そんなことから、夜の宴会(おじさん中心)を終え、スナックでの2次会をお断りして、1次会で隣の席にいたAちゃんを連れてIちゃんの店に行く。
Aちゃんは、神奈川県出身。信州大学教育学部で先生の道を目指すも、「自分には合っていないので」と地元ケーブルテレビ局に入社。今日に至る。彼女は結構立派な体格で、剛毛をグッと束ねた感じは薩摩藩士のような風貌。なので、僕らの仲間は彼女のことを「おいどん」と呼んで、勝手な親しみを寄せている。
Iちゃんのお勧めしてくれた本日の一品は、キュウリウオの塩焼きだった。

キュウリウオは、その名の通りキュウリのような香りがする。魚の種類の上ではアユと同じグループだが、アユ以上の香りが楽しめる。Iちゃんは、焼く前にその香りを嗅がせてくれた。「すんげぇいい香り(でごんす)」と、おいどんAちゃんも喜んでいる。
この魚は北海道方面でないと鮮魚として味わえない。透き通るような白身の繊細な味、粘りけのある肉質。加工品とは違い、信州ではなかなか味わえない世界だけに、鮮魚維新の香り高い。
おいどんAちゃんは、しばし会話を忘れて「フング、フング」と食べている。気が付けば午前1時をとっくに過ぎていた。おいどんAちゃん、日本の夜明けは近いぜよ。