2003年01月11日
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Q. 4:インフルエンザウイルスのH、Nの番号は何を表しているのですか?

 A型インフルエンザウイルスは、H、N蛋白とも複数の種類があり、その組合せで更に亜型に分類されます。例えば、香港型といわれるウイルスはH蛋白が3、N蛋白が2という番号の組合せでH3N2となりますし、ソ連型はH1N1です。H1、H2、H3はヒトの間で感染が起こり、流行株となりえます。B型インフルエンザウイルスではそれぞれ1種類で、H, Nの組合せによる分類は行われません。 ↑上に戻る


Q. 5:インフルエンザウイルスの変異について教えてください。

 インフルエンザウイルスは、A・B・Cの3型に分けられていますが、このうち流行的な広がりを見せるのはA型とB型です。これらの表面には赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)という糖蛋白があり、A型ウイルスのHAには15のサブタイプが、NAには9つのサブタイプがあります。
 HAとNAは、同じサブタイプの中でもわずかな変化が常に見られます。A香港型のインフルエンザウイルス(HAとNAの特徴からこれをH3N2と表します)でも、その年によってシドニー株類似ウイルスといわれるものであったり、パナマ株類似ウイルスといわれたりするもので、これを連続抗原変異(antigenic drift)または小変異といいます。車のマイナーモデルチェンジのようなもので、目先が少々変わるので、感染を受けた場合、今までの免疫で防げる場合もあれば、防げない場合もあります。したがってヒトは毎年のようにA型インフルエンザの感染を受けることもあります。そしてその変化が大きいほど感染しやすく、発症した時の症状も強くなります。
 A型はマイナーチェンジを続けながら数年から数10年単位で流行が続きますが、突然大きくその姿を変えて別のサブタイプに取って代わることがあります。フルモデルチェンジで、新型インフルエンザウイルスの登場です。これを不連続抗原変異(antigenic shift)または大変異といいます。1918年に始まったスペイン型(H1N1)は39年間続き、1957年からはアジア型(H2N2)に代わり、流行は11年続きました。その後1968年には香港型(H3N2) が現われ、ついで1977年ソ連型(H1N1)が加わりました。現在はA型であるH3N2とH1N1、およびB型の3種のインフルエンザウイルスが世界中で共通した流行株となっていますが、これまでのインフルエンザの変化の歴史を見れば、いつ新型インフルエンザが登場してもおかしくない状況にあるといえます。新型インフルエンザが現れれば、これに免疫を持っているヒトはいないため、多くのヒトがインフルエンザにかかり、またその合併症による被害が甚大であろうことが予測され、世界的に対策が進められているところです。
また、2001/2002シーズンには、イギリス、イスラエル、エジプトなどで新しい亜型のA/H1N2ウイルスの分離の報告があり、本邦においても2002年の2月に同様の型のウイルスが分離されました。このウイルスによる臨床症状は従来のインフルエンザと特に相違はなく、また2001/2002シーズンのワクチン株であるA/New Caledonia/20/99株のウイルスに類似の抗原性を示し、本ワクチンが依然有効であることが示唆されております。↑上に戻る






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最終更新日  2003年01月11日 16時48分08秒
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