翌朝早く東京を発ち、実家に着いたのは昼過ぎ。
親戚の叔父と従兄弟が駅まで迎えに来ていた。
家までたかだか100mの距離を、わざわざ車で迎えに出ていた。
車の中で状況を聞くまでの時間もなく、帰り着いた実家。
いつもと同じように玄関に入り、いつもどおりの挨拶で上がる。
いつもと違うのは、そのまま入ったのが居間ではなく、仏間の奥の和室。
そこに兄は、キチンと仰向けに寝ていた。
寝相の悪い兄は、そうでなくても仰向けに寝る事などはなかった。
去年の6月に腎ロウの設置の後は、常に左を下に横たわっていたのだが・・・
兄の顔は、8月の見舞いの時に見たよりも、穏やかだった。
黄疸のせいか、青白さも消えて見易くなっていた。
痩せて頬骨が出たせいで、明石家さんまばりの、良い男になっていた。
その頬は、胸に仕込んだドライアイスのせいで、不自然に冷たかった。
顔を寄せた瞬間、聞こえる筈も無い呼吸音が聞こえたように感じてしまった。
その感覚は、出棺の日(21日)までの間、幾度も感じることになった。
兄に挨拶をして、荷物を持って2階へ上がる時、一つ目の不思議が起きた。
家から来て出た筈のコートが消えていた。
どこで脱いだのだろう。
新幹線で脱いだコートを、降りる際には着直した記憶が有る。
コートの下は緑色のセーター。
前日初雪が降ったばかりの土地で、セーターで駅に降り立ったら、それだけで目立つ季節。
家に入る時にも、誰も不自然を感じていなかった。
Soul Aliveを聞きながら・・・ Mar 1, 2008
卒業して行ったキミへ Feb 26, 2008
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