どうすれば賢い子になるのか。簡単です。賢い両親から生まれて、賢く育てれば、賢い子になります。……これでは身もふたもないですね。どうすれば賢くない親のもとで賢い子どもが育つのか。
まずは賢くない親が「自分が賢くない」という自覚を強く 持つことです。そして、子どもでリベンジしようとしないこと。「私は勉強ができなくて、とても肩身の狭い思いをしたので、子どもには絶対にそんな思いをさ せたくない。私ががんばって賢くして見せる!」。それは99%失敗します。勉強の仕方がわからない親が、どうやって子どもに勉強の仕方を伝授するのか。こ のリベンジ学習はたとえ中学入試でうまくいってもよいことはないので絶対にやめましょう。
「賢い」と「 小賢 し い」はまったく別物です。賢くない親が主導権を握って子どもを賢くしようとするとどうなるのか。うまくいっても、小賢しい子にしかならない。そもそも賢く ない親自身が、賢いと小賢しいの区別がついていないケースが多い。辞書にはこのように書かれています。「賢い」…知恵がある、思慮深い。「小賢しい」…利 口ぶっている、生意気である、悪賢く抜け目がない。全く違いますね。マンガなどに出てくる優等生は嫌なヤツが多いですが、ああいうのは全部小賢しいタイプ です。
学校のクラスにも1人くらいはこんな子がいる。先生が何か言う と「知ってる、塾でやった」とひけらかす。できない子をバカにする。なんでそうなるかというと、親に強烈なプレッシャーをかけられてストレスがかかってい るから、自分より弱いものをいじめることでそれを発散している。そんな風になってはいけない。
皆さんが賢い親か賢くない親かを簡単に判断する方法があります。今から一つ質問しますので、自分がAかBか、どちらか思い浮かべてください。
子どもが難しい問題を解いている様子をみて、どうしますか。
A:黙ってみている B:アドバイスする
Aを選んだ方は賢い親です。邪魔をしないのが一番。Bを選んだ親は賢い親ではありません。それが余計なことなのです。「でも時間がとられたらもったいない、早く解ければいっぱい解けるのに」。こういうのは「小賢しい」思考です。
私は子どもに、優秀な受験生になってほしいとは思いません。 優秀な学習者、優秀な勉強家になってほしいと思っています。入試を目指すのではなく、考えること、学ぶことをずっと続けていってほしい。そういう学問にま ともに取り組もうという人間にとって、もっとも重要な姿勢は面倒なことをいとわないことです。
その正しいやり方を実践している子どもに、こっちのほうがい いよ、と口をはさむとどうなるか。自分のやり方を否定された子どもは怒る。ここで引き下がる親はまだ救いがある。真に愚かな親は、これを力ずくで押し通そ うとする。子どもは、どうせやっても否定されるだけだから、自発的に行動するのをやめ、親の指示通りに動く人間になってしまうのです。(続く)
「 宮本哲也流賢い子どもをそだてるには」より
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