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2005.10.13

「先生」と「会社員」との狭間

(2)

テーマ：仕事しごとシゴト(24480)

カテゴリ：お仕事

仕事が終わると、毎日思うこと。
「辞めようか、あと１年頑張ろうか……」

楽しくないわけじゃない。
生徒といる時は、つまり「先生」としている時は、楽しいって思う。
やっぱこの仕事が好きなんだなぁって思う。

だけど、生徒が来る前、生徒が帰った後、
「本当にこのままこの会社にいていいのか…？」
っていう自問自答を繰り返してしまう私。

私の部署は表面上うまくいっているように見える。

だけど、そのトップに立つ部長に対しては、誰一人として従いたいと思っていない。

部下のやる気をすべてそぎ落とすような長時間の会議。
いや、あれは会議というより彼の独壇場。
時には不調な校舎を吊るし上げる場。
授業の前にテンションをものすごく下げられる。

部長はもともとカリスマ的存在の「先生」であったはず。
私も彼をずっと苦手としていたけれど、「先生」としての部長は悔しいけどすごいって思ってた。
ここまで生徒を惹きつける授業をできるなんてホントすごいなぁって。
だけど、ここ１年、部長は授業を持つことを拒み始めた。
それはそれで忙しいから仕方ないのかなぁ、って思う。
でも、今の部長は生徒を１人の人間としてではなくて、「お金」として扱っているようにしか思えない。

確かに私はある進学塾の社員。
民間企業である以上、利益を追い求めるのは当然だってこともわかってる。
そして今の私は、それに対してきちんと結果を出している。
１年間を通しての最大の目標人数を上期だけで達成した……
だけど、私は「会社員」としてよりも「先生」でありたいと思う。

そんな些細な、先生として当たり前な願いを持ち続けることが難しい環境になってきてしまった。
来年はますます「人数獲得」「利益」に厳しくなるみたい。

正直、ものすっごく迷ってます。
６：４くらいで辞めたいって気持ちのほうが強いかもしれません。

だけど、今日、保護者の方と面談をした時にこんなことを言われました。
「くるみ先生にアドバイスしてもらったってすごく喜んで帰って来たんですよ。受験が近づいてとっても焦っていたみたいだったのが、最近は前向きに頑張るようになったんですよ。うちの子は本当に先生が大好きみたいです。」
「うちにはまだ下に２人いるので、先生、その時もよろしくお願いしますね。」

涙が出そうになりました。

辞めちゃいけない、私を必要としてくれる子が１人でも２人でもいるのなら、その子たちのために頑張りたい……そう思いました。

だけどやっぱり迷ってます。
「会社員」と「先生」の狭間で……

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Last updated 2005.10.14 02:01:03
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■コメント

Re:「先生」と「会社員」との狭間(10/13)

ゴンジさん

　はじめまして、ランダムでくるりさんのブログにつながってからずっと楽しく見ています。
　過去の日記を読ませてもらいました。自分の人生と少し似ていると思いました。僕は８年前に父親を亡くしました。８年経ちましたが、やっぱり会いたいって気持ちがあります。いつも家を出る時には父親の写真に挨拶して行きます。亡くなっても僕の父親には変わらないですから。８年経って僕も次で２３歳です。くるりさんの弟さんと同じ年です。もしかしたら高校や大学で同級生になってたかもしれないですね。
　誰でも例え亡くなっても会いたい気持ちがあると思います。大事な人なら絶対思うはずです。気持ちが強すぎてつらくて泣きそうになりますが、気持ちは素直なので正しいと思います。いつまでも弟さんを想う気持ちは持ち続けて欲しいと思います。
　長々しい文章ですみません。字間違ってたりしてたらすみません。これからもくるり先生を応援させていただきます。
(2005.10.14 21:24:19)

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Re[1]:「先生」と「会社員」との狭間(10/13)

桜井くるみ

ゴンジさん

初めまして。私の日記を読んでいただいてありがとうございます。
更新が不定期で、最近は暗い内容ばかりで申し訳ないのですが、こうして読んでくださる方がいらっしゃるというのは本当に嬉しいです。

ゴンジさんもお父様を亡くされているとのこと。
コメントを読ませていただいて、お気持ちが痛いほどよくわかりました。
私は、弟の仏壇になかなか足を運ぶことができません。
母は毎日お線香をあげていますが、私はそれができない。
端から見ると冷たい姉貴かもしれませんね。
弟に線香なんてあげたくないんです。それをしちゃうと弟の死を認めてしまったような気持ちになってしまって……。

毎日楽しく過ごしていると思います。
大好きな彼に大事に思ってもらって幸せなんだと思います。
だけど、弟のことはきっとずっと私の心の中の１番深いところにしまって生きていく……この悲しみを一生背負いながら、自分の人生を精一杯生きようと思います。 (2005.10.16 01:11:50)

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