音響機器修理「京とんび」

音響機器修理「京とんび」

2009年11月27日
XML
カテゴリ: DIY

中古で購入した我が家は、20年程前に建てられたので 、床に断熱材が入っていません。 当時はこれが普通だったようです。なので床板一枚の下は外! そんな床はとても冷たく寒いと愚痴を言い続けて10年目。一念発起して、床下に断熱材を入れることにしました。

(1)設計条件・仕様

 私の住む京都市は、建築上の「断熱区分がIV地区」と決められています。IV地区の場合、選択すべき床(フローリング)用の断熱材の厚さは(密度10K/立米のグラスウールで)、現行の次世代省エネルギー仕様では「175mm」と決まっているようです(一世代前の省エネルギー仕様では「90mm」)。

 一方、断熱材を設置したい床の隙間は、「45mm(床と根太の間隔)」です。また、断熱材の材質は、入手性と施工性、費用対効果を考慮し、「グラスウール」を選択しました。

 以上の条件を考慮して選定した結果、断熱材を下記の製品に決しました。


床下の断熱・吸音に最適です!
床下用グラスウール「マットエースUボード」密度32k
 厚さ42mm 263/268mm×1,820mm洋間用・18枚入(3坪入)

 製品の仕様から期待できる断熱性能を換算すると、 約130mmの厚さになります。現行の次世代省エネルギー仕様には及ばないものの、一世代前の省エネルギー仕様の値を上回ります。

(2)施工設計

 選択した製品は、床下仮面に密着させ、根太間に挟まれるよう設置する仕様です。金具やテープでの固定は必要なく、根太との摩擦のみで固定します。なので床下に潜り、根太間隔を測って施工用の図面に落としていきます。図ってみて分かったのですが、根太間隔が一箇所ずつ全てバラバラです。しかも、同じスパンでも手前と遠くで間隔が違います(T_T)。仕方なく根太の間隔を3ケ所ずつ図ることにしました。

床下断熱材の追加(前)
[断熱材設置前の床下]

(3)設置テスト

 初めてやることには予測のつかないことが多いので、実物の断熱材を使用して設置テストをしてみました。その結果、次の不測事項が分かり、対策を講じました。

  • 1820mmの長さのままでは、設置が著しく困難(根太の摩擦が大きく挿入できない)→1つを1000mm前後に分割。ピース数が多くなるので床と断熱材に符合を記入
  • 土台部分(≒壁の厚さ)まで断熱材が入ってしまう(既設の壁用断熱材が10K/立米50mmと薄い)ため、見積より多くの断熱材が必要となる→不足分の追加購入を検討
  • 床下収納庫や緊結ボルトなどの有無により、設置箇所の形状に合わせた断熱材の加工が必要
  • 断熱材の幅が根太間隔よりも1mm以上狭いとずり落ち、5mm以上広いと挿入に無理がある→根太間隔よりも断熱材の幅を2~3mm程度大きめにカットする

(4)作業準備(装備)

 グラスウールを取り扱うと細かなガラス繊維が飛散するため、必要な装備を装着します。防塵マスク、防塵ゴーグル、ゴム製作業手袋、ナイロン製の上着とズボン(雨合羽でOK)、帽子(手拭を巻く)を着用しました。


東洋 防塵マスク替フィルター NO.1510 3枚入

(5)プレカット

 先に作成した施工図面に従い、 断熱材を事前にカットしておきます。寸法の測り間違いなどの人為ミスが怖いので、2列分くらいを1セットとしてカットしました。

 グラスウールは、普通のカッターで簡単に切断できました。ただし、カッターの刃が直ぐに切れなくなるため、適宜交換が必要でした。作業は風通しの良い屋外で行った方が賢明です。

(6)設置

  断熱材を1セットカットしたら、それを持って床下へ潜り、符号を見ながら設置していきました。はめ込むだけなので設置は極めて簡単です。作業(5)(6)を繰り返します。

床暖房の温水ホースに断熱材を追加
[断熱材(グラスウール)設置後の居間の床下]

 異形状の箇所は、断熱材を現場加工して隙間の無い状態で設置します。これがおもいのほか時間がかかりました。

床下断熱材の追加(後)
[床下の形状(床暖房の温水パイプ)に合わせて加工・設置した断熱材]
※床暖房の温水パイプにも保温材を追加しました

(効果)

  劇的な断熱効果がありました! もう、冷たくない! 居間は床暖房を設置しているのですが、適温に達するまでの時間は短くなり、床面や室温の暖かさの持続時間も3倍(感覚ですが)以上になりました。家族一同曰く、「すごーい。まだ暖かい~」の連呼です。(^_^)v。苦労した甲斐がありました。

(総括)

 以上の要領で、居間(6畳)と台所(6畳)に断熱材を設置しました。 延べ3.5人日ほどかかりました。実測した寸法に合わせて断熱材をカットすることと、異形状に加工・切断するのに多くの時間を要しました。根太間隔が断熱材の規定寸法どおりであれば、1.5人日程度で完了したと思います。

 また、今回は床下防湿シートの設置後に断熱材の設置を行ったため、比較的良好な作業環境が確保できました。思うに、床下土間の土が剥き出しの状態で作業するのは、著しく作業環境が悪くなるため、大変な困難が伴うと予想されます。防蟻剤も散布されているため、健康上も勧められません。

以上






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年11月27日 19時19分28秒
コメント(0) | コメントを書く
[DIY] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

京とんび

京とんび

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カテゴリ

カテゴリ未分類

(0)

音響機器修理

(159)

DIY

(147)

耐震補強

(19)

パソコン

(24)

自転車

(18)

子育て

(30)

気まぐれ

(114)

楽オク出品

(0)

コメント新着

やまも@ Re[4]:【機器修理】Victor RC-MD330 MDラジカセ(04/03) 京とんびさんへ 大変貴重なアドバイスあり…
京とんび@ Re[3]:【機器修理】Victor RC-MD330 MDラジカセ(04/03) やまもさんへ  こんにちは、京とんびです…
やまも@ Re[2]:【機器修理】Victor RC-MD330 MDラジカセ(04/03) 京とんびさんへ ご返信ありがとうござい…

バックナンバー

2024年09月
2024年08月
2024年07月
2024年06月
2024年05月
2024年04月

サイド自由欄

.

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: