契約をしたばかりだが、今シーズン10勝8敗と金額に見合った働きをしてないためメッツはベンソンをトレード要員とした。ちなみにベンソンは1996年ドラフトの全体1位で指名されている。26歳のフリオは、フォーシームと96マイル~98マイルの速球が武器の右腕。今シーズン3勝5敗、防御率5.90だったがその前の3年間はクローザーとして83セーブを稼いでいる。オーバースローにした結果コントロールが乱れたが、メッツは再生可能としてトレード話を進めている。2チームはすでに具体的な話を進めているそうで、このトレード話はウィンターミーティングで一気に成立するかもしれない。ワグナーに繋ぐセットアッパーが喉から出るほど欲しかったメッツには願ってもない話だ。メッツはすでにデルガド、ワグナーと大型補強して、さらにラミレス、捕手、セットアッパーの補強まで成立するとなれば、一気に来シーズンの優勝候補になるだろう。昨年ミナヤがGMに就任してからベルトラン、ペドロなどを補強して、前任者が補強した選手を一掃し始めている。シーズン中からトレード話が出ている松井は、前GMが獲得した選手。松井もそのうちトレードに出されるのだろうか。
December 2, 2005
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スポーツの世界では、一つのビッグプレイでそれまでの劣勢を跳ね返してメンタルな部分に火をつけ、モメンタムを一気に奪いそのまま試合を押し切ることが度々ある。昨年のアメリカンリーグ・チャンピオンシップで3連敗して崖っぷちに立たされたレッドソックスが、第4戦でオーティズがヤンキース守護神リベラから逆転サヨナラ本塁打で勝ち、モメンタムを引き寄せたレッソソックスは怒涛の4連勝を飾りワールド・シリーズに進出。その勢いはワールド・シリーズでも止まらず、84年ぶりの世界一に輝いた。1993年のAFCプレイオフではヒューストン・オイラーズがバッファロー・ビルズ戦で最大32点差あった試合をひっくり返すきっかけとなったのは、オンサイドキックからだった。この大逆転劇は今でも語り継がれている。かように一つのプレイが試合を左右することは、スポーツ界ではよくある話だ。今日のMSGでニックスが対ブルズ戦で、アリーザが第4Q残り8分にダンクショットを決めると一気にモメンタムがニックスに移り、余生を駆ってニックスが109対101で見事逆転勝ちを収めた。今日のニックスは、前半を58対50と8点のビハインドで折り返し苦戦を強いられていた。ところが、後半に入るとクロフォードなどの活躍で徐々に得点を重ね第4Q残り8分に2点差まで詰め寄た。そこで、今日の試合を左右をしたプレイが出た。クロフォードがペネトレイトでゴール下まで切り込み、後ろから走りこんできたアリーザにノールックパスを決めると、アリーザが渾身のスラムダンク。最大で12点あった得点差をこの一撃で同点とし、観客も見方につけたニックスはそこから試合終了まで一度もリードを許さず逆に8点差をつけて逃げ切った。元巨人の清原は打席に向かうときのテーマ曲に長渕剛の「とんぼ」を流し、ヤンキースのM・リベラがマウンドに向かうときはメタリカの「ENTERSANDMAN」が球場に響き渡る。この曲が球場に流れると、己の試合に対するモチベーションを高めると共に観客も盛り上げ、はたまた相手は意気消沈させる効果がある。ホームチームが強い理由はもちろん地の利もあるが、観客の声援が力となるからだ。チームが試合で波にのりはじめたときに、ブーイングではなく声援があれば実力以上のものがでる。選手だって人間だ。精神的なものは時に勝敗を左右する大きな要素となる。スポーツとはつくづくメンタルなものだ。
December 1, 2005
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ニューヨーク・ニックスがルーキーGのN・ロビンソンがブザービーターを決めて、フィラデルフィア・76ersを延長の末に下して、成績を4勝8敗とした。劇的な勝利だった。前半を終了して、13点のビハインド。そのままずるずるいきそうな予感だった。しかし、マーベリー、クロフォード、ロビンソンの3ガードにして”スモールバスケット”で挑んだ第3Qは、作戦がまんまと的中し25対11として、逆に1点差をつけて第4Qに入った。そして、第4Q。残り10秒でJ・クロフォードがフリースローを得て、2本とも決めれば3点差となり相手にプレッシャーに与えることが出来たが、1本を外してしまい、その後フィラデルフィアのウェバーがシュートを決めて同点となり延長に突入した。延長に突入するとエースのマーベリーが力を発揮して、チームの11点中6点を稼いで勝利に貢献した。マーベリーは最終的にシーズン・ハイの33得点、フライは21点、11リバウンドのダブル・ダブル、ロビンソンは決勝FGの3点を含む17得点、守ってもリーグ2位のスコアラーのアイバーソンと対峙して、アイバーソンから2つのチャージングを奪う大活躍。このニューヨークという街は、飽きっぽいと言われるが成長している者に対して寛容な街でもある。トーマスは球団社長に就任して以来、チーム改革を進めてきた。今の15人のメンバーは、トーマスの就任前とすっかり替わった。ヘッド・コーチも替わり、実力が未知数のルーキーが多く、不慣れなPGの役割を求められるマーベリーは監督批判するなどチームにケミストリーは存在しなかった。しかし、11月20日にホーム初勝利を飾ると、ブラウン・コーチは「マーベリーは良くなっていると試合前に言っただろ」とマーベリーの能力を信用し、マーベリーはその日に27得点、8アシストでコーチの期待に応えている。もはやチームが5連敗したときのように、ケミストリーは欠如していない。ブラウン、マーベリーなどが度々「getting better」と異口同音に述べる。マーベリーがPGとしての実力を開花し、ロビンソン、フライ、アリーザなどのルーキーが経験を積んで、怪我人が戻ってくればニックスは確実に良くなる。ニューヨークは、夢と希望をかなえる街である。そんな人たちが世界中から集まってくる。今のニックスは、まだ発展途上のチーム。そんなチームだからこそ、ニューヨーカーも暖かく見守るはずだ。
November 27, 2005
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今日のアメリカはサンクスギビング・デイ。日本でいう正月みたいなもの。家族や友達が揃ってターキーを食べて、子供たちはプレゼントが貰える日だ。デパートではサンクスギビングセールがやっていて、翌日にはアフター・サンクスギビング・セールと名前を変えて引き続きセールが行われている。アフター・サンクスギビング・セールは、安くなっているものもあるが、サンクスギビングセールで余った商品などもちらほらと見られ、いいものはあまり安くはなっていない。残飯セールみたいなものだ。NFLではターキーボウルと銘打って、デトロイトとダラスで試合が行われた。一週間に二度もNFLを昼から7時間ぶっ続けで見られるので、NFLファンにはたまらない一日だった。12時半からはデトロイト・ライオンズがアトランタをホームに、4時からはダラスがデンバーをホームに迎えての一戦。この日は2試合しかないので、きっちりと時間を分けてテレビ中継される。マンデーナイトにしろサンデーナイトにしろ、NFLは面白い試合を見てもらおうとしっかりと視聴者に配慮している。試合は、どちらもホームのチームが負け。デトロイトは、アトランタに惨敗。見せ場すらなかった。唯一あるとすれば、試合の大勢が決まったあとの、おこぼれTDか。あれはファルコンズが「せっかくのサンクスギビングだから」とまるでプレゼントのようにTDを決めさせてあげたに違いない。4勝7敗となってデトロイトは、今年もプレイオフはダメだろう。これで今年も優勝争いから取り残されたな。プレイオフ争いからももれて余ったチームは、アフター・サンクスギビング・セールのように相手チームからバーゲン品のように勝利をもぎ取られるだろう。ダラスでは地区首位同士の対決とあって、オーバータイムに突入するほどの拮抗した試合。最後は試合当日まで自分がラインアップに名を連ねていることを知らなかった元ハイズマン男のR・デインが、オーバータイム突入後の第2プレイで55ヤード走り、J・イラームの決勝FGに繋げた。デンバーは9勝2敗として地区首位をがっちりとキャッチ。無敗のコルツに次ぐ成績なので、プレイオフのホームフィールドアドバンテージも視野に入ってきた。さすがにこっちの試合は、両チームともプレゼントがなかったな。
November 24, 2005
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今日のニューヨークの街並は、サンクスギビング・デイを前日に控えているためか、いつもの煩雑とした雰囲気とは違い、静かに時が流れていた。エンパイアステイトビルの灯りは、赤と黄色に灯され、サンクスギビング・デイを祝っている。通勤帰りに乗る地下鉄はいつもと同じ時間帯だったが、ビジネスマン達は早々に仕事を切り上げ家路にでもついたのか、殆ど乗客はいなく深夜電車状態だった。行き交う人々は「Have a nice holliday!(よい休日を)」と交わして別れていく。まるで「よいお年を」と交わす日本の大晦日のようだ。サンクスギビング・デイの訪れと共に寒さが厳しくなり、冬将軍が襲来した。タバコを吸う手もかじかみ、まともに吸うことができない。夜になると気温は、軽く氷点下まで下がる。いよいよニューヨークに、本格的な冬の到来だ。そんな寒さとは裏腹にアメリカのスポーツは熱く燃えている。シーズンが始まったばかりのNBAとシーズンが佳境に差し掛かってきたNFLは言うまでもなく、シーズンが終了しているMLBもストーブリーグの火が燃え滾っている。今年のFA市場最大の目玉であるB・ワグナー(フィリーズ)は、クローザーを補強の最優先事項としているメッツが獲得を狙っている。ワグナーは家族と共にニューヨークを訪れ、ミナヤGMと会食したりオペラ「オペラ座の怪人」を鑑賞しニューヨークの街並が気に入っている様子だ。メッツはワグナーに4年44ミリオンを提示して最大限の誠意を見せている。ワグナーも乗り気で、このメガディールに大変満足している。もしこの契約がまとまれば、ワグナーはクローザーの中で最高年俸のM・リベラ(10.5ミリオン)を抜いて一気にリーグトップのサラリーになる。メッツは他にも昨年に交渉が破談となったマーリンズの大砲C・デルガド、日本でもおなじみの強打の2塁手A・ソリアーノ(レンジャーズ)の獲得を視野に入れている。他のめぼしいトレード情報は、レッドソックスとマーリンズの間でJ・ベケットのトレード話が進んでいる。ベケットのメディカルチェックに問題がなければ、近日中に話がまとまるだろう。シーズン途中から移籍を熱望していたM・ラミレスは、西海岸へのチームへの移籍を希望している。アナハイム・エンゼルスが最有力候補だ。この移籍話は同僚のD・オルティズが「マニーはボストンに戻ってこないよ」と言うようにかなり信憑性が高い。すでにGMがチームを去り、今シーズン45本塁打、144打点を記録した主砲までも失えば、レッドソックスは、来季も覇権奪回はヤンキース以上に難しくなるだろう。気温は寒くなる一方だが、MLBのストーブリーグは熱くなるばかりだ。12月に行われるウィンターミーティング以降に移籍市場は、更に熱くなるだろう。シーズンが終わってもMLBから目が離せない。
November 24, 2005
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ニューヨーク・ニックスの試合前には、「Country Road」の一節に出てくるW・バージニアの部分をニューヨークに替えた替え歌が流れ、観客のボルテージが盛り上がってくる。その生まれ故郷ニューヨークに、プロ入り後初めて帰ってきた選手がいる。ポートランド・トレイルブレイザーズのS・テルフェアーだ。テルフェアーとマーベリーのファミリー対決。どっちに軍配が上がるか?テルフェアーは昨年のドラフトで地元ブルックリンのリンカーン高校からトレイルブレイザーズに指名された若干20歳の将来有望なポイントガードである。日曜日の試合はテルフェアーがチーム・ハイでありキャリア・ハイの27得点と活躍したが、テルフェアーの高校の先輩であり従兄弟のS・マーベリーがシーズン・ハイの27得点を上げ、103対91でチームとブラウン・コーチにホーム初勝利をプレゼントした。マーベリーはテルフェアーに年の功を見せつけたテルフェアーは試合後の会見で「地元に戻って来て、MSGでプレイできてとてもハッピーだよ。それに従兄弟ともプレイできたしね。」と久しぶりの凱旋を楽しんだ。テルフェアーのパス裁き、スピード、シュート力を見ていると、将来性の高さを感じる。マーベリーと対峙して、肘鉄を受けても一歩も引かなかった。マーベリーが、そこまでするのはテルフェアーを認めている証拠でもある。マーベリーはそのことに対してコメントを控えているが、テルフェアーが起き上がってきたときには、まるで「悪かったな」といわんばかりに、軽く頭を2,3度ぽんぽんと叩きファミリーらしい一面を見せていた。まだネクタイの結び方も知らない若者(ロッカールームに掛けてあったネクタイの結び目は解かれていないまま掛けてあった)だが、これからも目が離せない選手だ。またテルフェアーは、スター性も持ち合わせている。試合前の選手紹介では、普通はアウェイの選手が紹介されるときはブーイングを受けるのが常だが、テルフェアーは、ニックスの看板選手であるマーベリーに次ぐ観客からの歓声を浴びていた。トッププレイヤーになるには、人気も欠かせない。この日でニックスとブレイザーズの対戦成績は、1勝1敗の五分となり今シーズンの対戦は終了した。次にテルフェアーがニューヨークに戻ってくるためには、ファイナルに進出する以外にない。その時は観客はこの日以上の歓声をテルフェアーに送り、試合前の「Country Road」はテルフェアーにさらに相応しいものになっているだろう。
November 23, 2005
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今年のアメリカンスポーツでは連勝記録が続いている。NCAAカレッジフットボールのランキング1位、南カリフォルニア大がフレスノ州立大に50対42で競り勝ち、今シーズンの連勝を11、チームの連勝記録を33に伸ばした。今日の南カリフォルニア大は、連勝中のプレッシャーからか第4Q中盤まで苦しい試合展開だった。第4Q残り9分47秒では42対41とリードされて、連勝もここまでかという雰囲気がスタジアムに流れた。しかし、王者の底力を見せて、その後タッチダウンを決めて逆転。残り3分6秒にはダメ押しとなるフィールドゴールを決めて、薄氷の思いで勝利をもぎ取った。来年のドラフトで1位指名が噂されるR・ブッシュは、キャリア・ハイの294ヤードを走ったが、キックオフリターンをファンブルして逆転となるタッチダウンの演出をしてしまい、あやうく戦犯扱いされるところだった。プロの世界では、NFLではインディアナポリス・コルツが開幕から9連勝して、1972年のマイアミ・ドルフィンズ以来のパーフェクトシーズンを狙える位置につけている。NBAはデトロイト・ピストンズが開幕から8連勝をしていたが、今日の試合でダラス・マーべリクスに敗れて連勝がストップしてしまった。NCAA、NFL、NBAの連勝記録を紐解いてみると、NCAAの連勝記録(1937年以降)は1953年から1957年までにオクラホマ大が樹立した47、NFLは、昨年ニューイングランド・ペイトリオッツが記録した18(2年間にまたがっている)、NBAは1971年から1972年にかけてLA・レイカーズがつくった33となっている。それぞれチャンピオンに輝いているチームだ。南カリフォルニア大の次週の相手は、トロイ・エイクマン(元カウボーイズ)の母校UCLA。UCLAにはハイズマン賞候補のQBがいて、拮抗した勝負になるかもしれない。しかも、同じカリフォルニアの大学なので意地をかけてぶつかり合う。南カリフォルニア大は次週も気が抜けない対戦が続く。コルツの日曜日の相手は、シンシナチ・ベンガルズ。ベンガルズは、目下7勝2敗で北地区の首位を走る競合だ。しかも、ベンガルズは、2年前にカンサスシティ・チーフスの開幕からの連勝を9で止めている連勝ストッパーだ。奇しくも今シーズンも第11週で、開幕からの連勝を続けているチームと対戦する。2年前の再現なるか。コルツとしては、プレイオフでもライバルとなるのでぜひとも叩いておきたい相手だ。勝ち続けるということは、簡単なことではない。ボンヤスキーが「一度勝つとプレッシャーが生じ、2度勝つと更にプレッシャーが生じる。それに打ち勝つ修練が必要」というように、勝ち続けるプレッシャーに耐える精神力、怪我にも負けない体力、相手に読まれない戦術など心技体が揃っていなければ勝ち続けることは出来ない。でも、負けることは許されない。それが王者と呼ばれる所以だ。
November 20, 2005
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さっきESPNで松井のニューヨーク残留が発表されたことを報道していた。契約内容は、4年52ミリオン(約58億円)の日本人最高額。1年平均で1300万ドル。これで松井も超一流(メジャーでは年平均で約15億円稼げば超一流といわれている)の仲間入りかな。
November 16, 2005
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ニックスが73対62でジャズを敵地で下し、バック・トゥ・バックを決めて通算成績を2勝5敗とした。これで昨年は一つも勝てなかった西海岸へのロードトリップを2勝1敗として、今シーズンの成長を証明した。開幕からの5連敗が嘘のようだ。12人のベンチ入りメンバーを全員使うなど試行錯誤だったメンバーは、ある程度形が見えてきた。PGにマーベリー、SGにクロフォード、SFにアリーザ、PFにフライ、Cにカリーがベストの布陣のように思える。そして、脇を固めるリチャードソン、ローズ、デービス、ロビンソンがいいローテーションで回っているので、試行錯誤した副産物が出ている。何よりも大きいのが、チームにケミストリーが出てきたところだ。連敗中はしかめっ面の多かったマーベリーが昨日の初勝利後にはブラウン・コーチと笑顔で握手していたのが象徴的だった。今日の試合でも、マーベリー、リチャードソン、カリーが談笑するなどチームの雰囲気は最高潮だ。今日の62失点は、ショットクロックが導入されて以来NBAの最少失点。ブラウンのフィロソフィが浸透してきた証拠だ。それは、昨年からの課題だったゴール下の強さにも表れている。チームリバウンド数は、目下リーグトップ。次戦は水曜日に場所をLAに移してレイカーズとの一戦。ニックスのディフェンスがリーグ得点王のコービーも止めることができれば、ニックスは苦手の西海岸へのロードトリップを悪くても五分で乗り切り、今後は一気に突っ走るかもしれない。その他のニュースマンデーナイト・フットボールでイーグルスが21対20でカウボーイズに敗れ、東地区の優勝争いから一歩後退した。第10週までに5敗を喫したのは、A・リード政権下では就任初年度の1999年以来2度目。その年は、5勝11敗で地区最下位に終わっている。イーグルスは、エースWRのT・Oことテレル・オーウェンスの出場停止が響き、オフェンスに決め手を欠いた。マクナブは20対14でリードしていた第4Qの残り3分弱に自陣40ヤード付近で、痛恨のインターセプトをされるなど精彩を欠いた。そのままリターンタッチダウンを決められ、イーグルスは敗れた。しかも、マクナブはそのプレイで負傷をして最後のプレイに参加しなかった。イーグルスには踏んだり蹴ったりだ。数々のチーム批判をしたオーウェンスの離脱でチーム内にケミストリーが生まれたかのように思えたが、それ以上にチームにはエースの抜けた穴は大きかった。2週連続で同地区ライバルに負けたイーグルスの地区優勝にいよいよ暗雲が垂れ込めてきた。
November 15, 2005
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ニューヨーク・ニックスが、西海岸でのロード6戦の2戦目ゴールデンステイト・ウォーリアーズとの試合に敗れ開幕からの連敗が5になった。これまでブラウンが監督をつとめたピストンズ、76ersは勝ち、対照的な一日となった。ブラウンの戦術で大事なポジションは、自身が「コート上の監督」と言うポイントガードだ。その大事なポジションであるポイントガードのマーベリーとブラウンの蜜月が終焉に向かいかけている。それが、ニックスの不調の原因ともなっている。このときはマーベリーも笑っているが元々この二人の間には、信頼関係が成り立っていて、五輪代表を選考するときにブラウンは「ポイントガードとして十分な能力を持っている」とマーベリーの実力を高く買っていた。それが、五輪合宿の時からその関係にヒビが入り始めた。ブラウンはエキシビション・ゲームで訪れたヨーロッパでマーベリーを代表から外してアメリカに戻したかったそうだ。代表に選んだ理由も、ブラウンと蜜月関係にあったニックス球団社長のトーマスからのお願いでもあったのだ。それが今では、マーベリーはコーチの戦術を「stupid」と批判し、ブラウンはマーベリーをエースとして扱わず、12人のうちの歯車の一つとして見なしている。ブラウンの戦術は複雑なことから、選手が理解するのに時間がかかるのは有名だ。しかし、アイバーソン(76ers)とビラップス(ピストンズ)は比較的すぐにアジャストすることができた。その戦術の理解度がファイナル進出へと繋がっている。5連敗と結果の出ない殿堂入り監督のL・ブラウンシュートまでのポゼッションで必ず3~4回パスを回すブラウンの戦術は、天上天下唯我独尊で自由奔放なプレイスタイルを好むマーベリーには適しているわけがない。アイバーソンも同じようなものだったが、ファイナルに進出にしたときはブラウンと信頼関係を築いていたのでアンセルフィッシュな部分は影を潜めていた。ブラウンは、アンセルフィッシュでユーティリティな選手を好む。五輪代表選考の際にオニール、B・ウォレスを選出しなかった理由として「一つのポジションしか出来ないから」ということをあげ、代わりに実力はあるがドリームチームには入るほどではないS・マリオン、A・スタウダマイア(共にサンズ)を選出した。マーベリーは疫病神なのかマーベリーがいるチームは、勝てないような気がする。ネッツは、万年最下位のドアマットチームだったがマーベリーとのトレードでキッドが加入すると、プレイオフ常連チームに生まれ変わった。ニックスの前に在籍していたサンズも然り。マーベリーをトレードで放出した翌年には、リーグ最高勝率でファイナルの一歩手前まで駒を進めた。チームにセルフィッシュな選手は必要ない。個ではなく、あるのは和のみ。今ニューヨークの地元紙ではマーベリーのトレード説が流れている。トレード相手の候補は、J・ローズ(ラピュターズ)、R・アレン(スーパーソニックス)、サービアック(Tウルブズ)、J・ウィリアムスなど。12月15日からFA(フリーエージェント)が解禁になるが、球団社長のトーマスがマーベリーを気に入っていて、マーベリーの契約が4年で総額80億円残っていることからトレードの成立は難しいだろう。ニックスは、ブラウンとマーベリーの共通項のなさそうな二人が、犬猿の仲になっていくのを待つだけなのだろうか。いや、そうでもない。実は、マーベリーとブラウンには、共通の能力が備わっている。二人とも以前に在籍したチームを強くするという特異な能力を。
November 12, 2005
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NFL第9週のマンデーナイトゲーム、インディアナポリス・コルツ対ニューイングランド・ペイトリオッツがペイトリオッツの本拠地ジレットスタジアムで行われ、コルツがリーグ唯一の負け知らずとなる8連勝を達成した。今年のコルツは本当に強い。マニング、ハリソン、ジェームスの”トリプレッツ”が健在で、得点は今日の40点を含め、229点で堂々のリーグ3位。そして今年の快進撃の要因は、オフェンスではなくディフェンスの頑張りだ。守備に定評のあるトニー・ダンジーがヘッドコーチに就任して以来3年目?(正確な数字は忘れた)にして遂に安定した。失点は、リーグで唯一100点を切る98点だから、1試合平均にして約12点。2タッチダウンは取られていない計算になる。今日もここ4年で3度のスーパーを制覇しているペイトリオッツを20点に抑えた。来週の相手は~なので、9連勝は固いだろう。このままいくと98年のデンバー・ブロンコス以来の10連勝を達成するだけでなく、マイアミ・ドルフィンズ以来のシーズン全勝でスーパーボウルまで駆け抜けることも夢ではない。ゲームの大半が決まった最後の方で、ペイトリオッツに懐かしい選手が出場していた。QBのD・フルーティだ。すでに40才を越えたフルーティは、現役最後の場として、ボストン大学時代から慣れ親しんでいるニューイングランドを選択した。フルーティは、地元ではいまだ絶大な人気を誇り、スパイラルがかかっていないパスでさえも、パスが通るたびに観衆からは声援が飛んだ。ゲームの興味を失くしたファンの唯一の楽しみは、試合時間残り1分のフルーティのプレイだった。今年のNFLは30代半ばに差し掛かったQBが、スターターとして例年以上に活躍している。テスタバーディ(ジェッツ)、ブルネル(レッソスキンズ)、ワーナー(カージナルス)、ディルファー(ブラウンズ)、ファーロット(ドルフィンズ)、グリーン(チーフス)、ブレッドソー(カウボーイズ)、ファーブ(パッカーズ)、マクネア(タイタンズ)、そして日曜日には怪我をしたカルペッパー(バイキングス)に代わり、ブラッド・ジョンソンが先発をして見事チームを勝利に導いた。30代半ばのQBが先発を努めるチームを数えてみると、リーグで約3割となる10チームになる。みんな一時代を築いた選手ばかりだ。マニング、、パーマー(ベンガルズ)、そのまた下のヴィック(ファルコンズ)など若い世代が脚光を浴びる中で、不屈の精神で頑張るいぶし銀の彼らが、再び檜舞台に上がるところを注目したい。
November 8, 2005
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NBAが昨日から開幕したが、ニックスは今日がオープニングゲーム。敵地でボストンとの初戦は、オーバータイムで114対110とぼろかすに負けた。集中力がなさすぎた。マーベリーにしろ、クロフォードにしろ、アリーザにしろボールに対する執念が欠如していた。集中していれば大事な場面でターンオーバーをしないし、フリーでのダンクも外さない。クレバーながらも闘志を前面に押し出すブラウン・コーチが、最も毛嫌いするパターンだ。唯一集中力があったのは、残り2秒でA・デービスが同点のフィールドゴールを決めた時くらい。それでも、デービスはその前に不必要なファウルを犯している。また懸念事項だったゴール下の弱さを露呈した。それがリバウンド数の57対40という数字に表れている。特にオフェンスリバウンドはニックスが9個に対してボストンは19個。球際の弱さとボールへの執着心が足りなさ過ぎる。ボストンのリッキー・デービスは自分でシュートを打って外れそうだなと思うと真っ先にゴール下に飛び込み自分でリバウンドを取っていた。対するニックスは、指をくわえて見ているという表現がピッタリなくらい何もしなかった。そもそも何でスモールフォワードでバーンズが先発で、リチャードソンがシューティング・ガードで先発なんだ。クロフォードはベンチスタートだったから結局11点。開幕前にブラウンがクロフォードにかけていた期待はどこへいったのやら。フィラデルフィア時代にアイバーソンをポイントガードに育て上げ、デトロイトではチョンシーを一人前のポイントガードに仕立てたブラウンコーチの手腕を期待していたが、クロフォードのポイントガードはまだ早計なのだろう。練習でのクロフォードがポイントガードに向いていないのは素人目でも分かった。ボールハンドリングが下手すぎる。もちろん、マーベリーもポイントガード向きではない。結局エースのマーベリーは、チームハイの22点。今年もマーベリーのチームなのだろうか。そうだとしたらまずいな。マーベリーはポイントガードとしての資質はゼロに近い。どちらかというと、好き勝手に出来る、シューティングガードがあっている。いずれにせよ、ニックスはマーベリー主体のチームから脱却しない限り昨年と同じ轍を踏むだろう。
November 3, 2005
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NBAのシーズンが押し迫った今日は、MSGへニックスの取材に行ってきた。今年のニックスは、マーベリー、クロフォードの昨年からの主力に加えて、アリーザの成長、Q・リチャードソン、E・カリー、A・デービスなどのトレード組、C・フライ、N・ロビンソンなどのドラフト1位組が加入して、昨年からは大幅に戦力がアップしたように思える。そして、コーチは史上初のNBAとカレッジバスケの両方でチームを王座に導いているL・ブラウンがコーチに招聘されている。名将L・ブラウンブラウンがヘッドコーチに就任してどんな練習をしているかというと、高校の部活といたって変わらない。練習の初めは、5対5のフォーメーション練習。ディフェンス中心の練習で、フォーメーションに綻びが出るとプレイを中断してブラウン・コーチが身振り手振りを交えて丁寧に指導していた。このときの選手の顔つきは、当たり前だが真剣そのもの。ブラウンコーチが選手を集めてフォーメーション確認をしていると座って休んでいた選手は急いでその輪の中に入っていった。規律に厳しいブラウンの教えが浸透している証拠だ。その後普通のシュート練習をして、今度はオフェンス中心の5対5の練習。このときに5対5の陣容は、紅白戦の形式でチームは以下の通り。青・・・・ハーダウェイ、クロフォード、フライ、リチャードソン、デービス白・・・・マーベリー、ロビンソン、カリー、アリーザチームのエース S・マーベリー ちょっと骸骨っぽいこの練習で、今季のニックスのローテーションが分かる。ブラウンは「クロフォードにもポイントガードの役割をしてもらう」と言っているように、マーベリーが休んでいる時は代役がハーダウェイでクロフォードがポイントガード、逆にクロフォードが休んでいる時はロビンソンをポイントガードに据えている。この2人を軸に今年のニックスは回る。(クロフォードはI・トーマスとブラウンのお気に入り)そして、昨年のニックスでは考えられなかった10人でのローテーションが組めるのが、今年のニックスの強みだ。それだけデプスの厚みが増したということ。しかし、チームの熟成度は今一、今三でクロフォードのボール捌きがまだ拙い。このフォーメーションがチームにフィットすれば、今シーズンのニックスは台風の目になるだろう。次は1Q12分の紅白戦を2本。チームは5対5の練習と同じ。この練習で目立ったのがアリーザとカリー。アリーザは、ディフェンスに難があるがオフェンス力は相当なもの。今シーズンのライジングスターになる可能性を秘めている。カリーもディフェンスが苦手だが、6フィート11インチの体格はユーイングの引退以来ニックスの弱点だったゴール下を守ってくれる。開幕までにもう少しウェイトを落とせば、俊敏さが増すだろう。この2人は、前者が喘息、後者が心臓肥大の疾患を持っているのでスタミナだけが心配だこいつらの活躍がニックスの躍進の鍵となる練習の締めは、ダンクも交えたシュート練習。この中でファンを喜ばせたのがクロフォードとロビンソンのコンビ。まるでオールスターのダンクコンテストのように、クロフォードがレッグスルーから空中にボールを投げ、それを5フィート9インチのロビンソンがアリウープでダンクをするという図式。一回も決まらなかったが、ファンは大喜び。ファンを喜ばせるのもNBA選手の役割だ。練習後はファンとの集い。このようなファンとの交流は、主力ではなく、新人と補欠がやらされる。結構ダルそうだったが、フライだけは子供たちに優しかった。練習中は子供から「フラーイ、サインくれよ!」と言われても、「後で」と笑顔で応対した。また、最後にロースター一人ずつがコート上で15人のファンにチームのタオルを渡す場面があったが、殆どの選手はタオルを渡し、握手をしてそそくさと笑顔の一つも見せず戻っていった。が、フライだけは違った。軽い微笑を返し、二言三言耳打ちしていた。このフライは結構、子供好きかも。なつかしのペニー・ハーダウェイ昔はこいつのバッシュを持っていたな~シーズン前の練習にも関わらず、2万人収容のアリーナが約1/5は埋まったであろうか、約400人のファンがニックスに声援を送った。ニックスとレンジャースの本拠地であるMSGには、チャンピオンフラッグや永久欠番が掲げられているが、ニックスが最後にチャンピオンになったのが1972-1973シーズンだ。もう33年もチャンピオンから遠ざかっている。今年はMLBではシカゴが88年ぶり、日本ではロッテが31年ぶりに見事王座に就いている。そろそろニックスもチャンピオンになっていい頃だろう。レンジャースが54年ぶりにスタンレーカップを勝った時は、マンハッタンに”紙吹雪注意報”がでた。今年はニューヨークにチャンピンフラッグは凱旋するのか。そして、マンハッタンに紙吹雪は舞うのか。開幕が待ち遠しい。
October 30, 2005
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開幕まであと3日と迫ったNBAは、プレシーズンも佳境を迎えている。この時期になると各チーム主力をゲームの最後までプレイさせる。今日の注目カードは、レイカーズ対キングス。レイカーズはフィル・ジャクソンが復帰して、王朝の復権を目論んでいる。懸念されていた、ジャクソンとコービーの共存は問題がなさそうだ。コートサイドではお互いに笑顔で何度も話し合う映像が流され、確執はなくなっている。2人の関係がシーズンになっても良好なら、レイカーズはプレイオフくらいまでは進出するだろう。試合は終盤までもつれ、105対103で辛くもレイカーズが逃げ切った。コービーは24得点4リバウンド。もう一つの注目カードのニックス対ネッツは、93対86でネッツが勝った。今年は初めから、キッド、ジェファーソン、カーターが揃い踏み。今日の試合を見ていても、2年前までの強いネッツが戻りつつある感があった。今シーズンは大胆にもネッツの地区優勝を予想する。ニックスは、プレイオフ進出で御の字。日曜日はニックスの取材に行くのでその模様を伝えようと思います。写真つきです。
October 29, 2005
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ワールドシリーズ第4戦がヒューストンで行われ、シカゴ・ホワイトソックスが8回に上げた虎の子の1点を守りきり、1対0でヒューストン・アストロズをくだした。シカゴは、ヒューストンをスイープで退け、1917年以来88年ぶりの世界一に輝いた。長い年月だった。ホワイトソックスは、”ブラックソックス事件”以来、見えない亡霊と戦い続け遂にその呪縛から逃れた。1917年といえば、J・F・ケネディが生まれ、切手の値段はたったの3セント、メジャーリーグのチームは16チームだった。それから88年経った今、ケネディはとっくの昔に世を去り、切手は37セントに値上がり、チーム数は倍の32チームにまで膨れ上がっている。時代が変遷する中、ホワイトソックスだけは取り残されていた。それが今日の勝利で、長い呪縛から解き放たれた。第3戦まで僅差の試合をものにし、昨日は5時間以上のマラソンゲームで勝ちを拾ってきている。そして、この日も1点を争う緊迫した展開で9回を迎えた。9回表に1アウトランナー2塁の場面があったが、ここからウリーベが連続でファインプレーを見せた。打者オースマスが打ち上げた打球は、ふらふらっと3塁側のスタンドに落ちるところだったが、ウリーベがスタンドに身を投げ出してそのボールを好捕。2アウト。だがピンチは変わらない。続く打者が打った球は、ぼてぼてだがピッチャーの頭上を越えて内野安打のように見えた。しかし、再びウリーベが見せた。すばやくボールを拾い上げて一塁に矢のような送球でアウト。この日27個目のアウトは、シカゴを世界一に導くだけでなく、呪縛から解くアウトでもあった。まるで、この二つのプレイはシューレス・”ジョー”・ジャクソンの亡霊が後押ししているようだった。
October 27, 2005
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NFL第7週が行われ、各地で好ゲームが目白押しだった。まず。インディアナポリス・コルツ対ヒューストン・テキサンズの全勝対全敗対決は、38対20で予想通りコルツが38対20でテキサンズを退けた。マニング、ジェームス、ハリソンの”トリプレッツ”が好調なコルツは7勝0敗となり、今ジーズンこそ悲願のスーパーボウルに手が届きそうだ。NFC北地区の強豪”だった”ミネソタ・バイキングス対グリーンベイ・パッカーズはバイキングスが残り25秒で追いつかれたにも関わらず、残り2秒で56ヤードのフィールドゴールを決め、23対20でライバル対決を制した。勝ったバイキングスは、2連勝で2勝4敗とした。負けたパッカーズは1勝5敗となり、一時代を築いたQBファーブの最後のシーズンをプレイオフ進出で飾れそうにもない。この2チームが北地区をリードしていたのも今は昔。時間が経つのは早いものだ。白髪交じりのファーブがフィールドゴールを決まっていく様を見る眼差しが何とも寂しそうで、一時代の終焉がゴールを迎えているようだった。スーパー候補の対決、サンディエゴ・チャージャーズ対フィラデルフィア・イーグルスは、逆転しては逆転する好ゲームだった。結局残り2分でチャージャーズのフィールドゴールをブロックしてリターンタッチダウンを決めたイーグルスが、土壇場で逆転した。イーグルスは、QBマクナブが2INTで本調子でないにもかかわらず、ディフェンス陣、スペシャルチームの頑張りで、20対17で何とか勝利をものにした。チャージャーズはオフェンスの要であるRBトムリンソンが0ヤードに抑えられ、19試合連続TDの記録を阻まれたことが敗因だ。残り2分までリードしていたから、何とも悔やまれる敗戦だ。このような展開で勝てないところが、常勝チームとまぐれチームの違いだろう。この試合で面白いパフォーマンスが見られた。第2QにイーグルスのWRオーエンスが、自身通算100個目のタッチダウンを決めた際に、腰の辺りからタオルを出して手にかけてウェイターのような仕草をし、自らをセレブレートした。オーウェンスといえば、これまでにもチアガールのポンポンを手に取り、チアガールなどに扮するエンターテイナーでもある。このパフォーマンスに対抗するように今度は第3QにチャージャーズのWRマカーデルがタッチダウンを決めた後にオーウェンスと同じパフォーマンスをして笑わせた。白熱したゲームだけでなく、こんなパフォーマンスも見られるNFLは、やっぱり面白い。
October 24, 2005
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ワールドシリーズ初戦がシカゴで行われ、シカゴが我慢強い継投で初戦をものにした。シカゴがコントレラス、ヒューストンがクレメンスと元ヤンキースの2人が先発。両投手とも寒さからか、調子は万全ではなかった。(今日はニューヨークでも9度だったので、シカゴではもっと寒かっただろう)年齢のためか、後半戦に調子を落としてきたクレメンスは、毎回失点する苦しい投球で2回までに約50球を投げ3失点。かかとを痛めて2回に降板した。一方コントレラスも球数が多かったが、ギーエン監督は我慢してコントレラスを8回まで続投。先発投手の投球回数が明暗を分けた。ヒューストンは、リリーフ陣が頑張り進みの遅い試合を早くしたが、4回に決勝のホームラン、8回に駄目押しの1点を取られて5対3で敗れた。先発投手が早々に降板すると、そう簡単には勝てない。ヒューストンはクレメンスの故障が誤算だった。今年のワールドシリーズは、先発陣が両チームとも強力なのでが先発のがちんこ勝負になる。先発投手が長いイニングを投げれば投げるほど勝率は上がると思う。明日はシカゴがバーリー、ヒューストンはぺティートが先発。どっちが長いイニングを投げるのだろうか。それにしても、明日も元ヤンキースの投手が先発する。何やってんだかヤンキースは。
October 23, 2005
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ハリケーン「ウィルマ」が接近している影響でNFLのマイアミ・ドルフィンズ対カンサスシティー・チーフスの一戦がマイアミで行われた。試合はチーフスがタイム・オブ・ポゼッションでマイアミを2倍以上上回り30対20で圧勝した。アメリカ史上最大といわれているハリケーンが近づいているマイアミは、試合に負けるし、先週から復帰したリッキー・ウィリアムスが6回のキャリーで-1ヤードと期待を裏切り踏んだり蹴ったりだ。しかし、その中でも明るいニュースがあった。今年のドラ1ルーキーのロニー・ブラウン(オーバーン大)が95ヤード走り才能の片鱗を見せ始めた。最初の真正面からのガチンコタックルを交わし、2人目もサラリとかわすとサイドラインを60ヤード駆け上がってタッチダウン。今年のドラフトではオーバーン大から2人のRBがドラフト1位で指名され、全体の5位でタンパベイから指名された”キャデラック”ウィリアムスは、開幕からの3試合で434ヤード走りNFLの記録を樹立。全体の2位で指名されたブラウンは出遅れた感があるが、今日の走りを見る限り今後の活躍を期待できる。2勝4敗で東地区の最下位に落ちたマイアミは、ウィリアムスが離脱前の調子を取り戻し、ブラウンが今日のような走りを見せれば上昇を期待できる。
October 22, 2005
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ヒューストン・アストロズが球団創設以来44年目にして初めてワールドシリーズに進出した。アストロズは、クレメンス、ぺティート、オズワルトの3本柱がしっかりしていて、打線は4番のエンスバーグを中心としたスモールベースボールでよくまとまったチームだ。NLCSではぺティート、クレメンスの二人でたった1勝にも関わらず、昨年のワールドシリーズに進出したカージナルスを4勝2敗、しかも敵地で決めたのだから実力は本物だろう。ワールドシリーズの相手はシューレス・ジャクソンの呪いから覚めつつあるシカゴ・ホワイトソックス。こちらもALCSで4試合連続で先発投手が完投するなど、投手の頭数は揃っている。チームカラーも似ているので、かなり拮抗した好ゲームになるだろう。昨年のレッドソックスが80数年ぶりに「バンビーノの呪い」から覚めたように、今年はシカゴが永い眠りから覚めるかもしれない。しかし、ここ3年はエンゼルス、マーリンズ、レッドソックスと連続してワイルドカードから進出したチームが優勝をしている。果たしてどちらのジンクスがワールドシリーズで微笑むのか。シカゴか、はたまたヒューストンか。注目のワールドシリーズは22日から始まる。
October 21, 2005
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NBAニューヨーク・ニックスのアラン・ヒューストンが引退を表明した。34歳だった。ここ2年間は膝の怪我に悩まされ、思うような活躍は出来なかった。これで、99年に第8シードからファイナルに進んだメンバーは全てニックスからいなくなった。プレイオフ第5戦の対マイアミ戦でヒューストンが残り4.8秒で決めた決勝フィールド・ゴールは今もファンの脳裏に焼きついている。結局ヒューストンは高額契約(6年間で100ミリオン)を結んだ後思うような活躍は出来ずコートを去ることになった。でも、ヒューストンはいくらファンの期待を裏切っても、キッド、カーターが「彼はプレイヤーとしても、人間的にも優れている」と異口同音に述べているようにニューヨーカーからは愛されていた。ファンは、ヒューストンのゴールに吸い込まれるようなシュートをいつも期待していた。だから、昨シーズンに復帰した時はガーデンのファンは大喜びだった。ヒューストンは何かを期待させるシューターだ。球団社長のトーマスが「マーベリー、クロフォード、ヒューストンが揃ったバックコートを見たかった」というように、あの華麗なシュートがガーデンで見られなくなるのは何とも寂しい。何とも惜しまれる引退である。引退後は、ヒューストンの現役時代の背番号である20番はガーデンに永久欠番として掲げられるそうだ。今年のニックスは、例年通り大量に選手を獲得して駒は揃った。サンズからQ・リチャードソン、ブルズから故障もちのE・カリーを補強。ヒューストンの穴はリチャードソンが、補強ポイントだったセンターにはカリーを据える。心臓肥大の故障を持つカリーの獲得には疑問だったが、今日のプレシーズンでゴール下の強さを見せて、結果を出した。後はDNAテストを受けてくれさえすれば良い。(カリーはDNAテストを受けることを拒んでいる)それに2年目のアリーザ、フライ、リー、ロビンソンの今年のドラ1トリオがデプスを厚くする。ヒューストンに変わるキャプテン、マーベリーとクロフォードを加えたチームは昨年より大幅に戦力アップしたのでプレイオフは堅いだろう。アメリカのスポーツはニューヨークのチームが元気がないとつまらないので、ニックスには大いに頑張って欲しい。GO!KNICKS!
October 19, 2005
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久々の日記のアップ。今日は、ESPNで我らがシアトル・シーホークスのサンデーナイト放送があった。ニューヨーク在住だが、小学6年生からだからもうかれこれ18年はシアトルを応援している。(自分でも何故だか未だに理由がわからない)シアトルは、西海岸のチームで人気のあるチームではないので毎年1回くらいしか全米放送はない。(今年はジャイアンツと試合があるのでもう一回観られる)というわけで、このチャンスを逃してはいけないと思い他チャンネルでシカゴ対アナハイムのALCSがあったが、20時30分からシアトル戦を観ることにした。相手は、リーグで唯一全敗のヒューストン・テキサンズ。テキサンズは弱いけど、QBカー、RBデービス、WRジョンソンを観たかったので相手としては良い。(ジョンソンは欠場だった。こいつが一番観たかったのに残念)試合は、リーグトップのオフェンスがテキサンズの守備陣をずたずたにして42対10の圧勝。特にもっかリーディングラッシャーのRBアレキサンダーが、4TDの大活躍。4TDは今シーズン2回目で、トムリンソン(チャージャーズ)に次いで二人目。控えのモーリスも100ヤード走って、チームのラン獲得距離は300ヤード越えでチーム記録のおまけつき。シアトルは、今日の勝ちで4勝2敗として西地区の首位を堅持。今年も地区優勝は堅そうなので、プレイオフでシアトルの試合がまた観られる。良かった良かった。
October 17, 2005
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NFL開幕の裏でNFLが9月11日の日曜日から本格的に開幕した。NFLといえば、全米一の人気を誇るスポーツで、全米チャンピオンを決めるスーパーボウルでは60%以上の視聴率を誇るおばけ番組だ。スーパーボウルのCM料金も30秒で数億円といわれ、その日は会社を休む人もいるし、いつもは賑わっているレストランもその日ばかりは閑古鳥が鳴く。NFLが全米一と呼ばれる所以だ。9月11日といえば、ツインタワーが崩壊して何人も犠牲者を出した全米同時多発テロが起きた日だ。ABC、CBSなどの主要放送局だけでなくニュースを流す全てのチャンネルは、朝からツインタワー跡地で犠牲者の親族が犠牲者の名前を読み上げる追悼式典を流していた。しかし、である。午後1時からNFLの放送があるCBSとFOXは、NFLの試合に合わせて何と追悼番組を切り上げてしまったのだ。信じられない。テロの犠牲者の正確な数字は分からないが、約1万人として1分間に30人読み上げたとしても約6時間かかる。朝の8時から開始していたとしたら、大体午後2時までには、全てを読み終えることができる。試合開始を1時間ずらして、全員の名前を読み上げるまで放送することが出来なかったのだろうか。(スポーツの放送がない局は続けていた)アメリカは、口では「テロを忘れるな」と言っているが、行動が伴っていない。追悼番組を切り上げた午後1時にはすぐさまNFLのスタジアムに映像を切り替え、犠牲者へ哀悼の意を示していないようにみえる。何とも解せない。まるで、日本のニュース番組でキャスターが神妙な面持ちで悲しいニュースを読んだあとにすぐさま「次は子馬の赤ちゃんが生まれたニュースです」と笑顔でニュースを読み上げる滑稽さを感じる。それでも、ニューヨーク・メッツは「FDNY」の帽子を被って、NFLのジャイアンツはマニングがサイドラインで「NYPD」の帽子を被り犠牲者への哀悼の意を示し、犠牲者への配慮を忘れていない。スポンサーのことなどもあって、試合時間を簡単に変更できないことも理解できるが、もう少し犠牲者へ配慮してもいいものではないだろうか。全米ナンバー1ネットワークのCBSがこれでは、世界のリーダーと言われるアメリカの名がすたる。
September 12, 2005
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NBA球団ニュージャージー・ネッツが、契約寸前だったシャリーム・アブドュル・ラヒームと契約しないことを発表した。ラヒームはプロ9年間で特に怪我の問題は無かったが、高校時代に負った膝の怪我の影響からシーズンを通して十分なパフォーマンスを出来ないと判断したため。この決定にラヒームは「ニュージャージーにくることを本当に望んでいたよ。」と悔しさを隠し切れない。よってパワーフォワードの補強が必須だったネッツは、シクサーズのセンター/フォワードのM・ジャクソンの獲得に方向転換した。これは、昨シーズン途中に大金を払って腎臓疾患から復帰したモーニングを解雇したことも踏まえて、持病を持っている選手の獲得には慎重になったのだろう。ラヒームとジャクソンのキャリアを比べると、ラヒームが9シーズンで平均19.8点、リバウンド8.1個に対してジャクソンのそれは9.0点、4.7個と明らかにラヒームが上回っている。ラヒームがスターターなのに対して、どうしても、ジャクソンは控えの選手としてしか映らない。ただ、ネッツはラヒーム獲得の為に使う予定だったドラフト1巡目の指名権を使わなくて済み、来シーズンはクリッパーズの持つ1巡指名権を含めて2つの1巡指名権を持つことになる。ビンタ祭り「Smackfest 05(ビンタ祭り)」を放映したウェブチャンネルのHOT97は、州のスポーツライセンスを所持していなかったということで最高$240000の罰金を受けた。そのうちの$60000は暴力反対団体に寄付される。これがその画像。左の黒人の口の歪みが抜群。このビンタ祭りとは、その名の通り二人の女性が交互にビンタの応酬をするだけ。二人の女性の間にはDJが立ち「ブルックリンからのあなた、どうぞ!」、「次、クイーンズからのあなた!」と実況をして、時には「お~っと流血した、口から血が出ている~」と一旦はストップをかけるも競技は実行するそうだ。優勝者は$5000を受け取れる。何ともばかばかしく、アメリカらしい番組だ。でも、こんなのまだまだ甘い。猪木のほうがすごい。猪木は、大晦日の猪木祭りで「除夜の鐘 108回ビンタ」をやっているのだから。しかも、地上波放送で。こっちのほうがはるかに法に反している。そもそも、ビンタってスポーツなのだろうか?
August 11, 2005
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今日は自分にとって記念すべき日だ。アメリカのスポーツを書くために渡米して約4年。今日ヤンキースタジアムの記者席に座って、その夢が達成した。ニューヨークに本拠を置く地元の新聞社が記者席に座るのは初めてらしい。記者席で聞く三振を期待するファンの歓声やブーイングは、観客席で聞くそれとは全く違う。鳥肌が立った。正直ここまで感動したのは、大学に受かった時以来だろうか。いやそれ以上だ。シェイスタジアムの記者席とはワケが違う。渡米してからは苦労の連続だったかもしれない。渡米目的は、アメリカのスポーツを題材にしたスポーツライターになることが本音だったが建前は違う。渡米理由は、日本食レストランのマネージャーになることだった。渡米してからは、本場のスポーツを見ることで満足してしまい、ライティングはほとんどしていなかった。そんな時に尻を叩いてくれたのが、今の嫁さん。何度も「何しにアメリカに来たの?」、「書かないの?」と口酸っぱく言われては喧嘩になった。でも、その甲斐があってスポーツ観戦に行ったら必ずレポートを書くようにして、インターネット上でのスポーツライター新人賞たるものに応募していた。しょっぱい賞ながらも、2年連続で賞をもらえたことは自分の自信には繋がった。その賞を獲った後は、なぜか分からないが文章を書いてお金をもらえる仕事がくるようになる。その仕事も一区切りついて、寿司職人の仕事も頭打ちになってきたころ、自分の夢は何だったのかと改めて自問自答してみた。渡米して3年が経ち、確かに寿司職人をしていると給料が良いし、現場の責任者になっていたためシフトの融通が利く。また、自分の夢を見失いそうになっていた。でも、自分はスポーツライターになるためにアメリカに来たという確固たる信念を思い出し、給料が下がっても自分の夢を追いかける決心をして、今の出版社に転職した。今日は井口がヤンキースタジアムに初めて来たし、(井口が)大学の先輩ということで取材に出かけた。ヤンキースタジアムの取材といえば、プレス席に限りがあるため大手メディア以外はお約束の地下でテレビを見ながらの取材。大して盛り上がりのない試合をテレビ観戦していると、夢は突然やってきた。5回の表のホワイトソックスの攻撃中にヤンキース広報のHさんが地下のテレビ室にやって来て「I君、上のプレス席空いているけど使う?」と一言。私は、Hさんの最後の言葉を聞くか聞かないうちに「は、はい!使います。」と即答。この時点で声は大分上ずっていただろう。地下からプレス席の場所まで行き方が分からないから、Hさんについてきてもらった。エレベーターの中では、足元は押さえ切れない喜びからふらつき、正直心臓は飛び出すほどだった。こんな形容は今まで聞いたことはあったが、実際に体験したことはない。それほど、緊張していたのだ。井口の華麗な送球いざ記者席に座ってあたりを見回すと、毎朝自分が読んでいるNYポストや天下のNYタイムスの記者達がずらりと並んでいる。その中には共同通信、朝日新聞などの大手メディアももちろんいる。こんな所に自分が場違いでないかと思ったけど、そんな気後れはしていられない。自分も同じ土俵に立っているんだ、焦ることはないと自分に言い聞かせながらもキーボードを打つ手は震えていた。それほどヤンキースタジアムの記者席は特別なところだ。ただ記者席に座ったといっても、喜んでばかりはいられない。やっとスタート地点に立っただけだ。これからも、アメフトの取材など自分の夢はどんどん叶っていくにちがいない。夢は諦めたところで終わりとよく言ったものだが正にその通り。夢を必ず実現させるという確固たる意志が大事。これからの仕事のために、今日のこの感動は一生忘れたくない。松井と井口が試合前に急接近。井口から松井に挨拶をしに行った。
August 9, 2005
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NFLプレシーズンの開幕戦、インディアナポリス・コルツ対アトランタ・ファルコンズの試合が東京ドームで行われた。アメリカでは早朝5時からの放送だったので、午後6時からのESPNの再放送で見た。試合結果は、インターネット上で日本の新聞で見ていたから、結果自体には興味がなかった。そもそもプレシーズンだから、主力は第1Qしか出ない。興味は、それ以降に出てくる新人やロースターの当落線上にいる選手達にあった。それが日本の新聞では「ヴィック得意の快足封印!パス攻撃で勝つ」という見出しが踊っていた。そんな大げさに書かれているから、ヴィックが活躍したと思っていたらとんでもない。たかだか50ヤードくらい投げて、1インターセプト。絶不調以外の何物でもない。それなのに、どこがヴィックのパス攻撃で勝ったのかと聞きたい。それに得意の快足封印なんて当たり前だ。試合前でも「怪我したらコーチに怒られる」と言っていたし、たかがプレシーズンで怪我の危険があるスクランブルなんかするはずもない。そんな当たり前のことをわざわざ書くなといいたい。以前から日本の報道には疑問を持っていた。例えばヤンキースの松井の記事では、「松井の四球から勝利を手繰り寄せる」などと苦し紛れに松井をヒーローに仕立て上げようとしている。こんな報道を見て読者は楽しいのだろうか?こっちにいるメディアも本社から松井に関する記事を書くように言われているから理解を出来るが、アメリカのメディアはこんなことは有り得ない。その日の試合で活躍した人にスポットを当てるし、ニューヨークで人気のあるジーターが試合の結果に絡まなかったらもちろん記事には取り上げられない。日本ではマイナーな人物が記事に書かれていても、需要がないというのもわかる。仮にAーROD(マイナーではないが)がサイクルヒットを打っても、松井がその試合で本塁打を2本打てば松井が見出しに来る。売れればなんでも良いのかと問いたい。もっと中身のある、骨のある記事のほうが面白いのではないのだろうか?今日のトロント戦で5打数ノーヒット3三振だった松井は明日の新聞でどのように書かれるのだろうか?多分「松井夏休み」だろうな。あ~しょっぱい。
August 7, 2005
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今日仕事から家に帰ってきて奇妙な体験をした。アメリカに来て4年経つが、韓国のグロセリーでえのきの表示が「イノキ」になっていたり、地下鉄構内でいきなり黒人のおばさんがいきなりズボンを脱ぎ始めて放尿するのを目撃したりと色々な体験をしてきた。その中でも今夜の体験は、本気で首をかしげた。というよりも、「何で?」というのが本音。うちは4階建てのアパートだけど、4階に住む黒人のオバサンが何と「小麦粉ちょっと頂戴?」とわざわざ2階に住むうちまで来たのだった。しかも、コンテイナーを持って。そして半笑い。最初「@#$%フラウワー」しか聞き取れなかったので、「どうせよくある花の押し売りかな」と思っていたし嫁も「花を売りに来たんじゃない」と言っていた。でもよく聞いてみると「4階に住んでるものだけど小麦粉が切れちゃったの。少し譲ってくれない?」とお願いしていたのだった。仕方ないから近所づきあいもあるから分けてあげたよ。日本でも自分が実際に体験したこともないのに、このニューヨークでこんな体験をするとはさすが何でもありのニューヨーク。多分俺は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていたのだろうな。NBAニュースシャック(ヒート)が5年140億円のビッグな契約延長をしたのも驚いたが、ヒート、セルティックス、グリズリーズ、ジャズ、ホーネッツの5球団12選手が絡んだ大型トレードにも驚きを隠せなかった。このトレードは2000年のユーイングを含む4球団が絡んだトレードより大規模だ。ヒートはセルティックスからA・ウォーカー(PF)、グリズリーズからJ・ウィリアムス(PG)、J・ポージー(GF)の3選手、セルティックスはヒートからE・ジョーンズを獲得した。(マイアミはグリズリーズからA・エメットとホーネッツからR・デュエネスと交渉権も獲得)ジャズはメンフィスからG・オスタータグ(C)、ボストンはジャズが2002年にドラフト1位で指名したC・ボーチャート(C)、マイアミからブレイザーズが2002年にドラフト1位指名したQ・ウッズ(GF)、スペイン人のA・ミラレス(C)との交渉権、来年のドラフト2順巡目指名権、とキャッシュを得た。ホーネッツは、マイアミからR・バトラー(SG)、ジャズからK・シュナイダー(SG)を獲得。グリズリーズは2001年のジャズのドラフト1位R・ロペス(PG)を獲得した。即戦力を補強したヒートは、昨年以上のパフォーマンスを期待できる。恐らくぶっちぎりで今年も優勝するだろう。対照的にチームの「ハート&ソウル」の放出してまで有望な若手を獲得して世代交代を狙っているセルティックスは、2,3年後が楽しみだ。昨年ウォーカーを放出して同じことをやろうとしたが結局失敗して、シーズン途中にウォーカーをアトランタから呼び戻した。エインジGMのチーム若返り策は、今年こそは成功するだろうか。
August 3, 2005
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ヤンキースは、本拠地ヤンキースタジアムでエンゼルスと対戦し、松井秀喜の左中間二塁打がでて8対7でサヨナラ勝ちした。前日の左膝への死球の影響から5番DHで先発出場した松井は、中飛、中直、一ゴロ、右前打、二塁打の5打数2安打1打点だった。突然の出来事だった。先発したS・チャコンは、トレードの期限が残り2日後となった29日夜に、先発投手の補強が急務のヤンキースにロッキーズから電撃移籍した。マイナー2選手との交換だった。「トレードされることは知っていたけど、どの球団か分からなかったよ。ヤンキースと聞いたときはとても嬉しかった。NYは個人レベルでは大変な街だけど、プロの選手にとってはここより良いところはないね。」と突然の移籍にも驚いてはいない。コロラド・ロッキーズ初の地元高校からの選手となったチャコンは、1996年にドラフト3巡目に指名されて以来10年間ロッキーズ一筋だった。2001年にメジャー・デビューすると、2003年にはロッキーズ史上2人目となるオールスターにも出場するなど11勝をあげ今後の活躍が期待されていた。が、その後は思うような成績が残せず2003年のオールスター以降は2勝20敗。今季もトレード前まで12試合中9試合に先発して1試合の平均失点が3点以下にもかかわらず、1勝7敗の成績。しかし、高地にあるため打者天国と呼ばれるクアーズ・フィールドを本拠地とするチームで防御率はチーム一の4.07だった。メジャー通算成績は、23勝38敗 防御率5.37。リリーフ投手陣が打たれて勝ち星は消えたが、6回を投げ4安打1失点だったこの日のピッチングは、先発投手不足のヤンキースを助けるのは十分だった。次の先発は、8月5日のトロント戦が予想される。8月にはカール・パバーノが戻ってくるので、ヤンキースはムシーナ、ジョンソン、スモールを合わせて先発の5本柱を形成できる。優勝争いが白熱し始める8月を前にヤンキースは、土壇場で計算できる先発投手を手に入れた。
July 31, 2005
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ヤンキースの松井が3対2と1点差に追い上げられた6回表に、リードを2点に広げる貴重なソロホームランをレフトポール際に放り込んだ。続くジアンビもホームランで続いた。ベンチの松井はジアンビを出迎え、ライトスタンドに高々と放り込んだジアンビはレフトポール際ギリギリに打った松井に「お前のはぎりぎり(ポールを)巻いていたよな」と自分のひじあてを使って説明するなど二人で談笑していた。テレビはこの光景を映し出し、松井はすっかりチームに溶け込んでいると確信した。松井は、ジーターとも英語で普通にコミュニケーションを取っている。(実際はそうでもないが)これだけ松井が世界最高峰のメジャーで最強チームのヤンキースに馴染んでいると、同じ日本人というだけで誇りに思えてくる。何度もメディアでその類のことは言われているが、こういう光景を見ると何度でも嬉しくなる。こんなことを書いているうちに、ゲレーロがグランドスラムを打ってしまった。
July 22, 2005
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7月31日のトレード期限が近づき移籍市場がにわかに忙しくなっている。日本人も、高津、野茂が解雇されるなど安泰ではない。そんな中、メッツの左腕エースのグラビンもトレード候補に挙がっている。2003年にメッツに移籍して以来たいした成績を残さず、今季もここまで6勝7敗、防御率4.41と期待を裏切っている。戦列を離れていたトラックセルが今月末に復帰しそうなので、メッツにとって39歳のグラビンは無用の長物になる。ただし、グラビンはトレード拒否権を持っているので、もしトレードになった時にグラビンは受け入れるのだろうか?マサチューセッツ州出身のグラビンは、ボストンへのトレードなら受け入れるそうだ。また、「セントルイスのリグレーフィールドで投げるのは好きなんだ」とカージナルスへのトレードも受けれいることを示唆している。西海岸が好きだけど、そこでプレイするつもりはないらしい。いずれにしろ、このような大物はトレード期限が過ぎても、プレイオフに向けての補強最終期限の8月31日までにずれ込む可能性が大だ。その日まで移籍市場から目が離せない。ラリー・ブラウンがニューヨークに来るデトロイト・ピストンズのコーチ、ラリー・ブラウンがピストンズとの契約を解除した。ニューヨーク・ニックスが、フィル・ジャクソンの獲得資金に残しておいた潤沢な資金を使い獲得に乗り出すとみられている。一時は”オハイオ・コネクション”という訳の分からないコネクションを持つブラウンは、キャブスのGMに就任すると思われていたが、この話は破談になった。その動きを察知したピストンズは、ブラウンに不信感を抱き解雇に踏み切ったそうだ。ただ、実際の所はニックスから相当な金が動いたのではないだろうか。ブラウンが移籍するならピストンズが違約金を払うバイアウトになるといわれていたが、その通りになった。就任1年目でファイナル制覇をして史上初のNCAAとNBAを制したブラウンは実績として申し分ない。妻のシェリーは「夫はピストンズ以外はコーチをしないわ」と言っていたのに、ピストンズにとってデメリットが多いバイアウトまでして契約解除をしたのだろうか。恐らく答えは、ピストンズのGMのデュマースとニックスの社長のトーマスにある。この二人は、現役時代はバッドボーイズとして名を馳せたピストンズで一緒に戦った旧知の仲。秘密裏で二人の話し合いがされていても不思議ではない。近日中にニックスとピストンズの間でトレードなどが行われたら完璧だ。ブラウンは心臓に持病があり、昨年のシーズンも17試合欠場しているので今シーズンも82試合戦い抜くことが出来るか保障が出来ないということもピストンズが契約を解除した理由でもある。ただでさえストレスの多いコーチ職なのに、メディアやファンの視線が厳しいニューヨークでは更なるストレスがのしかかるだろう。主治医は「100%の体調ではないが、今のパフォーマンスは持続できる」と太鼓判を押している。64歳のブラウンよりかな~り若く見えるシェリルは、「子供との時間を大切にして欲しい」と言い、シーズンが始まると遠征ばかりのコーチ職を続けることに難色を示していた。ただい、ブルックリン出身のブラウンはニックスのコーチになることを「自分の夢」と公言している。果たして男は、健康を取るのか、家庭を取るのか、はたまた夢を追うのか。でも夢が叶って、さらに10億円貰えるなら考えるまでもないでしょ。唯一の後悔7月20日付のニューヨーク・ポスト紙にこのような記事が出ていた。「石井が昨日のパドレス戦で先発を飛ばした時に多くのメッツ・ファンがした唯一の後悔は、彼が永久に先発を飛ばされなかったことだ」このような記事が出るということは、メッツでの日本人選手の居場所はなくなったといってもいいだろう。松井は出てくればブーイングされるし、ベンチでもロッカールームでも誰も口を聞いてくれない。まるでクラスでシカトされているイジメラレッコのようだ。怪我でシーズンアウトの予定だったトラックセルの代わりの先発要員を補強するために急遽獲得された石井は、仕方なく先発の穴を埋めるために取ったという感が否めなく、成績が2勝8敗では前述のように言われるのも頷ける。サブウェイシリーズの時にロッカールームで石井を見たが、あのお腹は酷すぎる。ただの中年サラリーマンのお腹にしか見えない。いくらピッチャーに筋肉はあまり関係がないといっても、あれは酷すぎる。サブウェイシリーズの後にニューヨークで明石家さんまとカラオケに行くくらいなら、「家に帰って筋トレをしろ!」と言いたい。
July 21, 2005
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ニューヨーク・メッツがドミニカ共和国出身の16歳、右投げ左打ちのフェルナンド・マルチネス外野手と契約した。マルチネスは、強肩で同郷のモンデシー、ギーエンと比較されるほどの素質を持っている。契約金は、18歳までアメリカでプレイできないにも関わらず約2億円というから驚きだ。本人も「こんなビッグな契約をもらえるとは思わなかったよ」と驚きを隠せない。このような大型契約を結んでも、マルチネスはビジネスを勉強するために大学に進みたいそうだ。そんなマルチネスの思惑を読み取ってか、契約の一部には大学の授業料として約1200万円も含まれている。メッツは更にベネズエラ出身の右腕投手、デオリス・ゲレーロとも契約した。GMのオマー・ミナヤは「有望な若手をメッツに連れてこれて光栄だ」と喜色満面だ。ドミニカ出身のミナヤがGMになってから、メッツはマルチネス、ベルトランなどと中南米出身の選手を集めボーダー・レスでエイジ・レスになってきている。このトレンドはメッツだけでは終わらない。この潮流は、球界全体も飲み込んでいる。先日のオールスターでもアメリカ出身の選手ではなく、各国の選手が活躍した。MVPは、先制本塁打を放ったドミニカ出身のテハーダ(オリオールズ)、メジャー初打点を記録した日本のイチロー(マリナーズ)、2点本塁打を放ったプエルトリコ出身のティシェイラ(レンジャーズ)と”多国籍軍”の活躍が目立った。目下ナ・リーグ三冠王のリー(カブス)の「俺たちの時代が来ている」と発言するように20代後半から30代前半の選手が台頭し、世代交代の波が押し寄せている。また、ウィリス(マーリンズ)、ヤング(レンジャーズ)などの若手が選出されるなどエイジレスになっている。そんなトレンドを吹き飛ばすかのように、”オッサン軍団”も奮闘した。41歳のクレメンス(アストロズ)は、1回を12球3者凡退で片付け、打ち込まれたナ・リーグ投手陣の中で孤軍奮闘した。同じ40代のロジャースは、カメラマンに暴行を加え激しいブーイングにさらされたが、オールスターという晴れの舞台に出場している。アメリカでは、オールスターに選出されるだけでも名誉なことだメジャーリーグだけでなく昨今のアメリカのスポーツ界は、ゴルフ界では15歳のM・ウィー、サッカー界では15歳のF・アデューに代表されるようにエイジレス化している。クレメンスが初めてオールスターに出場したのが1986年というから、前述のマルチネスはまだ生まれていない計算になる。さすがアメリカ、そんな若手が次々と出てくるからスポーツ大国と言われるのも頷ける。ていうか、マルチネスもアデューも生粋のアメリカ人じゃねーじゃん!
July 14, 2005
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オールスターゲームの前夜祭であるホームラン競争が行われ、ベネズエラ代表のB・アブレウ(フィリーズ)が優勝した。今年のホームラン競争は、例年と趣向を変えて国別で争われた。出場者の顔ぶれは、ドミニカ代表のD・オーティズ(ボストン)、オランダ代表のA・ジョーンズ、プエルトリコからは二人が選ばれMティシェイラ(テキサス)、I・ロドリゲス(デトロイト)、カナダ代表のJ・ベイ(パイレーツ)、韓国代表のチョイ(ロスアンジェルスD)、パナマ代表のC・リー(ミルウォーキー)とアブレウを合わせた8人。日本からは、イチローが参加の打診をされていたが「打撃の調子を崩す」だの「今シーズンは6本しか打っていないから選ばれるのはどうかと思う」とくら~いコメントだけを残し出場を辞退した。ルールはホームラン以外の打球はアウトで10アウトで交代。1回戦の上位4人が2回戦に進み、上位二人が決勝に進む。因みに1ラウンドごとにホームラン数はリセットされる。1回戦では、アブレウが24本のホームラン競争記録を樹立して観客を大いに沸かせた。決勝では地元タイガース(今年のオールスターはコメリカ・パーク)のI・ロドリゲスに注目が集まったが、11対5でアブレウが勝利した。それにしても、アメリカはエンターテイメントの国だ。国別対抗というだけあって、テハーダ(ドミニカ出身)が自国の旗を振ってオーティズを応援したり、ホームランが出なくなると「落ち着け」というような感じで肩を揉んだり、ホームベースが見易い様に手で砂を掃いたりしていた。J・デーモンは国籍とは関係なく同僚のオーティズの応援に駆けつけた。観ているだけで頬が緩む光景だ。それとは対照的に、チョイ、ベイの扱いは酷かった。あからさまに他の選手と違っていた。二人ともオールスターに選出されていないが、それにしてもかわいそうなくらいだった。特にチョイは酷かった。ホームランを打っても観客は大して声援を送らないし(シカトに近いぐらい。多分このときにトイレに行ったり食べ物を買いに行っていた)、映像に至っては画面が二元中継みたいに二分割されて実況のC・バーマンの関心も集めていなかった。メジャーリーグでのマイノリティーたちには厳しい現実だった。五輪に代表されるように、国を挙げた戦いは観る者を熱くさせる。人は誰でも愛国主義を胸に抱いているからだ。アメリカ主導で進められている野球W杯は、日本も参加して実現して欲しいものだ。それにしてもアメリカは勝手な国だ。
July 12, 2005
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6月28日にNBAドラフトが行われた。イの一番は戦前の予想通り、ユタ大出身でアテネ五輪オーストラリア代表のA・ボグートがバックスに指名された。周囲の期待はかなり高い。弱小のバックスでは、ルーキー・イヤーからスタメンででるだろう。が、個人的には2年前のドラフトでピストンズに全体3位指名されたミリチッチのようになりそうな予感もする。2位は今年の全米チャンピオンでマイケル・ジョーダンの母校であるノースカロライナ大の一年生のM・ウィリアムス。大学時代はスタメンではないが、潜在能力を期待されての指名だった。まだ19歳ということで、のびしろは計り知れない。他にノース・カロライナ大からは、1位で合計4人が指名された(しかも14位以内に)。これは、1999年のディーク大以来の快挙だ。その中でも14位でミネソタに指名されたR・マッカンツに注目している。この選手は、全米選手権の前にスポーツ雑誌の権威スポーツ・イラストレイテッド誌に大々的に特集が組まれ、周囲の期待は相当高かった。スプリューエルの力が落ちてきたので、1年目からの活躍に期待する。我らがニックスとネッツの1位指名は、両チームとも期待通りの選手が取れた。ユーイングの引退以降センター不在に悩まされていたニックスは、全体8位でアリゾナ大出身のC・フライを指名。地元紙ではむこう20年はニックスのセンターを任せることが出来ると言われている。ニックスは、K・トーマスをサンズのQ・リチャードソンとのトレードで放出するので、1年目からフライにトーマス並みの活躍を期待している。(リチャードソンはすでにメディカルチェックをパスして入団は秒読み)ネッツは、大方の予想通り全体15位でテキサス工科大のA・ライトを指名。ポジションはSGでV・カーターのバック・アップとして期待されている。予想通りに行われたドラフトであったが、予想外の指名もあった。コネチカット大出身のC・ビラヌエバだ。戦前の予想では、ビラヌエバは1位指名の中盤から後半だったが、全体の7位でトロントで指名された。センターの補強が最優先だったトロントは、PF(パワーフォワード)にC・ボッシュがいるにもかかわらずビラヌエバを指名した。不可解な指名だ。(ボッシュはトレードの噂が出ている)他にはコネチカット大に進学すると思われていたA・バイナムがレイカーズに全体10位で指名された。去年のシャックとのトレードで獲得したグラントが期待を裏切ったため、レイカーズはセンターの獲得に踏み切ったのだろう。でも、高卒なので長期的な視野に立って、育成しなければいけない。センター不在のレイカーズは今年も苦戦を強いられそうだ。それとは対照的に予想に反して下位で指名されたのが、セルティックスに全体18位で指名された高卒のG・グリーン。グリーンは高校生では一番に指名されると思われていたが、6位でブレイザーズに指名されたR・ウェブスターに先を越された。グリーンがここまで残っていると思っていなかったから、セルティックスにとってはラッキーだったのだろう。シラキュース大のH・ウォリックは、トップ10の指名を予想されていたが、19位でミネソタに指名された。昨年のドラフトでは全体1位でD・ハワードが指名されたように高校生が人気を集めたが、今年はブレイザーズとセルティックスに指名された二人だけ。逆に近年のドラフトでトレンドとなっている外国籍選手の指名は、ボグートを筆頭にバスケス(スペイン・11位マジック)、コロレフ(ロシア・12位クリッパーズ)、ペトロ(フランス・25位ソニックス)、マヒンミ(フランス・28位スパーズ)の5人と例年通りの人気だった。ポジション別に見ると、PG7人、SG6人、SF5人、PF8人、C4人とPFが人気を集めているのがわかる。K・ガーネット、K・マーティン、R・ウォレスの活躍からわかるように現在のNBAは点を取れて且つリバウンドを取れる選手が重宝されている。今年も多くの有望なルーキーが指名された。L・ジェームス、C・アンソニーのように次代のNBAを背負う選手はこの中から出てくるのだろうか?今から10月に始まるシーズンが楽しみだ。ちょっと気が早いかな?
July 2, 2005
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「ニューヨークは刺激的な街だ」といまさらながら思う。2月からニューヨークで勤務して、最近すごく感じる。3年半アメリカに住んでいるが、ここまでニューヨークを刺激的に感じたことはなかった。これまでの大半がニュージャージーで働いていたからだろう。よく「ニューヨークは刺激的な街で、毎日変化する」と言っているのを聞いていたが、今までは「どこが?そんなわけないじゃん」と思っていた。実際に、仕事が休みの日に行っても全くこのような感情はなかった。でも、いざ毎日行くようになると本当にニューヨークは刺激的で毎日が変化していた。地下鉄の通路には大道芸人が日々自分をアピールしている。どこかで誰かが見ているだろうと思いながら演奏したり、踊っている。68丁目の駅から、ポートオーソリティまでの道のりは毎日違う人たちが競い合っている。中には下手くそな人間もいるが、中には人だかりをつくり道行く人を立ち止まらせる人もいる。このような演奏を聴いているだけでCDを買う必要がなくなる。毎日無料のライブが見られるからだ。刺激的だ。このようなエナジー溢れる人たちは、自分を奮い立たせてくれる。来週からニューヨークに引っ越す。今まで以上に創作意欲が掻き立てられるだろう。
March 20, 2005
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今日1月4日(米国東部時間)はカレッジ・フットボールの全米一を決めるオレンジ・ボウルがマイアミのプロプレイヤー・スタジアムで行われ、ランキング1位のUSC(南加大)と2位のオクラホマ大が激突した。アメリカのカレッジ・フットボールは、プロ顔負けの盛り上がりを見せる。今日のオレンジ・ボウルは、最も視聴者が家にいる時間帯であるプライムタイムの8時から放送されるほどだ。今年のオレンジ・ボウルは“世紀の対戦”と言われるほど両チームのタレントは揃っていて、メディアも連日のように報道している。黄色い声援を送るUSCのチア・ガール。質はNFLに見劣りする。盛り上がるオクラホマのチアガール。USCよりはましだった気も・・日本では大学スポーツでこのようなは盛り上がりは絶対にないだろう。例えば、大学野球の日本一では観客席はまばら、OBか在校生ぐらいしか応援していない。メディアも大した報道はせず、その大会の名前さえ知られていない。(明治神宮大会?)特にアメリカン・フットボールは日本ではマイナースポーツだから、そのような大会があることさえ知られていない。(甲子園ボウルか何かだろうか?)日本では、大学のスポーツより高校のスポーツのほうが人気があるからだろうか。高校野球の甲子園然り、高校サッカーの正月大会と高校生の方に何かと注目が集まる。アメリカでのカレッジ・スポーツの盛り上がりは、日本の高校生のスポーツ大会のようなものと考えれば分かりやすいだろうか。いや、それ以上だ。甲子園や、正月大会は日本シリーズ、天皇杯などのプロ・スポーツ以上の注目を浴びないが、カレッジ・フットボール、特に今日のオレンジ・ボウルは同日のNBAの試合ネッツ対ウィザーズ、ニックス対キングスより視聴率は明らかにいいだろう。日本でアマチュア・スポーツがプロ・スポーツを視聴率で抜くことはありえないが(五輪は除く。あれはプロに近い)、ここアメリカでは多々ありえることだ。今日のオレンジ・ボウルでは試合前のコイントスに参加したのは“シャック”ことシャキール・オニールだった。シャックがマイアミ・ヒートに所属しているということもあるが、アマのスポーツにプロの選手が顔を見せることはよほど注目されている証拠だ。日本ではありえないことだ。甲子園で清原(巨人)が始球式をすることはまずないだろう。コイントスにも参加したシャックヤンキースからはシェフィールドがヒップ・ホップ界からはP・ダディーが終いにはミッキーまでも観戦。恐るべしカレッジ・フットの人気ハーフタイム・ショーだってもちろんある。乳ポロリしたジャネット・ジャクソンほどではないが、第1回アメリカンアイドルのチャンピオンのケリークラークソン、ジェシカ・シンプソンの妹のアシュリー・シンプソンなど有名アーティストが登場。演出などは、スーパーボウルも顔負けのほどだった。アメリカン・アイドルから世に羽ばたいたクラークソン姉のジェシカは今年のNFL開幕のショーで唄うなど,今年はフットボールと縁のあるシンプソン家アメリカの盛り上がりとは対照的に、日本でアメリカのカレッジ・フットボールの扱いはひどい。覚えている限りでは、15年前ぐらいは確か正月の三が日の深夜からシュガー・ボウル、ロース・ボウル、オレンジ・ボウルが放送されていたのを覚えている。それもテレビ東京で。そして、最近では視聴率の低下から放送もされていないそうだ。ありえない。今年のオレンジ・ボウルが何故“世紀の対戦”といわれるほど注目が集まっていると、両チームとも明日のNFL候補生が目白押しだからだ。QBでは2003年のハイズマン賞(全米最優秀選手賞)を獲得したホワイト(オクラホマ)と今年のハイズマン・ウィナーのライナートの対決。今年のハイズマン賞のライナート(USC)昨年のハイズマン賞のホワイト(オクラホマ) RBではまだ1年生にもかかわらず今年のハイズマン賞にノミネートされ惜しくも2位で逃したが、“バリー・サンダース(今年殿堂入りしたNFLのスーパースター。オクラホマ大卒)2世”の呼び声高いピーターソン(オクラホマ)、USCからはカレッジ・フットボールで“最も危険なRB”と称され、ハイズマン候補にもなったブッシュ。スーパー・ルーキーのピーターソン。こいつは必ずNFLで大成する。これほどハイズマン賞にノミネートされた選手が出場するオレンジ・ボウルは過去に例がない。ディフェンスでも両チームは強力で、オクラホマは最近の39クオーター(約10試合)でタッチダウンを許していなくて、USCは最近の37クオーター(約9試合)で39ヤード以上のパスを通させていない。いやが応にも盛り上がる。試合のほうはニューヨーク・ポスト紙の予想では24対20でオクラホマ大の勝利になっていたが、そうはいかなかった。前半は、オクラホマのQBホワイトが2インターセプトされるなど絶不調。シーズン12試合で1843ヤードを走ったRBピーターソンも、完全にシャットアウトされるなど悪循環に陥った。USCはQBのライナートがオクラホマのホワイトとは対照的で、3つのターンオーバーを全てタッチダウンに結び付けるなど4タッチダウンパスを奪うなど絶好調。前半を終わって38対10でUSCの18点リード。後半に入ってもUSCは手を緩めなかった。攻撃陣は17点を加え、守備陣はオクラホマ大の反撃を9点に抑えた。結局55対19でUSCが勝利を収め2年連続で全米一の証であるクリスタル・ボウルを手にした。勝者に贈られるクリスタルのトロフィー。見よ、この輝きをMVPにはオレンジ・ボウル記録となる5タッチダウン・パスを決めたUSCのQBライナートが選ばれた。勝者に恒例のスポーツドリンク・シャワー今年のオレンジ・ボウルは、USCのオフェンスの活躍に目を奪われがちだったが、ディフェンスの頑張りも見逃せなかった。相手QBにプレッシャーを与え続けたディフェンシブ・ライン、ピーターソンのランをシャットアウトしたラインバッカー、4インターセプトを奪ったセカンダリー。USCは、オフェンス、ディフェンスどれをとっても王者に相応しい戦いだった。“世紀の対決”と言われるほどの拮抗した試合ではなかったが、USCの圧倒的な強さ、試合を彩るチアガール、プレイの切れ間に必ず演奏するブラスなどを見て十分楽しめる試合だった。 事あるごとに演奏していたブラス。
January 5, 2005
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今日ニューヨークは1月1日。NBAは正月だろうがなんだろうが試合は行われる。ニューヨークで行われた試合は、ニックス対ネッツ。ヴィンス・カーターがネッツに移籍して初めて見た。今日の試合では、キッドからのパスでアリウープを決めるなど往年のカ輝きを取り戻したようなプレイを見せている。ジェファーソンに次ぐ18点をあげて、93対87の勝利に貢献した。2月のオールスターブレイク後にはチームに更にフィットしてネッツの巻き返しがみられることだろう。その目はファイナルを見据えているのだろうか?”エア・カナダ”から”エア・ジャージー”へキッドとのアリウープ二人のコンビネーションは更に磨かれるだろう今日の試合の注目は、マーベリー(ニックス)とキッド(ネッツ)のポイントガード対決。この二人には少なからず因縁めいたものがある。3年前にキッドはマーベリーとの交換でサンズから移籍してきた。その後キッドはネッツを2年連続ファイナルに導くなどナンバー1・ポイントガードの名を欲しいままにしてきた。そのキッドと交換でサンズに移籍したマーベリーはチームをプレイオフにも導くことが出来ず、去年の1月にニックスに移籍してきた。マーベリーはキッドと同じポジションということからよく比較される。ライバル同士激しく競り合うマーベリーは昨日の会見で「I am the best(俺が一番だ)」と言っていた。そして、「すでに自分がベストだと思っているから、誰とも比較なんて出来ないんだ。」と続けている。実際に今シーズンのマーベリーは調子がいい。スピードもフィジカルの強さもポイントガードのポジションでは抜きん出ている。ナッシュ(サンズ)、ウェイド(ヒート)を除いてマーベリーほどの成績を残しているポイントガードはいない。今日のゲームでもゲームハイの30点を記録し3戦連続で30点以上をあげている。でも、キッドより4歳若いマーベリーはキッドがしたようにチームがプレイオフで勝てることを証明させなければいけない。マーベリーの発言は別にキッドを嫌っていると言うわけではない。「誰がキッドのことを嫌いと言った?俺たちは全く別のプレイヤーなんだよ。キッドの方が良いという人もいれば、違う見方の人もいる。一概に比較なんて出来ないんだよ」と勘違いしないように言及している。本当は仲のいい二人今シーズンのマーベリーはオールスターに出られるかもしれないが、ポイントガード部門ではアイバーソン(シクサーズ)、ウェイド、キッド、フランシス(マジック)に次いで5位だ。このことについてマーベリーは「問題じゃないね。若い頃オールスターに出たけど良い経験になったよ。でもオールスターのためにプレイしているわけじゃなく、チャンピオンシップに出るためにプレイしているんだ。」と言う。ニックスをファイナルに導き、キッドも経験していないファイナルを制覇した時にマーベリーは「You are the best」と呼ばれるかもしれない。
January 2, 2005
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今年も残すところあと一日。皆さんはどのように感じたでしょうか?私は色々あった1年でした。仕事面でもプライベートなことでも。長かったようで短かった1年。これからは1年が経つのがもっと早く感じることだろう。アメリカのスポーツ界では今年も色々なことがあった。ニューヨーク、ニュージャージーで起きたことを中心に今年のスポーツ界を振り返ってみたい。1月 マーべーリーが合計8人が絡んだトレードでニューヨーク・ニックスに加入。マーべーリーの加入のおかげでニックスはプレイオフに進出。今シーズンは、現在勝率5割程度だが地区首位を快走中。2月 スーパー・ボウルでペイトリオッツがパンサーズをやぶり、ここ3年間で2度目のスーパー制覇。今シーズンも好調で、連勝を19まで伸ばし、ペイトリオッツ王朝の到来を予感させる。3月 ”マーチ・マッドネス”と呼ばれるNCAAトーナメントでジャミアー・ネルソン(現マジック)全米1位のセント・ジョセフ大がノーシードのザビエル大に敗れる波乱。4月 NBAプレイオフ第1戦でニックスのティム・トーマスがネッツのケニオン・マーティンに突き飛ばされた際にマーティンのことを「いかさま野郎」と呼ぶもマーティンは相手にせず。ネッツはニックスをスイープでやぶるも、準決勝でピストンズに敗退。5月 スマーティージョーンズが雨中のケンタッキーを制し、その後のプリークネスを11.5馬身差の圧勝でアファームド以来のトリプル・クラウンの夢が膨らむがベルモントに沈む。私的なことだが、ニューヨークで開かれたアテネ五輪メディア・サミットに出席。6月 ヒューストン・ロケッツがマジックとの交換トレードでT-MACことマクグレイディーを獲得。T-MACを獲得するも今年のロケッツは大した事ない。7月 独立記念日をまたぐサブウェイ・シリーズでメッツがヤンキースをスイープ(3連勝)。この時点で今年のヤンキースはおかしかった。 ネッツのマーティンがデンバー・ナゲッツに2005年のドラ フト1巡指名権と交換でトレード。このトレードが今年の ネッツの不調の原因であり、ひいてはキッドの怒りを買っ た。8月 アテネ五輪開幕。アメリカ競泳のマイケル・フェルプスは、マーク・スピッツの持つ個人での金メダル記録に及ばないまでも、合計8個のメダルを獲得。しかし、その後飲酒運転が見つかり18ヶ月の保護観察処分。ダセー!彼が乗る車は、キャデラックのエスカレード。プロ転向後に初めて獲得した賞金で買ったらしい。でも、賞金の使い道は毎回母親に相談しなければいけないらしい。重ね重ねダセー!!9月 多くのハリケーンが襲来した月だった。その影響でフロリダ州立大とマイアミ・ドルフィンズの試合が延期された。 ペドロが「ヤンキースは俺の父親」発言で白旗宣言。 ヤンキー・スタジアムのリーグ・チャンピオンシップでは 「WHO IS YOUR DADDY?」コールの恥辱にまみれた。10月 リーグ・チャンピオンシップで、ヤンキースのジーターが草野球も真っ青の行為をする。何とアローヨのグラブからボールを手で叩きだしてしまった。情けない。でも、レッドソックスはボールははたきだされたが、勝利まで叩き出されなかった。3連敗の後4連勝でワールド・シリーズにまで進み、カージナルスを4連勝でやぶり世界一。86年ぶりに「バンビーノの呪い」を解いた。 11月 今年のイの一番指名のイライ・マニングがアトランタファルコンズ戦で初先発。しかし、初陣を勝利で飾れずこの後ジャイアンツは泥沼の5連敗でプレイオフレースから脱落。シーズンタッチダウン記録を更新した兄の様にはいかないか。12月 我等がネッツのエース、ジェイソン・キッドが復活!シーズン最初のゲームを勝利で飾りその存在感をまざまざと見せ付けた。エア・カナダことヴィンス・カーターをラピュターズから獲得し追撃態勢の整ったネッツ。来年が楽しみだ。と、色々とあった今年のアメリカのスポーツ界。来年も今年以上にホットな話題をお届けするので来年もよろしくお願いします。
December 31, 2004
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NFL第16週が行われた。早いもので残すところ後1週。ペイトリオッツの19連勝など様々な記録が達成されたNFL。今週も幾つかの記録が誕生した。一人目はペイトン・マニング(インディアナポリス・コルツ)。早々記録は破られないと思っていたシーズン48個のタッチダウン。マニングは今日2個のタッチダウンを積み重ねて記録を49個まで伸ばした。残り1週でどこまで伸ばすのかが注目だ。二人目はラダニアン・トムリンソン(サンディエゴ・チャージャーズ)。12試合連続のラッシング・タッチダウン記録を樹立。昨年のドアマットチームから一躍地区優勝の座を獲得したチャージャーズ。チームが低迷している中でもトムリンソンは着実に結果を残していた。今年になってやっとその努力が報われた。3人目はトムリンソンの同僚のアントニオ・ゲイツ。今日の試合でシーズン15個目のタッチダウンをキャッチし、TE(タイトエンド)のシーズンタッチダウン記録を更新した。大学時代はバスケットボールの選手で、フットボールの経験は高校時代以来のゲイツ。NFLのシステムをゲームで学んだゲイツは、NFL記録を樹立する選手まで成長した。ゴール前でQBブリーズのターゲットとなり、トムリンソンと共にチャージャーズのオフェンスをリードした。プレイオフでも楽しみだ。4人目はジェローム・ベティス(ピッツバーグ・スティラーズ)。ベティスは今日の試合で117ヤード走り、生涯ラッシング・ヤードを13294ヤードに伸ばし5位のエリック・ディッカーソン(ラムズ、レイダースなどで活躍)を抜いて4位に躍り出た。昨年までエースだったベティスは今年はステイリーにエースの座を奪われ控えに甘んじていた。それでも腐らず、ステイリーが怪我をしたら出場した試合で結果を出してきた。ベティスの活躍がなければ、今のスティーラーズの14勝1敗という成績はなかっただろう。残り後1週となってプレイオフ争いも佳境を迎えた。地区優勝が全て出揃ったAFCでプレイオフに出られる望みは、ウィルドカードの2枠のみ。その1枠もニューヨーク・ジェッツが10勝5敗で一歩リード。それを負うのが9勝6敗のデンバー・ブロンコスとバッファロー・ビルズ。NFCでは西地区以外は地区優勝が決定。残った西地区ではシアトル・シーホークスが8勝7敗で地区首位、セントルイス・ラムズが6勝8敗でこれを追っている。明日のマンデー・ナイトでラムズがパッカーズに敗れれば、シーホークスの地区優勝が決まる。ワイルドカード争いは、ミネソタ・バイキングスが8勝7敗で一歩リード。それを追うのが7勝8敗のカロライナ・パンサーズとニューオリンズ・セインツ。この2チームは最終週で激突する。もしラムズが負ければ、バイキングスが決まりで、パンサーズとセインツの勝者が決定。もしラムズが勝てば、西地区の優勝チーム、はたまたワイルドカードの2枠も最終週までもつれる。最後の最後までNFLは見逃せない。だから、NFLは面白い。
December 27, 2004
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