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2003年02月20日
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 Webサービスの手順書のデザインを頼んだ30歳のデザイナーとは、すでに数年のつきあいだった。それまではレイアウトのラフをきっちりと作り込んで、その通りにページを埋めていくだけの仕事しか頼んだことはなかったが、本人が「デザイナー」を名乗っていることもあり、もう少し手応えのある仕事をやらせてみようと考えての発注だった。

 もちろん、最初から全ページを任せてしまうのはリスクが大きいので、手始めに4ページだけをデザインさせてみた。Webサービスの手順を解説する本なので、パソコンのマニュアル同様、画面キャプチャの点数も多い。それらをどう本文とうまくリンクさせ、必要な部分を強調するかが最大のポイントになる。ページを生かすも殺すもデザイン次第といってもいい。
 しかし、上がってきた彼女のデザインにはそうした配慮も意欲もなく、単にすべての画像を同じ大きさで並べただけの単調なものだった。

 そこで、どの部分をどう直せばよいかを細かく指示してやり直しをさせた。ところが何度言ってもメリハリのないデザインしか上がってこない。
「もっと大胆にページを演出してくれ」といっても、相変わらず画像をチマチマと並べてくるだけなのだ。

 ついにはこんな質問まで飛び出した。
「この画面ではどういう操作をしているのでしょうか」
 要するに、原稿の内容がチンプンカンプンなので、うまく本文と絡めることができないらしい。どの画面のどの部分を強調すべきかも判断できない状態なのだ。

 それにしても、だ。特殊なアプリケーションやハードウェアの解説書をやれと言っているわけではない。インターネットユーザーなら誰でも見られるWebサービスの解説だ。本文を読み、対応する画面を見ていけば、どういう操作をしているのかわかりそうなものだ。どうしてもわからなければ、実際にそのサイトにアクセスしてみればいい。そうしたささやかな努力がなぜできない?

 ところが彼女は自分の無能を恥じることなく、こう言い返してきた。
「デザイナーに原稿の内容を理解しろというほうがおかしいでしょう。それに画面キャプチャはWindowsマシンのものですが、私はMacintoshしか使ったことがないのでわかりません。Windowsユーザーでなければできない仕事なら最初に言ってほしかった」

 デザインは演出である。そのページで何を伝えようとしているのかを理解せずにデザインはできない。Windowsの件にしても、原稿を渡した時点でわかっていたはずだ。それに、ブラウザの画面キャプチャなのだからOSの違いは理由にならない。

 何のことはない、自分の能力以上の仕事を引き受けてしまった。ただそれだけの話である。自分のスキルをアップさせることでしか解決できない問題だ。あれこれと言い訳する前に、そのWebサービスを実際に体験してみるなり、類書のデザインを参考にするなり、やることはいくらでもあるはずだ。

 誰にでも失敗や挫折はある。壁にぶつかったら、自分を高めるよう努力しなければそれを乗り越えることはできない。そこで「壁が高すぎる」だの「そういう壁があるとは知らなかった」と言っていても何の解決にもならないのだ。そういういじけた方向へ向かうのではなく、なんとか問題をクリアできるような方向へと力を注ぐのが本来のあり方だ。そしてそれは自分を成長させることにもつながるだろう。





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最終更新日  2003年02月20日 23時57分22秒
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