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2012年08月23日
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みなさん、こんにちは。
残暑が結構厳しいですね~

治療室や会社は他の方もいるので、みなさんに合わせていますが、結局一度も家ではエアコンを付けぬままここまできました。
そのせいか自律神経も正常で、夏バテもなく元気です。

もちろん熱中症などの危険もあるので、気温が体温より高くなっている時や、さらに湿度も高い時は注意が必要です。
通気性のいい涼しい服を着て、水分補給は欠かせません。
こういう時は、無理せずクーラーもつけたほうがいいと思います。

私は、水筒に水出しモリンガ茶やヒマラヤ岩塩を少しいれたミネラルウォーターを持ち歩いています。
市販のスポーツドリンクは、ブドウ糖果糖液糖などが入っていますから飲みませんが、こないだこんなのを見つけました。

orsd


すべてオーガニックで、有機JAS認証で126円ですよ?
販売元はヒカリ食品さん。
ここはオーガニックの加工品を、安価で提供して下さっています。
普通のスーパーでも通用する価格だと思うので、もっともっと一般のお店に入って行ってほしいです。



さて、九州の旅の続きです。
このあと私たちは鹿児島に行きました。

前後しましたが、パート1で書いた、本物の玄米黒酢を作る朝日酢さんを紹介して下さったのが、鹿児島にある鹿北製油の和田社長でした。
もう何年も前に、本物のなたね油を探していた時に出会った油屋さんです。
初めてここに電話して、和田社長と話した時のこと、忘れられないなぁ。



↑家でも使っていますし、グレインプラスのお菓子でも使わせてもらっているなたね油です。
鶴見先生にも、このなたね油を紹介したところ、すごく気に入って下さり、数年前よりクリニックの患者さんにもおススメされています。



wada

↑和田社長です。
すごい年配の方を想像していたのですが、これまた予想を覆された感じ。
ロン毛で、作務衣来て、身のこなしは軽やか。
話していると少年みたいに夢を語る。
すごい情熱家。


和田社長は子供の頃から鼻炎で、鼻が敏感だったそう。
油作りで使う化学物質で鼻水が止まらなくて、自分の代になった時に、いっさいやめることを決断したそうです。

え?油で化学物質?と思われた方がいましたら、前にも書きましたが以下を読んでみて下さい。
現在普通に売られている多くの油の作り方です。

1、石油系溶剤のヘキサンを植物にかけて脂肪分を溶かしだし、その後、高温で加熱して溶剤のヘキサンを蒸発させます。
2、このあと、油に生じたガム質などをリン酸、クエン酸、シュウ酸などで除去し、カセイソ-ダなどでアルカリ処理を行ない、活性白土などを加え、油を漂白し、更に230℃~240℃で加熱して脱臭します。
3、最後に、発ガン性も指摘されているBHAやBHTといった合成の酸化防止剤が添加され、出来上がりです。


こういう作り方をされた油は、大切な栄養素やオメガ3脂肪酸は消え、トランス脂肪をはじめ、活性酸素や過酸化脂質などは増えています。
また、溶剤のヘキサンには強い急性毒性があり、多発性神経炎、肝機能障害といった慢性毒性も指摘されています。

ヘキサンは、最終的に食品に残らないよう高温で蒸発させて除去することがが義務づけられていますが、完全に除くことは不可能だと言われています。
しかもヘキサンを飛ばすくらい高温で加熱すると、オメガ3脂肪酸が失われ、トランス脂肪や過酸化脂質がおのずから増えるというわけです。
こういう作り方をしなければ、オメガ3脂肪酸が不足するなんてことは、本来なかったはずです。


油は、細胞膜の原料として直接体内に届けられます。
細胞膜は、私たちの細胞を包んで守っています。
その細胞膜が、どんな油で構成されているのかということは、私たちの健康だけでなく、心にも影響を与えていると言っても過言ではありません。



うちの施術室では軽いうつ病の方なら、カイロの矯正と、朝の散歩と、亜麻仁油だけで完治した方が数人いらっしゃるくらいです。
心だって神経細胞の伝達のさじ加減で出来ているのですから、細胞膜を柔らかくするオメガ3脂肪酸を摂っていくと、神経伝達の感度が良くなるんです。
もうちょっと重症の場合は、更に分子栄養学でやっていかないといけませんが。

心だけでなく、肌にもアレルギーにもホルモンにも油は影響します。
オメガ3は体内で、炎症を抑えるプロスタグランジン3に変換しますし、血液をサラサラにします。

コーン油、ヒマワリ油、サフラワー油など一般の料理によく使われている油に含まれるのは、オメガ6のリノール酸。
リノール酸は炎症を活発にするプロスタグランジン2も作ります。
だからリノール酸の摂りすぎは、アレルギーにとってもアンチエイジングにとっても良くないんですよね。
その上、パンやクッキーやケーキに含まれるプラスチック油のショートニングなどが細胞膜になってしまったら、プラスチックの細胞膜になってしまうわけです。
一般的な溶剤抽出法でトランス脂肪が増えている油が細胞膜になるのも、嬉しくありません。


しかし、油作りがこういう化学的な工程になったのは、結局作業効率を上げて、少ない原料で多くの製品を生み出して利益を上げるためです。
現代社会の問題は、すべてここから発しています。
安い、簡単、便利、こればっかりです。



和田社長はこれの逆を行きました。
「明治時代の食用油と同じ質のものをみなさんにお届けしたい」と思ったそうです。
油の製造の歴史と言うのは、下記のような変遷だそうです。

矢じめ式搾油法(江戸時代)
石臼式玉じめ法(明治~昭和30年代)
ペラー式圧搾法(昭和20年代~現在)
大型ノルマルヘキサン抽出法(昭和30年代~現在)


この中で、和田社長はなんと石臼式玉じめ法にまで遡ったんです。
アンティークなものが、どんどん工場に集結していきました。
消泡剤や漂白剤などの薬剤を一切使わず、ゴマなどは蒔き火で蒸して、明治時代の石臼を使って、油をアナログに搾ります。

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↑この薪火の釜戸で、ゴマを煎り、

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↑石臼の重みで油が搾り出されて、

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↑手漉きの和紙で濾過するだけという、すごいアナログ具合。
この他、煎りも蒸しもしないコールドプレスの製造もされます。

大手メーカーの石油系ヘキサン抽出だと一日1500トン製造できますが、鹿北製油の石臼式だと一日たった800kgですって!ひゃ~!

和田社長はこの調子で、日本で古代から食用とされてきた実油の五大油を、国内産で無農薬原料で復活させました。
なたね油、ごま油、椿油、えごま油、かやの実油がその5つです。

特にゴマ油は、今やほとんど国内にゴマを栽培する生産者がいなくなってしまったため、中国産のゴマを原料とするものばかりでしたが、和田社長は、生産者と契約をすることによって、国産ゴマ油を復活させました。
しかも、一般的には白ごまで作られるごま油を、黒ゴマで作ったと言うすごさ。
白ゴマのほうがたくさん油が搾れるから、普通は白ごまでしか作らないそうなんですね。
でも黒ゴマの高い栄養価で、理想のごま油を作りたいと、効率無視で作ったんだそうです。



和田社長に、ごまの契約農家さんの畑に連れて行っていただきました。

goma

↑ちょうど美しいごまの花が咲いていました。
ここの畑の無農薬のゴマを、私もプロデュースしているお菓子に使わせて頂いています。

goma2

↑生産者の岩元さん。
3枚くらいお写真を撮らせて頂いたのですが、そのすべてに白いオーラのようなものが写っていて、とても不思議でした。

和田社長といろいろお話しましたが、みんなの健康に役立つ製品を開発し、環境も良くしていきたいという夢が溢れていて、胸を打たれました。
私にも、いろいろと搾って頂きたい油があるため、今後は更にお世話になりそうです。
息子は和田社長からクワガタを貰い、大事に持ち帰って育てています。

さて鹿北製油さんのあと、私たちは桜島に向かいました。
いったとたん、驚きの光景が!

sakurajima2

↑なんと前日に、1年半ぶりの噴火があったそうです。
噴火の地響きで地震かと思うほどでした。
降りしきる火山灰の大歓迎を受けて、さて、どうなることやら。



鹿児島で出会ったのは、失ってはいけない大切なもの
本物の油で、細胞膜を美しく保ちたい!!






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Last updated  2012年08月23日 11時51分47秒
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