自己中ではだめですか?

2007/09/10
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カテゴリ: 人間ウォッチング

 9月7日に書いたブログ「ぬれたレインコートのまま乗るの?」で、女性には

濡れたレインコートを脱がないで乗り込んでくる人、

濡れた傘の先を外に向くように腕にかける人、

電車の中で化粧する人、

 が多い。それは男性に比べ社会(外部)と接する機会が少ないせいかも知れない。と書いたら、よく訪問してくださる女性の方から

「確かに女性には社会性に少々かけるところがあるが、歩きタバコはどうなのでしょうか。あれは男性ばかりですが。」

 というコメントをいただきました。

 確かに、歩きタバコは男性ばかりです。ここ20数年間で、女性の歩きタバコを見かけたことは10人にも達しません。喫煙人口は圧倒的に男性の方が多いという事情はありますが。

 歩きタバコは、

  • 街中で600℃以上の松明を振り回していることになり非常に危険。特に手を下げた状態のタバコの位置は、小さな子供の顔の位置に来る。
  • 周りにいる人が、吸い込みたくも無い副流煙を無理やり吸わされることになり、りっぱな健康被害である。
  • 風上で吸われると、煙と臭いと灰が飛んできて非常に迷惑で不快。火の粉などもってのほか。
  • 吸い終わったら、ほとんどの人が道や側溝の中に捨てる。街が汚れる。

 など、良いことはひとつもありません。

 なのに、どうして平気で多くの喫煙男性が歩きタバコをするのか。喫煙歴23年、禁煙歴5年半の私が分析するところ、

  • 15年ほど前までは、喫煙に対する風当たりはまったくなかった。オフィースの中でも自分の席で喫煙できた。(昔の日本映画を観ると、人の家を訪問しても、断りもせずに当然のようにタバコに火をつけ、家人が当然のもてなしのように灰皿を黙って差し出すシーンがよく出てきます。現代からはうそのような光景です)
  • 従って、医学的説明の元に健康被害を訴える声が大きくなり、あらゆる公共施設や、オフィースで喫煙場所の制約を受けても、「今まで認められていたこと」であるという意識がある。
  • 喫煙は健康を著しく害するという知識はあっても、信じていないので喫煙を続ける。従って他の人への健康被害も考慮する対象にならない。
  • 健康に悪いということは認めているが、いろいろな理由をつけて喫煙をやめられないので、他の人のことまでかまっていられない。
  • オフィース、客先、公共施設では吸えないので、道で吸う。
  • 吸いたいから吸う。回りのことなど「そんなの関係ねえ!」

 など、いろいろ考えられますが、結局、タバコを吸っている人には、近くでタバコを吸われた時にタバコを吸わない人が、どれだけ不快に感じているのか、どれだけ強く健康に危害を加えられたと感じているかを、本当には理解できないからだと思います。

 実際にその立場に立ってみないと、その立場の本当の大変さやつらさ、楽しさは理解できないのと同じだと思います。

 これは、両方の立場を経験したから達した理解です。

 若かりしころ、自分の席でタバコに火をつけるたびに、目の前の席の女性が口元を押さえ、煙が自分の方に来ないように扇いでいるのを見て、「何を大げさな」と思っていましたが、今では気持ちがよく分かります。

 タバコを吸っている人が考えるより、ずっと臭いは早く、遠くまで届きます。煙は鼻とのどを不快にさせます。

 あの時の女性には、本当に申し訳ないことを繰り返していたのだなあと、反省し、心の中でお詫びしました。

 最初に戻りますが、指摘の通り、歩きタバコの男性は、現在の社会性、公共性から外れています。さらにいうと、社会性・公共性から外れているということの理解力不足だともいえます。

 自分たちが思っている以上に、社会は歩きタバコを問題視しているのに、彼らは過小評価しているのだと思います。

 ご指摘の機会に反省しました。女性だから男性より社会性に欠けると言ったことは、一面だけから下した誤った判断でした。






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最終更新日  2007/09/11 12:40:16 AM コメント(3) | コメントを書く
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