台風が過ぎて行った。
電車の中で、自分を濡らさない為に他人の身体に傘を押し付ける人が居た。
傘を持っている事を忘れてつり革につかまり、揺れる度に石突を振り回している人が居た。
上品に下ろした傘の先を、わざわざ他人の靴の中に入れる人が居た。
そんな人達を、尖った目で睨んでる自分の心が居た。
台風が過ぎて行った。
陰湿で破壊的な低気圧の化け物。
どんどん巻き込んで、通り過ぎた後には大きな傷跡を残して行く。
冠水、事故、交通機関の乱れ、計画の否定・・・・
余裕を持った者達には、酷い目に有ったで済むような被害。
余裕を持たなかった者にとっては?
命を落としたり、生活が奪われたり、事業が失われたり・・・
そんな台風は気圧の高まりに向かっての進路を決めて行く。
憧れに向けて、必死に追い掛けているように。
そしていつか、熱帯低気圧になり、消えて行く。
まるで、憧れのグループに迎え入れられて、馴染んで行ったかのように。
自分でも良く、心の内側に向かって塞ぎ込んでしまう。
でも、台風のように自ら追い掛けて行けているだろうか?
いつも、誰かが迎えに来てくれるのを待っているだけのように思う。
しかも、自分が谷底のように深い低気圧を抱え込んでいるという事を、アピールさえしないで。
かと言って、人に迷惑がかかるって分かってて行動する訳にも行かないしな・・・
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