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石田衣良の直木賞受賞作である「4TEEN(フォーティーン)」を読んだ。
前回読んだ「池袋ウエストゲートパーク」とは趣がかなり違って、中学2年生4人が中心のちからの抜けた青春小説だった。
頭が良くて小柄でメガネのシュン、貧乏な家に生まれて長身で肥満で胸が巨乳のようなダイ、金持ちの家庭に生まれたけど、早老症という通常より3倍の速さで老けていく難病に冒されているナオト、そして語り手であるごく平均的家庭の平均的な中学生のタツロー。
この4人が、強い絆で結ばれながら、いろいろな経験をしていく。
自分が中学2年のころを思い出しながら読んだ。
彼らに比べると、自分の中学2年生時代は特に勉強するでもなく、まじめでもなく、ワルでもなく、バスケットボールが好きで、部活の仲間と日曜日も学校で練習していた。
でも、こんなこともあった。
名古屋から仲間と自転車で、無謀にも冬に岐阜県の「ひるがの高原」に向かってサイクリングを決行。途中白鳥で雪に見舞われ、宿泊予定のロッジにSOSの電話を入れて車で迎えに来てもらった。自転車は近くの民家に頼んで預かってもらい、車でひるがののロッジへ。車でもそこからまだ小一時間はかかった。
帰りは、バスで自転車を預けた民家に行き、丁寧にお礼を述べて自転車を引き取った。そこからはずっと濃尾平野まで下り坂。往きの苦労がうそのようにすいすいと帰り着いた。
私も、タツローたちの新宿探検とはちょっと路線が違うけれど、結構冒険をしていたかなあ。
あのころの好奇心や、行動力は・・・・・・。
久しぶりに子供のころを思い出さされて、少しわくわくさせられた作品だった。
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