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更新が伸びてしまっていますが…
ひょんなことから,家にあった「はだしのゲン」の文庫版を再読し始めました。
このマンガは少し前に公立図書館での閲覧禁止が問題となったヤツですよ。
まだ第1巻までしか読んでませんが,閲覧禁止を叫ぶわけがわかったような気がします。
そこには,戦争を遂行する日本人,平気で人を殴る日本人,外国の連中を馬鹿にする日本人が
これでもかと言うくらいに描かれています。
これを見たら,今の保守系の人は黙っていないでしょうね。
何しろ,日本大好き人間の連中ばかりですから,自分たちのことを悪く描く本は,たとえマンガでも許せないのでしょう。
描写が凄惨だとか,過激だとかいう理由もありましたね。
でも,よく考えてみてください。
このマンガは,もうずいぶん前に描かれて,図書館に置かれていたものなのですよ。
それが,こんな時期に何を今さら,でしょう。
発表された当初は,戦争の悲惨さ,原爆のこわさを伝えるマンガとして,映画化もされているのにですよ。
また,これは作者の中沢啓治さんが体験したことを描いた自伝的マンガです。
批判のしようがないでしょう。
マンガが描かれた1970年代は,まだ太平洋戦争をふりかえって戦争の悲惨さとか平和の尊さを考える時代でした。
ですから,下手に戦争の映画を作ろうものなら「戦争を美化している」と批判されることもありました。
ところがです。
今はどうでしょう。
ゲンのようなマンガにまで批判が及ぶし,保守系の作家が描いた戦争小説が映画化されたりします。
ヘイトスピーチもとどまるところを知りません。
中韓の悪口はネット上でも氾濫しています。
国交断絶を叫ぶ連中もいます。
恐ろしい時代になってきました。
自分たちの負の記憶を消して,周辺諸国を批判する態度…。
本当に昔に戻ってしまいそうです。
平和を叫ぶと,脅しや脅迫まがいの声も聞こえてきます。
先の戦争を本気で反省できなかった国民ですから,こうなっていくのも仕方ないのかも知れません。
でも,私は微力ながらいろんなところで叫んでいこうと思います。
今の風潮はまちがっていると!
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