くろすけ雑記帳

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ちび助誕生!緊急帝切! その一



 のほほんと、早く助産婦さん連絡くれないかなー、とか日記書いていたくろ。そのあと、疾風怒濤の週末をすごすことになった。いやいや。もう一週間が経とうとしているのが信じられない。

 日記を書いたあと、友達とメールしていたくろ。おしるしなら、夜とか明日の明け方かなー、ま、おにぎり作ったりして気楽に一日過ごすべー、なんていっていた・・・。で、助産婦からのコールバックがないので、もう一回連絡したところ念のため病院でチェックしよう、といわれた。 そこで痛みもないし、その後何も出てこない。気楽に、陣痛が来るにしてもまだまだ先だわー、と。パパは、友達との約束がある日だったので一人でのほほんと病院(自宅から車で3分、でら近い)に出かけたのだ。



 土曜日で外来はやってないので、病棟に行ってもモニタリングする事になった。病棟は、コの字変形で産科病棟、デリバリー・リカバリーがつながっている。そして、更に新生児ケアユニットが奥にある。・・・ココにお世話になることになろうとは・・・夢にも思わなかった。ま、カイザーだって、夢にも思わなかったんだけど。

 空いている病室で30分くらいモニタリングして、その後どうするか決めると言われたので、ひさしぶりにちび助の心音をパコパコ聞いていた。順調に、規則正しくパコパコ、パコパコしているなぁ・・・と。やはり、自宅待機かなぁ、荷物のの最終チェックしないとね、今日だと38週、いちお正期産かぁ、あ、母上出産には間に合わないかも...などなど考えをめぐらせていた。

 そして、お腹がなんだかきゅうっと痛んだあとの事。規則正しかった児心音が急にトトトン、と下がってきてしまった。モニター少しずらして画面見えるようにしたら、140前後で安定していたのが、120,100とさがってきて二桁になっている。え!?と思っていたらさらに60ときて、アラームが鳴り出す。で、ナースコール。

 助産婦さん「あらー、元気に動いて外れたのかしら」なんていいつつ、モニタリングしなおそうとするが心音拾えず。笑顔消失しつつ「人がたくさん来るけど、心配しないでね」とエマージェンシー・コール。そして、囲まれるくろ。

  緊急帝王切開、即決。

 ええーっ

 あれよ、あれよと、手術室へ運ばれるまな板の上のくろ。デリバリー病棟は、普通の分娩だけでなく、帝王切開が奥でできるようになっているので、12時15分に落ちた心音のあと、30分には手術開始、そして12時45分にはちび誕生とすこぶるすばやく対応してもらえた。土曜で予定のカイザーが入っていなく、ちょうど誰も分娩室にいなかったようで人手が多かったのも幸いしたらしい。あとで助産婦さんにラッキーだったといわれた。最初にモニタリングしてくれた人が、そのまま手術・リカバリーとついてくれたのでなんだか心強かった。

 頭一部麻痺しつつ、一部冷静、一部興奮。変なコト覚えている。例えば「やっぱり、私の名前は正しく発音されない」「なんでルート血管でてるのに前腕でとらないで、手背の真ん中でもなく関節際でとるんだろ、固定しにくそー」「うわっ、内診はじめてしたっ、いったいっ!!!日本だとこんなん毎回されるんかい」とか。イギリスの妊婦検診、内診しません。エコーも経膣しません。(全期間通して、2回のエコーそんな早い時期にエコーしてくれないから)

 麻酔が効いて、さらに笑気ガスのせいだろうか頭がぼやーんとしつつ、回りのことがわかる状態での手術。英語...100%入ってこない。術者がなに言ってるのが良く聞こえん。柑子類の音で「あー、お腹開いてるんだぁ・・・」と思う。感覚がないはずなのに、足が重たくて冷たくて痺れる様な感じがして動かしたくて仕方がない。遅めに食べた朝ごはんのせいか気持ち悪かった。

 学生の時に、見学させてもらったカイザーが思い出された。あの時は、まさか自分がすることになろうとは思わなかったなぁ...。見せていただいたのは双子ちゃんだったけど、あの子達もう高校生?ひゃー...。今思うに、術中に何考えていたんだか。でも、ずっと昔のことなのに思い出せるもんなんだなぁ。

 と、吸引する音が聞こえた、と思ったらお腹ぐいぐい押されて余計気持ち悪い。そして、なんやら「コードがどうたら」言ってる、コード...へその緒が何ー?

 そして、間もなくちび助の泣き声が聞こえたー。もぞもぞ動いているのが見える。無事にでたんだー。よかったよぉ。



 ちび助のケアが一段落したところで、胸の上に置いてくれた。ちっちゃい。コードがどうたら言っていたのは、首に臍帯が巻きついていたのだとあとで記録みて知った。それで心拍落ちたのかな。でも、羊水はきれいだったというから、本当に幸運にコトが起こってすぐに処置ができたのだと思う。運のいい子だ♪

 ちょっと顔、傷ついてる...うう、引っ張られたりしたからかなぁ・・・しかたがない。傷は男の勲章だ。ベビだし、すぐ消えるわね。母上、出産には間に合わなかったけど、渡英予定の二週間後には少しふっくらして、傷も消えて可愛くなっているところを見て貰えるかな。 ところで、パパ...術着きても入れてもらえないんだろうか?すぐに連絡してもらっているはずなんだけどなぁ。室外待機なんかな?イギリスらしくなさげだ。

 またまた、思考があちこち飛んでいきつつ、ちび助抱っこしたままで、処置が進み、ようやくリカバリーに移動になった。 


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