MY LEGEND DIARY

MY LEGEND DIARY

2020.05.18
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木村政彦に続き、大山倍達&力道山の評伝を読んでみた。
まず極真会館総裁・マス大山。
彼の門下生である2人が著している。
先ずは小島一志。
Wikipediaによると極真を始め、各団体関係者・かっての盟友とのトラブルが絶えない等、かなり人間性に問題がある様子。
本書では「韓国人・崔 永宜」 「日本人・大山倍達」
2つの視点から生涯を検証している。
それによると、幾多の伝説は殆どが“虚構”との事。
牛殺し=眉間にパンチを打ったら、牛が激怒したんで、即逃げた
10円曲げ&ビール瓶の手刀斬りも、かなり怪しい。
そして若い頃はかなり粗暴&過激な民族活動家だったという。
大山は日本で結婚し、3人の娘が居たが、韓国にも所帯を持っていた事を知るのは、彼の側近のみ。

1994年4月26日 大山倍達死亡 享年70歳。
「二代目館長は松井章圭」
そんな危急時遺言があったが、それに異を唱える遺族&反対派が続出し、極真会館は分裂。
その下りは家高康彦の本に詳しい。
余談ながら松井章圭は「文 章圭」なる在日韓国人で、側近も同胞で固めている。
選手としては、全日本選手権連覇&百人組手完遂
第4回世界選手権大会で、アンディ・フグを破って優勝した実力者である。

続いて力道山は、ナベツネ(渡辺恒雄)評伝も書いた大下英治。
大相撲で関脇まで昇進するも、それ以降なかなか出世出来ず、協会に怒鳴り込むと“民族差別”の現実を突き付けられ廃業。
慰問興行をやっていたプロレスと出会い、ハワイで猛特訓
相撲時代のアンコ腹を引っ込め、ビルドアップ。
(いつまでたってもブヨブヨ腹だった曙とは大違い)
そして“世界タッグ王者”シャープ兄弟を招聘した国内興行が大成功
力道山が放つ強烈な空手チョップに悶絶するアメリカ人レスラーに熱狂する民衆。
そんな彼は「日本プロレスの父」と称される・・・
というのが表の顔。「裏の顔」はかなりエゲツない人間。
大相撲廃業後に面倒を見てくれたタニマチのヤクザ・新田新作から、
美空ひばりの興行を手掛けていた当時最大のプロモーター・永田貞雄に乗り換える図々しさ。
その永田すら邪魔になれば切り捨ててしまった・・・
道場でのシゴキもパンパなく、付き人を務めたアントニオ猪木は連日殴られ、蹴られまくり
ゴルフクラブでブッ飛ばされた事もあるらしい。

木村政彦との対戦は、発端から手打ちまで50ページ程割いているが、
増田俊也のような極端過ぎる木村贔屓ではなく、かなり客観的に捉えている(小島も同じく)。
事前に「引き分け」の片八百長が決まっていたとはいえ、
猛稽古していた力道山と、ロクに練習せず酒浸りだった木村。
「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」
そう語られる位、木村は柔道の達人だが、プロレスに関しては“絶望的な塩”

余談だが・・・
プロレスは単に強いだけではダメ。
(典型例が“ヨーロッパ最強”の触れ込みも、アメリカでは全く受けなかったカール・ゴッチ)
力道山の空手チョップに悶絶してたアメリカ人レスラーみたいに相手の技をしっかり受け、持ち味を引き出す度量も必要。
一方的に攻めて終わりは、ロード・ウォリアーズのような外人選手なら確かに面白いが日本人では・・・
実際、相手の技を全く受けず、自分本位な試合しかしない藤田和之&小川直也のプロレスは絶望的につまらんかった。

本題に戻ろう。
そんなプロレス下手な木村に、仮にも関脇まで務めた力道山がフルパワーで放つ打撃貰ったら・・・
増田が幾ら擁護しても、結果は誰が見ても判る。
この試合を観戦後、激怒した大山が対戦を迫るも、同胞同士の争いを良しとしない関係者が必死に止めた。
当時の映像を観ると力道山は日本人と遜色無い位に流暢な日本語を話している。
対照的に大山(張本も)は50年近く日本で暮らしてるのに、かなり癖のあるカタコト。
台湾人で日本に帰化してる長い郭 源治、大豊泰昭もそんな感じだった。
(インリンはすごく上手い)

韓国制作の映画はよく出来てた。
力道山の次男・百田光雄が在籍したプロレスリング・ノアが全面協力。
主力の秋山 準が遠藤幸吉役で、プラス若手&中堅クラス、有名レスラーも出演。
井村昌彦 (モデル・木村政彦):船木誠勝
東浪 (モデル・東富士):橋本真也
ハロルド坂田:武藤敬司
シャープ兄弟:マイク・バートン&ジム・スティール
力道山役は韓国の俳優ソル・ギョングが演じ、3ヶ月で30kg増量&日本語も完璧びっくり
そのプロ根性には菅野武雄(モデル・新田新作)役の藤 竜也も絶賛ウィンク
中谷美紀&萩原聖人も良い味出してて。

個人なりの結論
確かに「ブック破り」をした力道山は褒められたモノではない。
しかし、この一戦に備え鍛え込む等、プロレスを新しいビジネスと考えていたのは事実。
それは海外武者修行中に永田に宛てた手紙に、プロモーターへの野心が垣間見える。
逆に木村は明らかにプロレスを舐めていた。だから扱いも微妙だったワケで・・・
増田が執拗に拘る「真剣勝負なら絶対負けない」も練習不足&酒浸りじゃあしょんぼり
実際試合映像観ると、両者のコンディションは素人目にも判る。
元々小柄な木村が更に貧相に見えたから。
それに「真剣勝負なら~」どうして一発貰った時点で反撃しなかったのか
木村ほどの達人なら、簡単に腕関節を決めてヘシ折る位、朝飯前だったハズ。
まぁ「どっちもどっち」なのだが。





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Last updated  2020.05.24 10:10:52


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