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浪漫的狼

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浪漫的狼 @ Re[1]:なんと(01/08) nanaco☆さん  わあい。すぐにお返事いた…
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Oct 2, 2009
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【連載題12回】



 「何?」

 「私…、調べたの。」

 「何を?」

 「この間、私…あの黒猫の絵『どこかで見たことがあるような気がする』って言ったでし

  ょ。」

 「ああ…うん。」

 「あれ、ずっと気になっててね…。」


 鈴香が博物館に来た次の週は、サークルも休みだったので、お互い何となく連絡もとらずに

いた。そして、今週になってちょっと大学に用事があって出向いた遼介だったが、そこでばっ

たり鈴香と出逢ったのであった。

 鈴香も奨学金か何かの手続きで、学生課に用事があったらしく、折角だからと二人は学生会

館に立ち寄って、ソファに腰掛けて話をしていた。



 「私…先週末にちょっと帰省したでしょ。あの時にちょっと聞いてみたのよ。」

 「猫の絵のこと?」

 「うん。」

 「で、何て?」

 そう言うと、遼介は手に持っていた缶コーヒーを口に含んだ。

鈴香は遼介の手元をやや焦点の合わない目でじっと見つめていたが、やがて口を開いた。

 「…まずね、お母さんにね、『私、小さい頃あの博物館に行ったことある?』って尋ねた

  の。」

 「で?」

 「無さそうね。」


 「じゃあ、やっぱり何かの思い違いか何かだったんじゃ…。」

 「うん。そうかも知れない。でもね」

 「でも?」

 「ちょっと凄いことが分かったのよ。」

 「え?」


 そこで、鈴香もペットボトルの紅茶でちょっと口をしめらせた。


 「これ…お祖父ちゃんには絶対内緒にしておいてくれる?」

 「うん。」

 遼介は思わず身を乗り出した。



 「あのね。実は、私のお祖母ちゃんなんだけど…。」

 「お祖母ちゃんって、田舎の?」


 「そう…なんだけど。」

 「この間、実家に帰ってた時にね、ちょうど親戚が集まってたのよ。…その時に、あの絵の

  ことや、ここの博物館の話をしてたのよ…。」

 「あ、ひょっとして、鈴香のお祖母ちゃんが、来たことあるとか。」


 「ううん、違うの…。ちょっと、最後まで聞いてよ。」

 「ゴメン…。で?」


 「あのね…。うーん。話す順番が難しいのよ。ちょっと待って。」


 そう言うと、鈴香は暫く空中に何かを書くような仕草をしながらぶつぶつ言っていた。

 鈴香が何か集中して考え事を始めると、よくその仕草をすることに、最近遼介は気付いてい

た。「自分は気付いているのかな…」と、何となく可笑しいような嬉しいような気分がした

が、今は真剣な表情の鈴香にちゃちゃを入れるのは止して、彼は黙って待っていた。


 すると、ほどなくして鈴香は口を開いた。


 「あのね…。まず一度整理すると、私…あの博物館で、猫の絵を見た時、何だかとっても懐

  かしい気がしたのね。

  …で、ひょっとして私、小さい頃誰かにあそこに連れて行ってもらったことがあるのかな

  って、母に尋ねたのよ。」

 「うん。」


 「母は、それは、まず無いだろうって…。でね、その時ちょうどそれを横で聞いていたお祖

  母ちゃんがね。」


 「うん。」

 遼介は一層身を乗り出して聞いた。


 「その『猫の絵』って『黒猫の絵かい?』って聞いてきたのよ。」

                                            〈続く〉










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Last updated  Oct 2, 2009 06:32:27 AM
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