●4/14本日のテレビ映画「SWEET SIXTEEN」と社会派ドラマ

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2004年04月14日

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SWEET SIXTEEN【ASHB-5001】 =>20%OFF!《発売日:2003/08/22》

SWEET SIXTEEN

15歳の少年リアムは、16歳の誕生日の前日に刑務所を出る母親ジーンを思い、家族で暮らす家を手に入れるためドラッグを売り始めた。そんなリアムを見込んだ組織のボス、ビッグ・ジェイは、売人として正式に仕事をさせ、アパートを貸し与える。

母のためにすべてを整えたリアム。いよいよジーンの出所を迎えるが、翌朝ジーンはチンピラの恋人、スタンのもとへ戻っていた。必死にジーンに懇願するリアムに、罵りを浴びせかけるスタン。逆上したリアムは、スタンを刺してしまう…。

リアリズムの手法を使い、イギリス社会に沈着する様々な問題を鋭く突きつけてきたケン・ローチ監督。69年の『ケス』以来久々に少年を主人公にして描いた本作には、甘い16歳の青春と呼ぶにはあまりにも荒々しく、辛い現実が横たわっている。

イギリスの北部でいまだに深刻な雇用問題や貧困、それが引き起こす社会荒廃の犠牲となった少年の、タフで痛々しい人生。そのなかに、「家族」という唯一の救いを描き出した秀作だ。この１本に集約される「病んだイギリス」の姿は計り知れない。

15歳の少年が学校へも行かずドラッグの売人となり、気を休められる家庭はなく、姉のシャンテルは若くして（おそらく10代で）シングルマザーとなっている。母親は、恋人スタンに病的な依存をして、息子の語りかけには応えられない。傷ついたリアムには、さらに悲しい現実が待っている。そのなかで、決して弟を見捨てない姉シャンテルの電話が、ビターな16歳にひとさじの優しさを残してくれた。

＜スタッフ＞
監督：ケン・ローチ（『ブレッド＆ローズ』『ナビゲーター　ある鉄道員の物語』）
出演：マーティン・コムストン（映画初出演）ウィリアム・ルアン（映画初出演）アンマリー・フルトン（映画初出演）ミッシェル・クルター（映画初出演）ゲイリー・マコーマック（『ギャングスターNo.1』『ギャング・オブ・ニューヨーク』）

テレビ初放映の社会派ドラマの秀作が登場しました。
社会派ドラマというのは重苦しいイメージが強いのですが、じっくり考えさせられると共に、じんわりとした感動が伝わってきて、たまには良いものです。

ものすごい充実感で見終わることでしょう。
今回は初登場作品でもあるので、監督ケン・ローチの作品をご紹介します。

＜参考作品＞

セプテンバー11
2001年9月11日、NYの象徴だったツインタワー・世界貿易センタービルへのジャンボジェット突入を皮切りに起こった同時多発テロ事件。世界を震撼させたテロ事件を風化させないため、言語・文化の異なる世界各国の著名映画監督が、事件の日付にちなんだ「11分9秒1フレーム」の長さで完成させるという条件下で、ストーリーなど自由な発想で平和への祈りを込めて作られたオムニバス映画である。日本からは今村昌平監督が参加し、田口トモロオ、麻生久美子、倍賞美津子など演技派が多数出演した。

夜空に星のあるように
ケン・ローチ監督のデビュー作。この作品のテレンス・スタンプの映像が、スティーブン・ソダーバーグ監督の「イギリスから来た男」で、スタンプの若い日の映像としてサンプリングされている。音楽を'60年代にボブ・ディランと並びフォーク・ロックで一世を風靡したロック界の吟遊詩人・ドノヴァンが担当している。

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